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~新聞記事その3 医業類似行為~

法律(あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律(昭和22年12月20日法律第217号))で免許を持たずにマッサージを行えば罰金50万以下と規定されているにも関わらず、なぜ無資格マッサージはあるのでしょうか?


記事には「“人の健康に害を及ぼす恐れ”がなければ、処罰対象にはならない。」と書いてあります。
はて?健康被害が増えているという記事なのに処罰対象にならないとは矛盾しているのではないか、と思いませんか。本来マッサージ行為は危険を伴うもの。それゆえ一般に禁止とし、免許制度にしたはずです。これは一体どういうことなのでしょうか。

ここで医業類似行為というものを知ってもらいたいです。
医業類似行為とは簡素に言えば医業の周辺行為のことであり、具体的には按摩マッサージ指圧、鍼、灸、柔道整復という国家資格に分類されるものと療術、整体、カイロプラティック、アロマなどの民間資格を総称すると言われています。(総務大臣所管日本予防医学行政審議会ホームページより)。

前者の医業類似行為は法律によって規制されております。
しかし後者の医療類似行為、すなわち民間資格、民間療法と言われるものには規制する法律がありません

何故このような状況になったかというと「HS式無熱高周波療法事件」と言われる裁判における、昭和35年の最高裁の判断によるものとされています。
この事件は、HS式無熱高周波という治療器具を用いて治療行為をはたらいた者が、無免許であったため逮捕起訴された事件です。
第1審は有罪となりました。被告は控訴しましたが第2審も有罪となりました。
有罪となった根拠が、この器具に治療効果はなく治療効果のないものに利用者がとらわれ、きちんとした医療を受けられない可能性があるという、消極的保健弊害なるものでした。被告はさらに上告し最高裁で争われました。

昭和35年1月27日に最高裁は、人の健康に害があるかないかが争点である、職業選択の自由がある、として破棄差戻を命じたのです(主文)。

この判決は世間に、『健康に害があることが問題であって、健康に害が無いならば無免許でも問題としない』と解釈されたのです。
ただし、その後に行われた高等裁による差し戻し審では、調査の結果「健康に無害なものと認定できない」として有罪としました。その後の最高裁でも有罪が決定しています。

結局は無資格で治療行為を行った者が有罪判決を受けた判例なのですが、最高裁の破棄差戻をした際の、「健康に害が無いのならば問題ではない」、「職業選択の自由が認められる」、という部分が際立ってしまった結果となりました。

このことから、「このマッサージは健康に害のあるものではありませんよ」と謳えば「憲法における職業選択の自由」が確保されている以上取り締まりはできない、と考えられているのです

従って健康を害するマッサージは民間資格(無資格)でも、もちろん問題となるはずですが、判例解釈の仕方によって規制ができていない状態なのです。

一番大事なことは利用者の健康であることは間違いありません。次回はなぜトラブルが起きるのか、マッサージ師の立場から説明したいと思います。

甲野 功

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