～安心安全～

近年の食の安心安全が問われるようになりました。食品偽造、期限切れ、異物混入、従業員の悪ふざけ、など多くのニュースが出現しています。

では、治療院においての安心・安全とは何でしょうか？

治療院の一番の商品は術者そのものです。その人の持つ技術や経験はもちろん、人間性までも含めて商品です。
使う器材や設備、院内の雰囲気、立地などハードウェアといる部分も商品に入るとは思いますが、なんといっても人が一番になります。

治療院を利用する患者さん（クライアントさん、お客さん）にとって、この治療院が安心であり、安全であるかを証明するのは結構難しいのです。

食品であれば、産地・加工・流通・保存方法などを明記し追跡できるシステムを作ることで、ある程度安心と安全を担保できるでしょう。

対して、治療院の術者の場合は、術者に最低限の資格があることが安心の第一歩です。
民間団体の資格なのか、厚生労働省の免許なのか。
人さまの身体を触る最低限の根拠があるのか。

注意すべきは代表や院長が資格を持っていても、実際に触るスタッフにその資格があるかは別です。院長は資格持ちであるがスタッフは学生だということもあります。

資格があったとしても技術や経験は分かりません。よく「今まで○万人を施術しました」なんて広告がありますが、自己申告の世界ですから何とも言えません。もしも、「堂々とカルテを開示する！」なんて言う人は守秘義務を守らないわけでピントがずれています。
日々の業務地道に証明していくしかありません。

また術者がどのような人間かも重要です。
こんな人間には触られたくないと思われてしまっては、資格も技術も無意味なのです。
どんな気持ちで、何を大切にして治療しているのかは、技術に出るものです。

そういったことを踏まえ、あじさい鍼灸マッサージ治療院では、守秘義務を守る範囲で、なるべく情報公開するようにしています。

私自身がどんな人間で何を学び、どこで仕事をしてきたのか。
証明することは、正確には誰にもできませんが、実体験をなるべく踏まえて書いてきましたし、これからも出していきます。
どんなことを学んできたのか、どんなことが趣味なのか、治療方針や経営観なども書いています。

取得資格・免許を公表しています。免許証は治療院に掲示しております。出身の学校を公表しています。
使用器材もこちらに載せてあります。

反対に、以前勤めていた職場の実名は出しません。現在勤務している病院の細かい業務内容も公表しません。他の職場の迷惑になる可能性があるかもしれませんので。

担当した患者さんが個人を特定できるようなことはしません。
患者さん本人が話すのは構いませんが、こちらからこんな人が来ました、ということは外に出すことはありません。

患者さんが、うちの治療院を安心して安全に利用していただけるように、心掛けております。

甲野　功