治療時間

平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)

: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)

 

休診日:日曜祝日

電話:070-6529-3668

mail:kouno.teate@gmail.com

住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202

~接骨院広告についての報道~

平成28年3月16日の日本経済新聞夕刊に、接骨院違法広告に注意、という見出しの記事が載りました。

 

この記事は2つの問題が重複しているといえます。

 

私は、接骨院(整骨院)、鍼灸院、整体院、治療院などの業界全体にグレーゾーンといえる大きな問題が3つあると考えます。なお、業界とは医療機関(病院、クリニックなど)ではない、人に施術する行為全体を指します。

 

1.いわゆる無資格者のマッサージ
2.広告制限
3.不正請求

 

今回の件は2と3が関係しています。

2の広告制限とは、鍼灸院や接骨院には広告できることがはっきりと法律で制限されています。
今回の記事では、柔道整復師法第24条の広告の制限が該当します。

 

≪第24条 柔道整復の業務又は施術所に関しては、何人も、文書その他いかなる方法によるを問わず、次に掲げる事項を除くほか、広告をしたはならない≫

① 柔道整復師である旨並びにその氏名及び住所
② 施術所の名称、電話番号及び所在の場所を表示する事項
③ 施術日又は施術時間
④ その他厚生労働大臣がする事項
 ⅰほねつぎ
 ⅱ医療保険療養費支給申請ができる旨(脱臼又は骨折の患部の施術に係る申請については医師の同意が必要な旨を明示する場合に限る)
 ⅲ予約に基づく施術の実施
 ⅳ休日又は夜間における施術の実施
 ⅵ出張による施術の実施
 ⅶ駐車設備に関する事項

 

つまり、本当に基礎的な内容以外広告してはいけないと法律で決めています
理由としては誇大広告により被害を防ぐためと新聞記事にはあります。

 

この法律が制定されたのは数十年前の昭和の頃で、当時は接骨院の数も少なく、インターネットもSNSも存在しない時代でした。
現在では情報があまりに少なくて利用する側としては、むしろ不便であります。
名前と住所と診療時間くらいの情報で足を運んでもうらおうというのは、現在では無理があるでしょう

 

そして、厚生労働省免許に該当しない(いわゆる民間資格の保健所の管轄下に入らない)リラクゼーション店には、法律による広告制限がないため何でも広告できます。
(もちろん詐欺、詐称にあたるものは罰せられますが。)

 

よって民間資格で開業しているお店は「肩こり、腰痛に効果あります」と明記できますが、接骨院、鍼灸院では罰せられることになるわけです。


保健所の指導のもと、3年間の勉強と国家試験を合格した施術所に広告制限があり、保健所の指導も国の免許もない、お店は何でも広告できる。
これで誇大広告による被害を防げるのか?という疑問があります。

 

3の不正請求とは、柔道整復師は医師の同意を得た場合の脱臼、骨折(ただし応急処置は許される)、ならびに打撲、捻挫、挫傷の患部に対して施術した際に、患者に代わって医療保険療養費支給申請が認められていますが、その制度を悪用することです。

 

外傷(いわゆるケガ)に対して、柔道整復師が保険請求を代行することができることによって、患者さんは不測の外傷で一時的な大きな出費を抑えることができます。(保険料3割負担の患者さんが保険者に請求して7割分を返金されるのには時間がかかるわけです)。

 

ところが、この制度を誇大解釈して、ケガではない肩こり・腰痛も「捻挫」として保険請求することが不正請求の基本です。(請求する側は微小な外力によって引き起こされた軟部組織損傷と考えるようですが、やはり無理があるように思います)
基本と書いたのは他にも様々なやり方があるからです。

 

上記の2と3が一緒になって、
「肩こり、腰痛で保険を使った施術は認められていない、そして看板に書くことも違法」
というわけです。

 

2の広告制限のみではここまで報道されなかったでしょう。広告違反に潜む3の不正請求が根本にあります。

 

この問題は、何年も前から問題として挙がっていましたが、ここ最近急に報道されるようになったのは、やはり暴力団への資金源になっている可能性が示唆されたからでしょう。先の芸能活動をしていた女性医師による不正請求事件も関係していると思われます。

 

3の不正請求は別として、2の広告制限の問題は鍼灸院、マッサージ院も抱える問題です。この情報化社会において広告ができることがこれだけ制限されているにも関わらず、厚生労働省、保健所の管轄から外れたお店は何でも広告している(過剰な効果を謳っている)状況に矛盾を感じます。

 

甲野 功

こちらもあわせて読みたい

業界の報道について書いたブログはこちら→詳しくはこちらへ