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~箱根~

9月4日(日)~5日(月)で箱根と小田原に行ってきました。
家族で過ごす夏休みを連休で取っていなかったので、家族旅行を学生の夏休みが終わった9月にしました。


私たち夫婦はどちらも東京出身で、実家は都内にあり、お盆に田舎に帰ることがありません。4歳になった娘は保育園でお友だちがどこどこに旅行したという話を聞くばかりで、つまらなかったようです。

 

当初は別の行き先を考えていたのですが、自然に触れあえる場所で移動時間が短くて済む、箱根方面を選択することになりました。まだ1歳の下の娘を考えると長時間の移動は避けたいものです。小田原から箱根もそうですが、各施設が狭い範囲で固まっているのもありがたいことです。

 

今年から区営施設のプールに連れて行き、水に慣れさせてきた上の娘。そろそろウォータースライダーがあるレジャー系プールに連れて行ってもいいかなと考えていたので、小涌園のユネッサンに連れて行くことにしました。以前から家族と一緒に行くことが夢だった場所なので、実際に家族で行ってみると感慨深いものがありました。

箱根は大好きな場所で暇あれば行きたい観光地です。


京都も大好きなのですがそう簡単に行ける距離ではありません。京都ですと往復約2万円と約4時間かかります。箱根ならば新宿からロマンスカーで箱根湯本まで90分くらい。料金も片道2000円かかりません。金券ショップやクーポンなどを使って交通費は更に下げられます。

 

都心からこれほど近くて、多様な観光資源のある場所は他にはないでしょう。山、川、海(小田原ですが)、湖に火山と温泉という自然環境。神社も動物園も水族館もスパも美術館もアクティビティもあります。ロマンスカー、登山鉄道、バス、ケーブルカー、ロープウェイ、船と乗り物が目白押し。ロープウェイは移動手段と言うよりアトラクションです。紫陽花の時期に乗る登山鉄道は乗ること自体が目的になります。

 

これだけ好きなところを挙げていながら、箱根が好きになったのは社会人になってからでした。
まだサラリーマン時代に、嫌々付き合いで箱根に日帰りで行くことになりました。出かける前は、面倒なことだなあと内心思っていました。
ところが、不思議なことが起こりました。登山鉄道、ケーブルカーに乗っているときに記憶が蘇ってきたのです。

ここに子供の頃来たことがある、と。

 

私の母はかつて小学校の教師をしていて、幼少期は箱根で教員研究会があって、姉と一緒に箱根の宿に連れてこられたことがありました。また母親の知り合いが老舗旅館を運営しているそうで、付き合いで泊まったことも。従妹家族と旅行に来たこともありましたし、小学校の同級生家族と一緒に旅行したこともあった。
つまり子供の頃に頻繁に箱根を訪れていたのです。そのことを忘れていました。正確な表現としては、思い出すことがありませんでした。

 

小学校高学年になると親の仕事についていかなくなり、中学高校になれば同級生と過ごす方を優先させます。大学に入ったらダンス中心の生活。私の両親も東京生まれなので田舎に帰る習慣がありません。家族旅行などほとんど無くなりました。

 

大学時代は温泉旅行など爺さん婆さんがすることだと興味がありませんでした。そんな感じでしたから箱根に行くのが面倒で仕方がなかったのです。
これがいざ行ってみると、社会人になり学生時代とは比べ物にならない精神ストレスがあり、都心から離れただけで心が洗われるような感覚がありました。そして、脳裏に子供の頃の風景が焼き付きました。


あの頃、わくわくしながらロマンカーに乗っていたことを。
芦ノ湖海賊船ではしゃいでいたことを。
寒い冬の彫刻の森美術館で姉と遊んだことを。
泊まった旅館を探検してまわったことを。
なぜ忘れていたのだろう。そんな思いになりました。

 

それから何度も箱根に行くようになりました。子供の頃の記憶をたどるような、新しい発見をするような旅。大人になって自分のお金でロマンスカーのココアを購入しました。子供の頃、車内販売が来るといつも買ってもらっていて、大好きでした。大人になって気づきましたが、粉のココアにお湯を入れてかき混ぜたインスタント品でした。当時は窓側に座って外を見ていたのでココアを渡すところは見ていなくて知りません。大人になって興ざめしたのも新たな発見でした。

 

20代後半の頃に母親に言われました。「覚えているかどうか分からないけれど、小さいときに色々な場所に連れて行ったの。その体験が何かに活きればいいと思ってね。」父はひたすら山登りでしたから、観光地や演劇、デパート、遊園地などはどれも母親が連れて行ったものだった気がします。


社会人になってその言葉の意味がよく分かりました。箱根に連れて行ったことは確実に何かを残しました。

 

今2人の娘の親となり、何かが残るように上の娘を連れて出かけます。


女の子だから近い将来、私と距離ができてくるでしょう。今はお父さんとお風呂に入る、と言っていても、自然と離れていくはずです。


ロマンカーで4人分の席をボックスにしておにぎりを食べる。
家族でユネッサンのプールに入る。
遊び疲れて寝た娘を抱っこして運ぶ。
特別におもちゃを買って、とねだられる。


今しかできないことですし、きっと娘たちはこのことを忘れていくことでしょう。
それでも、私の母親がしてくれたように何かが心の中に残ってくれればいいです。大人になって箱根を訪れたとき、あの頃に家族で来て楽しかったなという思い出が蘇るように。

 

娘と今度は再開したロープウェイに乗って大涌谷の黒卵を食べようね、と約束しました。

 

甲野 功