治療時間

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~マーケティングの定義~

以前、マーケティングの基礎という講座を受けたときのことを書きました。当時はまだ柔道整復師の学生をしながら職場では管理職をしていて、鍼灸整骨院グループの幹部として受講したものでした。

 

あれから数年。こうして独立開業し、雇われの立場から変わった私に必要な業務が、マーケティングでした。他にも経営、経理、営業、広報といった業務も増えましたが、従業員の頃から何となく意識していたこと。マーケティングは当時考えも及ばなかった業務内容です。

私の仕事は、患者さんに直接治療行為をする大きな意味でサービス業。物品販売をするわけではないので、患者さんと相対す必要があります。そこから治療を受けてもらって対価を得ます。
独立開業するまで、それなりに勉強も臨床も資格も得たきたつもりで、治療を受けてもらえればある程度の効果を実感してもらえる自負はありました。

 

ところが、治療を受けてもらえるまでが大変です

 

うちの治療院は路面店でないのでまず飛び込みで来ることは無いですし、奥まった場所の2階ですから入るのに抵抗があります。どうにかして、まず治療を受けてもらえるのか、を考える上でマーケティングの勉強が必要だと思いました。

 

ただマーケティングなるものが何なのか分かりませんし、理系から職人気質の治療の世界に入った私にとって、とても縁がない世界だと苦手意識がありました。冒頭に書いたセミナーに参加した以来の勉強のため、何冊か本を読んでみたところ、やはりよく分からない分野です。


理解できたのは、まだまだ新しい分野の学問であること、実戦学であるため社会環境の変化に大きく左右されること、どうもこれが正解だというものがないようであること、といったことでした。

 

マーケティング会で権威のあるアメリカ・マーケティング協会(AMA)のマーケティングの定義が年代によって変わっています。


アメリカ・マーケティング協会(AMA)のマーケティングの定義
1935年:マーケティングとは、財とサービスの流れを生産者から顧客に方向づける全ビジネス活動の推進である
1985年:マーケティングは、個人と組織の目標を達成する交換を創造するために、アイデアや物、サービスのコンセプトを作り、価格設定、プロモーション、流通を計画し実行するプロセスである
2004年:マーケティングは、顧客に対して価値を創造、伝達、提供するとともに、組織とその利害関係者に利益をもたらすよう顧客の管理する組織の機能および一連のプロセスである
2008年:マーケティングとは、顧客や依頼主、パートナー、さらには社会全体に対して価値のある提案を創造、伝達、供給、そして交換する一連の活動、一連の制度、プロセスである

 

1935年に制定した定義から50年経過して新しく変わり、それから約20年、次は4年足らずで変更しています。数学と比べるとあまりに曖昧で驚きます。(例えば三角形の定義が変わるなどあり得ませんから。)このことを見ても変化していることが分かります。更にやや抽象的な表現で段々長くなっていることが分かります。

 

他に現代マーケティングの父といわれる、フィリップ・コトラーのマーケティングの定義はこちらです。


コトラーのマーケティングの定義
マーケティングを最も短い言葉で定義すれば「ニーズに応えて利益を上げること」となろう

 

コトラーの定義は当たり前といえば当たり前すぎるように思います。そもそも、ニーズに応えないで利益を上げる商売はあるのか?という気がします。(実際にはコトラーは具体的な手法、概念を提唱していていますが。)

 

そこで日本人でユニバーサル・スタジオ・ジャパンのマーケティング担当である森岡毅氏の見解を引用するとこうなります。


森岡毅氏のマーケティングの定義
「マーケティングってね、売るというよりもね、売れるようにする仕事だよ」(子供にマーケティングとは何かと問われて答えた回答)
「商品を売る」のは営業の仕事、「商品を売れるようにする」のがマーケティングの仕事

 

私にはこれが一番しっくりきました。森岡氏は著書で、マーケティングは自由競争が激しいアメリカで生まれたものであるから、日本人に馴染みが薄いし、適切な和訳ができないものも多い、としています。そのことを知って腑に落ちた内容が多々ありました。
私の立場では、いかに実際に治療院に足を運んでもらい治療を受けてもらえるようにするか、がマーケティングになるわけです。

 

マーケティング関連の書籍を読むと、どれも企業を対象とした内容です。もちろんマーケティングそのものが、企業が生き残るためにできたものですから当然です。そこから個人治療院に適応できる、応用できるものを見つけて研究実践するしかありません。なおかつ現状に即したものであるものを。

 

まだ、これといった答えが出ていませんが、地道にマーケティングを勉強していきます。せっかく自分の裁量で物事を進められる立場になったのですから。なるべく楽しいでいきたいものです。

 

甲野 功