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~柔道整復師カリキュラム変更~

平成30年4月から柔道整復師養成カリキュラムが変更になります。


柔道整復師とは国家資格であり、主に非観血的急性外傷(出血を伴わない脱臼、骨折、捻挫、打撲、挫傷など)の応急処置および、その後の治療を行う資格です。現在の法律では厚生労働省認可の専門養成機関で3年以上の勉強をした上で国家試験に合格しないと柔道整復師にはなれません。私自身も柔道整復師の資格を持っています

 

現在、従来の養成課程を見直していこうと各種専門機関が動いています。これは鍼灸師、あん摩指圧マッサージ師の養成学校でも同様の流れになっています。
これらは業界内の話なのですが、ネットや新聞で柔道整復師養成カリキュラムが変更されることがニュースとして取り上げられました。

柔道整復師になるために授業数が増えるだとか、勉強する範囲が広がるといった内容は、世間的には大きな関心をひきません。では、なぜニュースになったというと
職業倫理や社会保障制度の授業を必修化する
という点が注目されたからです。

これは社会背景として保険料を不正受給して逮捕された事件が増え、かつ反社会勢力の資金源になった場合があるからでしょう。見過ごせない内容だと判断されたと考えられます。

専門委員会は以下のように話を勧めています。


職業倫理 (専門基礎分野) 1単位15時間
柔道整復師は開業することが可能であることから、免許取得後すぐに開業する者も一定数いることを踏まえ、職業倫理に関するカリキュラムを追加する。


社会保障制度 (専門基礎分野) 1単位15時間
柔道整復師は開業することが可能であることからも、医療費等の社会保障制度を理解することにより、健康や障害の状態に応じて社会資源を活用できるよう必要な知識を身に付けるためのカリキュラムを追加する。

 

平たく言えば、柔道整復師は開業権を持っているのだから(看護師、理学療法士などには開業権がありません)しっかりしないといけないよ、となるでしょうか。


これらに対して有識者が作成した資料では、以下のようにあります。

以下抜粋
≪教育内容に関連する「保険の仕組み」については「衛生学・公衆衛生学」および「関係法規」、「職業倫理」については「衛生学・公衆衛 生学」および「柔道整復の歴史」などで教授されているが、「医療経済の現状」、「療養費払い制度」、「受領委任制度」と「柔道整復に対する社会的責務」などの「医療人としての倫理」に関する講義を加えることで、前述の講義内容が有機的に結合され、医療経済の現状や保険制度を十分理解したうえで、社会の付託に耐えうる倫理感を持ち合わせた柔道整復師の養成が可能になると考える。≫
以上抜粋終了
厚生労働省 柔道整復師学校養成施設カリキュラム等改善検討会(第4回)資料
資料3.カリキュラム等の改善に係る提案より

難しい表現をしていますが、
柔道整復師の職を使ってズルはいけないよ、そのことを勉強しましょうね
と言いたいのだと私は解釈しています。

 

このカリキュラム変更は大きな意味があると考えています。それまで表立って教えこなかった内容を授業ですると予想しているからです。
“医療人としての倫理”を教えるということは具体的に“医療人として倫理に外れた行動”が何かを教えないといけないのではないでしょうか。
不正請求、不正受給がこれだけニュースになっている以上、学校でどのような不正が行われているか、具体的事例を紹介しないと教えられないはず。今まで触れてこなかった部分をどれだけ開示するのでしょうか。少なくとも私は在学中に保険請求業務に関する具体的内容を授業でしてもらったことはありませんでした。カリキュラム変更後の教科書や授業内容がとても気になります。
これでも柔道整復師の端くれとして、柔道整復師の今後が影響するであろうこの変更に注目しています。

 

甲野 功