治療時間

平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)

: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)

 

休診日:日曜祝日

電話:070-6529-3668

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住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202

~プロの仕事と対価~

お笑い芸人のキングコング西野亮廣氏が作った絵本が2,000円と小学生には高価であることから、無料で閲覧できるように対応したことについて、議論が沸き起こりました。


無料にすることは素晴らしい、他のクリエーターにとっては迷惑な話、図書館を活用すべき、売名行為、炎上商売、などの意見が出ました。

 

作者自身のこれまでの行い、キャラクター、芸人という立場、などが影響して賛否が分かれているようです。

 

そのような作者のパーソナリティを除いたときに残る議論が、
プロフェッショナルのクリエーターが作成したコンテンツに正当な対価が支払われるか(支払われているか)
ではないでしょうか。

パクリ、盗作、カバーなどを別にすると、無から作品を作り出すクリエーターは、生みの苦しみや作成にかかる経費・時間などをがあります。それらを考慮して、クリエーターはその作品のクオリティーに見合った報酬を受けるべきであり、ネット上で無料公開するやり方は、世間が何でもタダだと勘違いして作品にお金を払わなくなる流れになるのではないか、という考え。
更に言えば、プロフェッショナルが安易に無料で作品を提供するな、他の人のことも考えてくれ、という意見のように感じます。

 

似たようなことですが、SNSにおいてたまに見受けられる
プロの意見、作品、仕事は無料ではない
と主張する例があります。
ジャンルは様々ですが、その分野で生活しているプロに無料でお願いするのは止めてほしい、失礼だ、というものです。

 

プロの音楽家が知り合いに無料で作曲してくれと頼まれた。洋裁の先生が無料で服を作ってくれとお願いされた。デザイナーが自治体から無報酬でデザインを依頼された。スポーツトレーナーに知らない人からメールでトレーニングのアドバイスを求められた。などなど。
こういったときに、
自身の能力を生業としているプロは誰もがお金になる技術を習得するために、多くの資金と、長い時間と、絶え間ない努力などを、積み重ねてきたものであり、それを安直に無料で得ようとするな
というわけです。
とても恩がある方からの依頼、社会貢献できる、イメージアップに繋がる、といった無料に替わる対価があるのならば別ですが、プロの仕事は安くはないのだと。

 

現代の日本では多くのことが無料で行えるようになりました。
ひと昔前ではホームページに数十万円かかっていました。今は無料でもそれなりのものが作成できます。
学生は分厚い高価な辞書を購入していましたが、今はインターネットで大体の事はこと足ります。


だからこそお金を得られる技術、知識、作品は大切でその価値を守っていかなけばならないでしょう。著作権とはそのための法律です。

 

そこで私の場合はどうなのかを考えてみました

症例の相談、資格を取るのは何がいいのかという質問、鍼灸専門学校を通うとしたらどこがいいか。こういった質問・相談はあります。
大学の後輩が大会や合宿中に身体を傷めたので診てもらえますかと言われた。今まで割とある話です。

似たようなことも含めて、私は全て可能な限り無料で引き受けてきました。


まず相談についてですが、これまで得た経験と知識のごく一部を話すくらいでは、本業に影響を受けません。同業者で私の力を試しているな、というときは別ですが、基本的になるべく丁寧に応えます。むしろ細部にわたり詳細に。
素人の方は内容が濃すぎると引いてしまい質問してこなくなります。こちらの回答を全て理解できるのならば、それはもう相当なレベルでしょうから自ら調べて解決できる人です。

実際の治療についても、割とタダで行うようにしています。それは後に残らないからです。作品のように後々残ると価値が相対的に下がってものが売れなくなるでしょうが、治療は体験ですから残りません。タダ働きしたという損より、体験しれたことの感謝が勝ります。今後、治療行為にお金を落としくれるようになったり、鍼灸を受けるようになってくれたりする方が、業界のパイが増えるので将来的に助かります。

 

他のプロフェッショナルの仕事には敬意とそれに見合う対価を支払うべきです。そして同業他者のことは別と考えてもらう前提です。
治療に関する質問、相談に対して、私は可能な範囲内、無料でお応えしますし、ちょっと治療を受けてみたいということにも、可能な範囲内で行います。反対にきちんとした治療行為に対しては相応の対価を請求します。
それが考えた私の場合です。

 

甲野 功