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~病気と書いて、ハッピーと読ませる~

先週は娘二人のインフルエンザが猛威を振るい、大変でした。私自身、人生で初めてインフルエンザにかかってしまいました。治療を依頼してくれた患者さんには予約の移動をお願いし、迷惑をかけてしまいました。

 

良い方にとれば、日中ずっと子供を家でみている日もあり、身体を休める機会を得たと言えます。
子供が寝てしまうと暇になるので、かと言ってタミフルを飲んでいるので異常行動に注意しなければならないのでそばから離れるわけにいかず、漫画ワンピース(尾田栄一郎著)を読み直していました。


現在、国内で最も売れている漫画はワンピースで間違いないでしょう。関連グッズのトータル売上ではガンダムやドラゴンボールの方が上位に来るようですが、漫画そのものの発行部数と売上高の現役チャンピオンはワンピースになるはずです。
軽く説明をすると、主人公ルフィが海賊となって仲間を増やしながら冒険をしていくという少年漫画らしいストーリーです。

 

最初の方から読んでいると、チョッパーという医者を仲間にいれるドラム王国編になり、そこであるキャラのセリフに目がとまりまりました。

今の病気(ハッピー)!!! 忘れちゃいけないよっ!!!

 

これは“Dr.くれは”という優秀な医者が、治療が終わった子供に対して言うセリフです。「病気」と書いて「ハッピー」と読ませています


具体的な作品内の描写というと、高熱に苦しむ子供のもとに”くれは”が現れ、治療してやるから法外な治療費を出せと大人に請求します。治療をして子供は良くなるのですが、大人たちは高額過ぎると支払いを渋ります。子供は”くれは”に、楽になったありがとう、と感謝します。その姿を見た大人は反省して、治療費を支払うことを決めます。その時、去り際の”くれは”のセリフが上に挙げたものでした。

 

作者は何故、病気と書いてハッピーと読ませるのでしょうか?という読者の質問に

病気になると、病気じゃない時のハッピーを知ることができるからだと、彼女は言っていました。

と回答しています。

 

本編にはほとんど関係のないシーンなのですが、とても気になりました。もっと言えば、以前読んだときには気にとめませんでした。娘がインフルエンザにかかり、私自身も病に臥せったときに読んだので感じ方が違ったのでしょう。

 

病気自体は望ましいものではありません。できることはならかかりたくありません。それをハッピー、つまり幸せに変換できることは凄いことなのではないだろうか、そう思ったのです。


思い返せば、25歳のときに麻疹にかかって9日間の入院、11日間寝込んだ経験が、私をこの道に入れるきっかけとなりました。毎日高熱にうなさされて、点滴をずっと受けたまま、病院の天井を見ていた日々。心の底から健康であることのありがたみ、日常生活を送れることがいかに幸せだったのか、を思い知らされたものでした。退院したら、会社を辞めて新しい道を進もう、健康に関する仕事をしようと、心に決めました。
病気があったからこそ、気付いた、そして決心したのです。

 

2本足で歩けることに感謝しよう。その入院当時決めたことでした。それから数年経ってあるメンターが言った言葉に
物事を当たり前だと考えるようになった瞬間、不幸が始まる
というものがありました。健康であることが当然と考えていたら、それはもう不幸だと捉えることができます。

 

私は今治療院を開業し、人さまの健康に関わることを生業としています。病気そのものは嫌なものですが、その裏に幸せ、ハッピーを識るチャンスが隠れています。娘がインフルエンザにかかり、私にもうつり、たまたま読み返した漫画から、改めてその事実を再認識しました。
病気をハッピーに変換できる仕事ができるようになりたいものです

 

甲野 功