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~地下鉄サリン事件~

昨日で22年経ちました。地下鉄サリン事件が起きてから。


東日本大震災が発生するまで、私にとっての大事件はこの地下鉄サリン事件でした。もう22年も経過したと思うとはるか昔のように感じられます。

東日本大震災、また他の地域で起きた大災害や大事件とは大きく異なることが、生活圏内で発生した唯一のものということ。


昨日はニュースでわずかに取り上げらた程度でしたが、忘れてはいけない出来事だと考えています。犠牲になった方や治療に当たった医療関係者、現場で処理にあたった営団地下鉄(当時)関係者、など深く関わった人々がいます。

 

1995年3月20日に事件は起きました。


1月に発生した阪神淡路大震災の影響がまだまだ残る年度末のことでした。私は高校2年生から3年生に進級する時期。その日、渋谷外苑前にある母校國學院高校は休みでした。


自宅でテレビを見ていると緊急ニュースで、事故が起きたことを知りました(最初は事故だと考えられていました)。それがどんどん被害が拡大していき、事故ではなさそうだとなっていきました。

 

情報が錯綜し何が起きているのか皆目見当がつきませんでした、報道する側も視聴している側も。ニュース映像には、道端に寝かされた被害者(?)が写しだされ、地下鉄の駅が封鎖されている様子。

広範囲の被害と目立った外傷がないため、事故ではなく、何か毒物を撒かれたテロのようである、ということが段々明らかになってきました。

 

テレビの前で、何かとんでもないことが起きている、そう思いました。

その年の1月に起きた阪神大震災も衝撃的でしたが、それは離れた関西での出来事であり、テレビ越しに見る災害という実感。それが、この事件は普段目にする地下鉄で起きたもの。圧倒的なリアリティがありました。

 

事件発生からしばらくすると近隣の四ツ谷三丁目駅も立ち入り禁止に。

すぐそばで何かが起きている不安。

外を歩いてみると近所の消防署から消防車が一台残らず出動し、車庫が空っぽになりました。

初めて見る光景。この東京都心で確実に何かが起きていることを肌で感じました。

 

程なくして猛毒のサリンが地下鉄構内で撒かれた同時多発テロと断定されました。外国の出来事だと思っていたテロ。それが都心部で起きたのです。

 

事件後、高校に行くと、部活動があったらテロに巻き込まれていたであろう、という友人が多数いました(そして、多分死んでいたであろう、と)。高校は地下鉄銀座線外苑前駅が最寄り駅。官庁街を狙ったため、事件発生時にその路線を使ったであろう生徒がいるのは当然でした。
もしも学校が通常授業をしている日だったらどうなっていただろう。

 

現実味のある恐怖。

 

事件から数ヵ月の間、いつもの日常とは違いました。

 

学校の周り(渋谷外苑前)には常に警察官が立っていました。それも管轄外からの応援で配属されているため、道を聞いても分からないお巡りさん。何を警戒しているのかも分からない状況。


連日、ニュースもワイドショーも事件に関することばかり。多くの番組が、サリンとはどの様なものか解説しました。驚いたことに高校3年生の化学知識で理解できるものだったのです。番組では化学式を途中隠しているのですが、簡単にわかりました。化学の先生はうちの理科室でも作ることができる、と話していました(実際には発生した時点で人間が死んでしまうのだが、とのこと)。


理科系高校生だった私には、

科学(化学)が悪意持って使用されるとこのようなことになる。これは小説ではない。

という現実をまざまざと見せつけられました。多くの事を考えさせられました。

その後大学受験を経て東京理科大学に入学することになります。専門的に学ぶ科学を悪用するということ。教団中枢には私より遥かに優れた理系の頭脳が集まっていました。将来理科系に進むことを決めていた高校生当時の私には得も言われぬ矛盾と皮肉を感じました。

 

あの事件からしばらく地下鉄に乗ることが怖かった時期がありました。それまで棚に放置されていた雑誌やゴミが一切消えました。

イベント会場に入る際には荷物検査が始まりバッグの中身を見られるようになります。缶ジュースの空き缶が床に落ちているだけで怖かった。

まさにテロ(恐怖)を実感することになりました。

 

首謀者が逮捕されるまでの出来事は映画さながら。全てが現実離れしたもの。

防護服を着た警察官が鳥かごに鳥を入れて乗り込む。隠し部屋に隠れた首謀者とされる人物を見つける。逮捕。

 

今だと、もしも子供がいる状況で起きたらどうなるだろうと考えてしまいます。地震と違い、人為的に起こされたテロ。自分自身も家族も守ることができるのか。考えさせられます。

 

22年前に東京都心で起きた大事件。ニュースにあったように風化させてはいけないと思いました。

 

甲野 功

 

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