開院時間

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~イチゴ狩り~

少し前の話ですが、家族でイチゴ狩りに行ってきました。栃木にいる患者さんが招待してくれたのです。前々から娘達はイチゴが大好きですので、いつかイチゴ狩りに行きたいと願っていました。図らずもそれが実現しました。

 

新幹線を使っての軽い旅行でしたから、何日も前から準備をして楽しみにしていた長女。
当時は初めてみるイチゴ畑に大喜びでした。普段はプラスチックのパックに入ったイチゴしか知りません。土から身が生えている状態は初めて目にする光景。もちろんビニールハウスに入るのも初めての経験です。大きな粒のスカイベリーという品種を手でもいでは口に入れて美味しい、美味しいと喜びます。ビニールハウスの中には蜜蜂の巣があり、蜂が飛んでくると怖がっていました。
あまりにはしゃいで、最後の方は酸欠か過呼吸気味になって、はあはあ息を切らせてぐったりしてしまいました。

 

なかなか家族一同で遠出することがないので、楽しい思い出になりました。

親になって思うことは、このようなイベントを通じてどれだけ学んでくれるのか、ということ。次女はまだまだ小さいので記憶に残らないかもしれませんが、長女は色々分かってくる年齢です。

 

大好きなイチゴを育てて出荷する農家がいるから、普段食べることができる
ビニールハウスという温かくする施設がある
イチゴの受粉には蜜蜂が必要で蜜蜂の巣がある
蜜蜂は減っていて農家が困っている
イチゴは木になるものではないので、農林水産省としては果物ではなく果実的野菜に分類される

 

このようなことを長女に話しました。


私が子供の頃、社会科見学や遠足は勉強しなくてよい、楽しい学校行事でした。

当時は何も考えず、見たものを素直に驚いて楽しんでいるだけでした。それが親の立場になると、普段見ることができないことを実際に見せて経験させて、学習してもらいと願うようになるものです。課外活動が学校行事に入っている意味が理解できてきました。


娘にとっては、新幹線に乗って遠くに行きイチゴ畑で美味しいイチゴを食べた、というものだけかもしれません。保育園で先生やお友だちに自慢する話題に過ぎないかもしれません。それでも何かを学んでくれればいいな、と思うしだいです。

 

また、私の患者さんと会うことで、父親の仕事が理解する機会になればと。
普段、治療院で患者さんに相対している姿を娘たちは見ることがありません。何か製品を作っているわけでも、何か物品を売っているわけでも、人前に出るわけでもないので、私がしている仕事が何か見えづらいでしょう。あの建物はお父さんが建てた、この本はお父さんが書いた、今度ステージに立つから見に来てくれ、ということはありません。
だから実際に私の患者さんに会うことは、実感があるのではないでしょうか。長女はもう、マッサージ師とか柔道整復師という言葉を覚えていて、先生やお友だちに父の仕事は何かと聞かれたら答えているようです。

 

私の母は小学校教諭でした。

幼い頃、外で母が教え子に会うと「甲野先生」と呼ばれている姿を見て、ああこれが母の仕事なのだと漠然と思ったものでした。同じように娘たちに父親の仕事がどのようなものか伝われば良いなと心の奥で願っていました。

 

娘にとって
ただ、初めてイチゴ狩りに行って楽しかった
以上の学びがあったことを期待します。

 

甲野 功