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~あじさい新聞~

うちでは、年3回「あじさい新聞」としてニュースレターを作成し患者さんに郵送しています。

 

もともとは修業していた鍼灸整骨院でしていたことを真似たものです。始めたのは去年の春。季刊で春夏秋冬の4号を目標にしていましたが、年末は年賀状に時間を取られて、冬号は出しませんでした。今のところ4回しか出せていません。

 

他の治療院でもニュースレターを出しているところはあると思います。「あじさい新聞」なる形にしたのは、治療院の裏テーマである”適度にダサく”に則りました。


横文字のお洒落なレイアウトのテンプレートもありましたが、今後何十年と続けていくにあたり、スタイリッシュなものをおっさんが作っていても違和感があるのでないか、という将来の懸念。そして、ある年齢以上の方には新聞とした方が馴染みがあると考えたからです。
若い人にはペーパーレス(データ)で送るのが当然でしょうが、やはり紙で受け取ると印象が残るのではないでしょうか。実際に新聞を出したあとは、ある程度上の年齢層の患者さんから反響があります。

このあじさい新聞を作る上で幾つか決まりを作っています。

 

・データ化してホームページやフェイスブックに掲載しない
・宛名は封筒に直筆で一つ一つ書く
・手書きのメッセージ文をデータ化して新聞に掲載する

 

です。

 

あじさい新聞にはコラムを入れているのですが、その内容は業界に関する、まだ知られていないこと、気付かれていないこと、などを私個人の見解で書くようにしています。ちょっと関係者によっては物議を醸しだす可能性があるのでネット上には出さないようにしています。
しばらく来院していなかった患者さんで、あじさい新聞のコラムを読んでとても共感した、とまた来てくれた方もいました。一度治療を受けたことがある方に読んでもらいたい、ちょっと主張した内容にしています。

 

宛名は手書きというのは、修業した職場のやり方を踏襲しています。
全てプリンタで印刷した文字だと味気ない。お年寄りには手書きの方が喜ばれる。そう習いました。
確かにそうだと思います。毎回手書きで書くことは大変なのですが、住所を覚えてきますし、少なくとも数十秒はその患者さんに想いを馳せるので、大事な振り返りになります。

 

手書きのメッセージを入れるのも同じ理由で、ワードで打ち込んだ文字は読みやすいですが無機質です。汚い字でも直筆の方が感情は伝わるのではないでしょうか。
この直筆コメントの内容にわざわざ、おめでとうとメールで反応してくれた方もいました。

 

新聞作成は、出す患者さんを選び、ネタを探し、文章を打ち込み、画像を選び、直筆メッセージを書き、レイアウトし、印刷し、宛名を手書きで書き、折って封筒に入れ、切手を貼り、ポストに出す、という工程があります。
正直とても面倒で疲れる作業です。プリントミスが必ずあります。インクも消費します。宛名を間違えてしまうこともあります。経費もかかります。それでも続ける意味があるのです。

 

まず、患者さんとのコミュニケーション。年賀状を含めて年4回、何かしらこちらから郵送します。そのことで足が遠のいていても、また来るきっかけになることもあるでしょう。こちらが気にかけていますよ、という態度を示すことで治療院に行かなくなった負い目のような気持ちが薄まります。また単純に存在を忘れてしまうので思い出してもらうきっかけにもなります。

 

そして、私の住所管理にもなります。
当然ながら住所を予診票に記載してくれた方にしか送りません(送れません)。郵送するも住所不明でこちらに返ってくると、ああ引っ越したのだなと分かります。稀に嘘の住所を書いてくる方もいるので、それも分かります。嘘の住所を書く、そもそも住所を教えてくれない、という患者さんには後追いすることはしません。大体二度と来院されないので後追いというのもできませんし。住所不明になった患者さんにも出せませんので新聞も年賀状も送らなくなります。

 

ホームページに掲載しないからこそ、紙ベースでしか表に出さない新聞。アナログを残すことで、あじさい鍼灸マッサージ治療院らしさを出しています。

 

甲野 功