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~消費者庁のニュースリリース~

先日平成29年5月26日付けで消費者庁から
法的な資格制度がない医業類似行為の手技による施術は慎重に』という文書が発表されました。

8枚ありますが画像も載せておきます。

 

 

 

 

内容を要約すると、

国家資格である「あん摩マッサージ指圧師」、「柔道整復師」に該当しない「整体、リラクゼーションマッサージ、カイロプラクティックなど」の医業類似行為を受けて健康被害が出ているので注意してください

という内容です。

 

何故、このタイミングでこのような文書が出たのかは分かりませんが、我々の業界では反響があり、周知させる投稿がSNSに幾つか上がっています。

 

この件について、以前も同じような内容を投稿しましたが、再度説明したいと思います。

 

始めに断っておきますが、私はいわゆる無資格者、整体やリラクゼーションの世界からキャリアを出発し、後にあん摩マッサージ指圧師と柔道整復師の資格を取得しました。そのため、どちらの立場も経ています。その経験から、考えを述べています

 

このような文書が出ると、国家資格持ちの人間はここぞとばかりに無資格者の徒手による施術(いわゆる整体やマッサージ)は違法であり、存在自体を非難するような立場をとります。


これは法律(「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律」および「柔道整復師法」が規定する業務独占)により徒手施術を免許を持たない人間には禁止している事実に基づくものです。例えるならば、普通自動車免許を持たない人が行動で自動車運転をしたら逮捕されるということと同じです。

 

無資格者という表現は正確ではなく、無免許者というのがいいかと思います。というのも、民間資格という名目で、整体なりカイロプラクティックなりの人間は資格を持っていることがほとんどだからです。国(ここでは厚生労働省)が認めた資格以外を無資格と便宜上呼んでいるのであり、
「協会や技術団体などが資格として認める手技をある期間学んだ上で消費者に提供している」
という大義名分を持つ人もいるのです。

 

実質あん摩に該当するものを、これは国家資格の施術方法とは異なる技術である、だから法律に抵触しないという理論

 

なお、カイロプラクティックそのものはアメリカの国家資格であり、渡米して資格を取得した人も存在します。ですから当人は資格が無いとは考えていない場合もあります。


そもそも民間のスクールではそこら辺を詳しく教えないこともあるのです。無知ゆえに何が問題なのか理解していないケースもあるのです。かくいう、10数年前の私もそうでした。

 

施術する側がそうですから、消費者たるお客・患者さんはもっと分かりません。マッサージごときに資格などいるの?!と思っているひともいることでしょう。
巷に溢れているマッサージ店はどうなるの?という疑問がわくと思います。

 

現在は総務省の業種区分にて「その他(リラクゼーション業)」という業種が認められ、治療行為でなく、主に疲労回復に関わる手技は独立した業種だと考えられています。


ここが問題の肝なのですが、疲労回復のリラクゼーションと治療を目的とした医業類似行為がごちゃごちゃになることが、大きな問題だと私は考えます


来たお客さんを気持ちよく気分よく帰すことが目的であったはずなのに、愁訴を改善しようと手を広げたときに問題が起きるのではないでしょうか。


術者の側からすると「気持ちいだけなのよね」と言われると段々それ以上の効果を出したいと考えがちですし、○○に効果があります!改善します!と謳った方が集客しやすい。


リラクゼーションにとどまらず治療に手を出そうとして知識が伴わないことが危険だと思います。健常者ならば問題ない手技も疾患を抱えた人に行うと命取りになることも。
そういった危機管理の知識が無いまま行ってしまうことが事故、過誤に繋がるの一因なのではないでしょうか。

 

少なくとも私の経験上、民間資格の整体時代ではそれなりに勉強してきたつもりでしたが、国家資格レベルの勉強をするとほんの表層しか知らなかったと後々知ることになりました。

 

もう一つ大事な点を指摘します。

これは消費者庁が出した文書であるということ

 

本来の業務範囲で言えば厚生労働省の管轄になるはずです。ところが徒手療法に関しては解釈が曖昧なところと、憲法の「労働の自由」が入ってきて、強く取り締まれていないのが現状です。
例えば在日タイ人がタイ古式マッサージ店で働いていて、それを無資格者だからと禁止すると生活ができなくなることもあります。日本語を覚えて3年間専門学校に通えというのは厳しい話。
反対に異国の地でマッサージ店に勤務し無資格ながらマッサージをして生計の足しにしていた日本人の話も聞いたことがあります。
こういった例は特殊とは言えますが、わが国の現状は実質、徒手療法を取り締まるという点では無法状態であると言えます。

 

結局、<消費者たる利用者・患者が自らの責任でお店を選びなさい>と消費者庁は勧告していると思うのです

自分の身は自分の身で守れ。治療目的ならば最低限、国家資格を持っているかどうかを確認する。不審な点があるならば中断する。不調が出たら医療機関を受診す

そういった姿勢を消費者側が持つべきとしているように感じます。

 

以前うちに来た患者さんは、「マッサージが国家資格だとは知りませんでした。他の店で嫌な思いをしたので、国家資格を持っているところをインターネットで探しました。」と言っていました。


私は術者側ですから、このようなことがあれば周知するようにしますが、まず、自らの大切な体を触らせる消費者(患者、利用者)側が知識を持つことが大切でしょう。

 

甲野 功

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