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~社会問題に東洋医学的アプローチを~

あるビジネス本を読んでいたときのこと。会社内の問題を解決するためには
西洋医学的アプローチではなく東洋医学的アプローチが必要である
と書いてありました。


本業が鍼灸師で東洋医学を勉強した身。頷ける点と、本当に分かっているの?と疑いの目、の両方を感じたものでした。その書籍には
西洋医学的局地的、即効性、すぐに効果が消える、一点集中、問題重視
東洋医学的全体的、持続性、なかなか効果がでない、トータルで物事をみる、人間(組織)重視
といった比較がされていました。

 

風邪をひいたときに、病原菌を薬で叩くのが西洋医学で風邪をひかない体質を作り出すのが東洋医学、という例を挙げていました。
薬で菌を殺せても胃が荒れるという副作用が出て、また風邪を引くかもしれない(免疫力で風邪を退治したわけではないので結果的に風邪をひきやすくする)が、東洋医学で体質改善を求めれば時間がかかるが風邪そのものをひきにくくくする強い身体をつくることができ、目立った副作用がない。西洋医学は即座に問題を解決するには向いているが、根本的な解決には向かない。そう説明していたのでした。

 

鍼灸師として細かいことを言えば、本治と標治があるのでそこまで断言するのはいかがなものかと言えますが、概ね正しいと思います。このいわゆる「東洋医学的アプローチ」で問題解決を図ることは、確かに現実社会で見受けられます。

 

今年も「世界食料デー月間」でチャリテイーマッサージを行いますが、食料問題も東洋医学的アプローチが使われています。
まず飢餓があるならば、食料を与えればいいのでは?と思う人もいるでしょう。これは西洋医学的な考え(アプローチ)と言えるでしょう。本当に餓死寸前の地域があるならば、速やかに食料を提供することが最優先です。四の五の言わず行動あるのみ。
ただ、一度食事を摂れば永久に大丈夫とはいきません。すぐにお腹が減ります。飢餓を起こさせないようにすることが大切です。これが東洋医学的アプローチの考えになります。

 

発展途上国の飢餓や食料問題の原因は、実はシステムの問題、風土風習の問題、国際情勢、など様々です。それを
知識を与える
方法を教える
設備を整える
意識を変えさせる
といった工夫で改善することができるものが多いのです。


例えば
・栄養価が高い食物が取れる地域なのに、風習として、卑しい食べ物なので食べずに捨てていた。
・女性は男が食べた残りを食べるのが習わしのため、女性とその子供に栄養が行きわたらない。
・雑な収穫方法をしているので作物を安い値段で売っていたが、きちんと管理して品質を上げることで売り値を上げることができる、そしてお金が入るので食料を買うことができる。
・その土地に適した農作物を作る知識と技術を教えて、新しい産業にする。
といったように。

仕組みを、時間を掛けて教えて変えていくことで、無くせる飢餓があります。これらは時間がかかりますし、お金もかかるでしょう。それでも一度軌道に乗れば長期間に渡り効果が持続できるのです。

 

つまり、緊急時には西洋医学的アプローチが必要で、飢餓そのものを起こさせないようするには東洋医学的アプローチが重要ということになります。


日本を例にとると東日本大震災のときを思い出してみましょう。発生直後は食料が必要ですからとにかく食べ物を送ることが重要でした。他にも医療品やスタッフが必要。しばらくして高速道路やインフラが復活してくると物流が安定し来るので、復興のための支援に変わっていきます。
直後は西洋医学的アプローチ、それから東洋医学的アプローチに変化してきたと言えるでしょう。

 

自国や自治体で行いことができない場合は、先進国やNGO団体が支援することが大切なのです。そのための資金援助ということで微々たるものですが、チャリテイーマッサージを通して寄付をさせていただいております。

根本解決のために東洋医学的アプローチが求められている。これは食料問題はじめ、様々な社会問題に通じることではないでしょうか。

 

甲野 功