治療時間

平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)

: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)

 

休診日:日曜祝日

電話:070-6529-3668

mail:kouno.teate@gmail.com

住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202

~飛行機が恐怖~

先月末から今月最初まで沖縄県石垣島に家族で旅行に行ってきました。


行く前は乗り気でありませんでした。その最大の理由は飛行機に乗らなければいけないこと。その次の理由は仕事を休むので収入が無くなること。
つまり個人事業主としての経営のことよりも、飛行機になりたくない気持ちが上にあった。

 

なんせ、飛行機が怖い
嫌いを通り越して怖いのです。怖いから嫌い。昔から飛行機に乗ることが恐怖で仕方ありません。
飛行機に乗ると、酔うのではなく怖いのです。純粋に。


私はジェットコースターに絶対乗りたくない人間で、加速する、揺れる、浮く、傾く、どれもダメです。更に高所恐怖症ですから高いところに居る時点で怖い。ロープウェイや観覧車もできれば乗りたくない。


飛行機が怖いから新婚旅行まで海外に出かけたことがありませんでした。なお、旅行は好きです。むしろ大好きです。以前、単身広島に行ったこともあります。電車でいける場所なら喜んで旅行に行きます。出不精というわけではありません。
純粋に飛行機に乗るのが怖いだけです。

 

10月29日。石垣島出発のその日。東京は朝から雨。大型台風が関東地方に向かっているときでした。
羽田空港に早めに到着し、飛行機が飛ぶのか心配していました。沖縄から羽田に向かう飛行機が遅れていますが、石垣島行きの便は定刻通りの様子。九州が暴風域に入り、空港に着陸できないかもしれないとアナウンスされていました。不安を一層煽ります。

 

機内に入り席に着きました。
落ちたらどうしよう、と不安になりライフジャケットの着方や避難方法を念入りに確認。落ちる可能性などほぼ無いに等しいのですが、もし落ちたらと、悪い想像してしまう。
子供を守ることができないのが残念だ、とか頭によぎる。確率的に落ちるはずないのに。

 

離陸が始まると恐怖で必死に叫ぶのを抑え、逃げたくなる衝動に駆られる。
身体が斜めになる、上下に揺れる。この動きに体が反応し、冷や汗が出る、喉がカラカラになる。正面しか見ることしかできなくなって足をバタバタさせてしまう。
更に悪いことに台風の影響なのか、とても揺れる、かつ揺れている時間が長い。機内放送でパイロット自ら「揺れていますが安全です、心配しないでください。」というアナウンス。それによって、なおさら不安になる。

 

周りを構う余裕がないので、子どもたちが「お父さんあれ見て!」と話しかけられても無視(相手にする余裕なし)、妻に「揺れて気持ち悪いから酔い止めのツボを押して」と頼まれても、前を向いたまま「それどころじゃない」と答えるのが精一杯。いつまで続くのだ?とパニック寸前になりながら機体が安定するまで耐え忍ぶ。飛行機内で弁当を食べるも一口食べてすぐに捨てた。普段は勿体ないと考えるところだが口を通らない。なるべく身体を身軽にしたいので処分する。

 

何か別の事を考えようと物理学(力学)を考える。
飛行速度は800km/hは出るはずで加速度がaとすると、ma=Fで加速度aに質量mを掛けた力Fが加わって、飛行角度が30°だとして垂直方向の力がsine30°だから、いやcosineか?、、、。考えようとしても頭が恐怖で働かず、計算ができない。そもそも計算できても意味が無い!頭の中がパニックになっていく。

 

極限状態で走馬灯のように飛行機に乗った思い出が蘇る。
サラリーマン時代、一基数百万のデモ器とノートパソコンを手に持つにして日帰りで九州八幡まで行ったなあ。新人なのに一番重要な役柄を与えられ、上司と一緒で辛かった。
そういえば、高校2年生の時小松空港から飛行機に乗って怖かったのが飛行機が苦手になったきっかけか。懐かしい。
エジプト旅行も飛行機が怖かったが国際線なので機体が大きかったから今日よりましだ。エジプトの国内線は小さくて揺れて本当に怖かった。
ずっと忘れていた記憶が蘇るから不思議。

 

行きの飛行機での恐怖。これは6年前の東日本大震災を古いビル7階で体験した時に匹敵する。あの時はもう死んだ、と一瞬思ったけれど、今回は30分くらい揺れていて、質が違う恐怖。それくらい寿命が縮む思いで飛行機に耐えた。

これだけのストレスに晒されることなど日常ないこと。極限状態だと普段見えないものが見えてくるようになる。脳がスパークするのだろうか。

 

離陸時はお客と対面で座るCAさん。どれだけ揺れても微笑みを絶やさず、凛としている。
接客業の理想。CAさんは凄いな。患者さんに接するときに見習おう。

 

飛行機の恐怖の中、気付いたことでした。

 

甲野 功