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~学連選手、最後の冬全前に故障しやすい?~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 社交ダンサーケアの様子
競技ダンス選手をケアしている様子

 

今週末に全日本学生競技ダンス選手権大会(冬全)が行われます。去年もそうでしたが、今年もちらほら治療依頼が入っています。
冬全を前にして学連選手は身体の不調をおぼえる場合があるのでしょうか?そこら辺を検証してみます。

 

まず、当人である私が冬全直前(10日前くらい)に大腿後面を肉離れしています。自主練習でストレッチをしたら、ビキっとなって直後はまともに歩けませんでした。初めての経験で不安になりました。その日、休めば良くなるだろうかと思い練習はしないで帰宅しました。結局数日で踊れるようになりましたが、違和感が残ったまま冬全当日を迎えました。
この経験から冬全前は予想だにしなかった怪我をしやすいのでは?と考えるようになりました。

 

正式な統計はありませんが私自身の周りを何年も観察していると、この考えはあながち間違っていないように思います。


仕事がら選手の故障についてはアンテナを張っているので情報が入ってきます。痛めた、身体が重い、など普通の部員ならば聞き流してしまう話題も頭に入っています。自分もそうでしたが、痛めたときにどうして良いのか分からなかったし相談する相手も誰か分かりませんでした。一人で抱えてしまうケースが結構あるのではないでしょうか。


また少し身体が痛くても、たくさん練習しているからそれは仕方ないよね、という一種の開き直りになることもあるでしょう。スポーツ外傷が少ない競技ですから、怪我に対する警戒心が低いように感じます。

 

それが最後の冬全前になると精神面が普段と異なります。


最期の大会だから熱心に練習する。いつもよりも気合を入れて長時間練習する。そうなると疲労が蓄積してきます。焦りもありますから、知らず知らずのうちに追い込んでしまう。そうすると身体がオーバーワークで悲鳴をあげてきます。いつもですと<少し休むか>となるでしょうが<そうも言っていられないから休まず練習する>となり益々疲労が積み重なる。
更に普段なら気にしない身体の違和感も、最後の冬全前で気になってしまう。<本当にこれで最高のダンスができるのだろうか>と不安になってしまう。<このままでいいのか?>と自問自答してしまう。


加えて、レッスンも入れた、自主練習もした、あとやり残したことはないか?と考えて身体の事をケアしておきたい、という心境になる選手もいました。


誰もが初めて経験することです。(何度も最後の冬全を経験する人はいないでしょう。)そのときの初めて体験する精神状態が身体の不調になることがあるようです。

 

ただし、冬全を終えるとやり切った達成感、成績に対する無念や喜び、もう卒部するのだという現実、そういった大きな感情に襲われて身体がどうだったかなど忘れてしまいます。なのであまり情報として残らないようです。<そういえば最後の冬全前は鍼に通いました>という話を10年以上経過して後輩から聞いたことがあります。終わってしまえば冬全前のことは大体頭から消えてしまうのが常でしょう。

 

ここで実際に私が扱った冬全前の4年生の事例を挙げてみましょう。個人が特定できないように年代は伏せます。だいたいこの10年間に実際にあった事例です。

 

ケース1
肩に違和感があり、最後の冬全前に整骨院に行ってみたラテンリーダー

当時私が勤務していた整骨院にふらっと入った選手です。肩回りに違和感があるが、それほどダンスに影響はありませんでした。ストレッチやマッサージをしてテーピングをしました。その後、股関節に違和感がある自分のパートナーも連れてきました。パートナーは鍼を受けました(鍼をしたのは私以外のスタッフ)。冬全当日は会場で二人にマッサージやストレッチを行い、リーダーはテーピングを施しました。ラテシャツから見えない範囲です。結果は下位決勝。

 

ケース2
一度競技会中に疲労を取るためのマッサージをしたことがあるラテンパートナー

その後冬全前日に体をほぐしてほしいと依頼される。髪上げした状態であったため、普段しているよりはやることが制限される中、全身のマッサージを行う。当日は特に施術をせず。結果は下位決勝。

 

ケース3
スタジオレッスン中に開脚ルーティンをして激痛に見舞われたラテンパートナー

リーダーが私の後輩だったので二人で来ました。アイシングと鍼、その後テーピングを行う。最終練習会に出たがったが見学して安静にすることに。当日は見栄えのことがあるためテーピング無しで競技会に臨む。会場では、患部は触らなかったが精神的な緊張強かったため緊張をとるための経穴(ツボ)を指圧する。結果はファイナル。

 

ケース4
3年生で体を痛めてからちょくちょく来ていたラテンパートナー

4年になってもだいたい大会前に1度はコンディション調整のためマッサージ、ストレッチを受けていた。冬全前も1週間前くらいに来ていつも通りの施術を受ける。当日は身体に触らず。結果は優勝。

 

ケース5
1年生の頃から身体のケアを頻繁にしていたモダン(スタンダード)カップル

リーダーもパートナーも固定カップルを組む前から色々マッサージ、ストレッチ、PNFを練習中、合宿、競技会本番もしてきた。当日は競技会前のストレッチ、競技会中にマッサージなどを行う。結果はファイナル。

 

ケース6
身体がとにかく固いモダンリーダー

筋力があるが柔軟性がない選手で全身のストレッチを恒常的に行ってきた。当日は肩回り、足首を中心に柔軟性を高めるストレッチを行う。結果は予選落ち。

 

これらが私が扱った主だった事例です。効果があったか、結果に満足しているかどうか、はその選手のそれまでの実績によります。少なくとも最後の冬全を前に何かしておこうという気持ちが選手自身全員にあったと思います。
予防的な意味、不安を取り除きたい、痛みを軽減したい、など色々な感情がありました。本当の怪我もありましたし、不安からくるものもありました。

 

最期の冬全を前にして学連選手は故障しやすいかどうかは答えは出ませんが、最後にかける強い想いと直前の緊張が身体に影響することはあるようです。全員でもありませんが。

 

この一週間で練習し過ぎて身体を壊さないように祈るばかりです。

 

甲野 功

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