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~仏像の表情を意識する~

私は神社仏閣に行くのが好きで時間を作って訪れるように心掛けています。

 

どちらかというと神社の方が好きなのですが、お寺も好きです。
神社とお寺の大きな違いは偶像があるかどうか。神社には仏像がありませんがお寺には仏像があります。お寺で仏像を見るのが結構好きです。

 

 

仏像に関心を持つようになったのは高校3年生の終わり、クラスの友人2名と高知・京都の卒業旅行に行った際に、京都の三十三間堂で無数の観音像を見たときからです。あまりの数に迫力に圧倒されたのと荘厳な雰囲気に心が動かされた記憶があります。


それまでは仏像はもちろん、お寺や神社にも興味が無かったのですが、そこから何となく仏像に気がひかれるようになりました。当時は神社とお寺の違いもよく分かっていませんでしたし、仏像の種類(如来、観音、菩薩、天など)も知りません。段々と知識を入れていきました。

 

そして高校、大学と進学し一般企業に就職します。会社員生活が想像以上に性に合わず麻疹にかかり入院、脱サラの道を進むことになります。会社員時代の中頃は心労が溜まっていたせいか、一段と神社仏閣で気持ちを清めたいという気持ちがあったようで、頻繁に行くようになりました。

 

それから民間の整体専門学校に入り、今のキャリアが始まっていくのです。
整体学校で毎日のように人の身体を押す生活が始まります。手が慣れてきて基本技術が習得できてくると、いかに効かせられるかを考えるように自然となります。
同じように押しているようでも効く・効かないがあります。相手の反応も違います。押す力、押す方向、押す場所、指の形、手の大きさ、体重移動など技術的な事や身体の使い方で変わってくるものです。

 

動きが安定してくると技術の成長が鈍化してきます。スポーツでいうプラトーという状態でしょうか。練習や実践を重ねていてもあまり上達した実感がない。これでいいのかな?ともやもやしながら押し続ける時期が訪れました。

ここからもう一段階、二段階成長するためにはどうしたらよいのか。試行錯誤する日々が続きます。

 

この頃は整体専門学校を終えてあん摩マッサージ指圧師、鍼灸師の国家資格専門学校に入学していました。座学や実技の授業を受けながら午後にリラクゼーション店で働いたり、ダンスの練習をしたり、後輩の身体を借りて揉む練習をしたりして過ごしていました。
あるときふと頭によぎることがありました。

 

仏像の表情をイメージすると良くなるのでは。

 

何故このような考えに至ったのかは私自身もよく分かりません。


指圧の基本に持続圧というものがあります。同じ力で一定時間押し続けることです。このときは気負っても手を抜いてもいけません。力んでも脱力しきってもいけません。
どうしたら一番しっくりくるのか考えた結果、仏像をイメージすると力まず気持ちが落ち着いて押せるのではないかと閃いたようです。


東洋思想の陰陽論にある中庸というものでしょうか。無というか気負いがないというか。言葉では説明しづらいのですが、仏像の慈愛を持った表情を心に浮かべて押すと良いようだと感じるようになりました。

 

実際に他人の身体を押す際に、目を閉じて心を落ち着かせて仏像をイメージしてみます。すると指が力まずプルプル震えるようなことがなくなりました。集中できるようにもなりました。

 

このことを、鍼を打つ時にも活用してみます。焦ると鍼が体にうまく入っていかないものなのですが、自然体を意識するために仏像の表情を思い浮かべ穏やかな心にすると素直に入っていくようになりました。
鍼が入っていかないから焦る、焦るからなおのこと入らない、このような悪循環に陥らないようにするためのコツのようなものです。

 

素直な気持ちと感謝の気持ちを持ち、焦り・気負い・野心をもたず、無の境地で患者さんの身体に触れるために必要な自分だけのテクニックです。

 

甲野 功

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