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~しょぼい開業で生きていく~

しょぼい起業で生きていく えらいてんちょう著
しょぼい起業で生きていく えらいてんちょう著 私と同じような考えでした

 

知り合いの鍼灸師の先生が紹介していたので、気になり読んでみました。

 

しょぼい起業で生きていく

 

内容は、筆者”えらいてんちょう”さんがしょぼい起業を定義し、そのノウハウを伝えるもの。
このしょぼい起業は私がやってきたこととかなり重なる部分があり、とても親近感がわきました。しょぼい起業とはどのようなものなのでしょうか。本の内容を紹介しつつ説明しましょう。

 

しょぼい起業には特徴的なキーワードが2つあります。

 

生活の資本化
いつもやっている行為をお金に換えるという発想はしょぼい起業の基本的な考え方。自分の生活をすべて自分の労働で満たして余ったぶんは売って資本化するというもの。

 

資産の資本化
すでに持っているものを使ってお金を稼ぐという生活の資本化の発展形。

 

しょぼい起業とは、必要最低限の資金や準備で起業してしまい、無理のない生き方(生活)をしていきましょうというライフスタイルの提案です。


筆者はサラリーマンになることが到底できないと、最初から就職活動をせずに勢いでリサイクルショップを始めて店舗で暮らし始めます。どうせ家賃がかかるのならばそこをお店にしてしまおうという考え(=生活の資本化)。持ち物でいらないものをそのままリサイクルショップで売ってしまう(=資産の資本化)。


古物商として自分が使いたいものは自分で使い、もっと良いものが入ってきたら取り換えてしまう。そのようなことを繰り返し、バーをはじめ多角経営を進めてコンサルタント業務も担うようになります。結婚をして子供も生まれ、それなりに幸せに暮らしているといいます。

 

銀行からの借り入れも企画書も無いほぼノープランでの企業です。自らのやり方をしょぼい起業と称し、究極のローリスクで仕事を創り出す。
その根底にあるのは企業勤めができないことの諦めであり達観。

 

何とか生きているくらいの生活ができれば十分でしょう?
今の日本ならお金が無くたって十分楽しめるよ。
命削って会社にしがみつかなくてもいいんじゃない?
サラリーマンが性に合っているならもちろんそれでいいし、どうしてもできない人は社会の落伍者ではない、起業して自分らしく生きていこうよ。

そのようなメッセージがあります。

 

筆者は1990年生まれというから28歳くらいでしょうか。私から見るとこの世代らしい価値観だなと思います。
具体的なしょぼい起業のやり方をみても、SNSネイティブ世代らしくTwitterをフル活用している、というか必須アイテムであります。

 

私自身に照らし合わせると、しょぼい起業を地でいった感じの開業でした。


7年前に出張治療専門で独立するにあたり、仕事用の銀行口座を開設し、そこに貯金から50万円を入金しました。これは筆者が起業するときと同じ金額でした。そこから自転車を新しくし、出張用のカバンを購入しました。

 

鍼灸師、マッサージ師の仕事は出張専門での業務形式が許されていますから家賃や光熱費も按分し経費にしました。鍼も灸も白衣もタオルも手ぬぐいも既に持っています。体さえ動けば在庫を抱える必要がないためとても経費がかからない業態です。


当時は鍼灸マッサージ教員養成科に通っていたので、まさにただ生活するだけでかかる生活費を経費に変換し、依頼があれば出張治療をして、微々たる額ですが売り上げがありました。
青色確定申告をすることで赤字分は次年度に繰り越されますし、子供の保育園利用料は大幅に安くなりました。2年間を何とかしのぎ、最初の50万円は底をつくことはありませんでした。

 

教員養成科を卒業するにあたり、学校からの紹介で他県の大学病院での臨時職員の口をいただきました。5年前の4月、週一日大学病院で鍼灸師と働くことになり固定収入が入るようになりました。もちろん交通費も出るので毎月まとまった給料が入るようになります。


それと並行して現在のあじさい鍼灸マッサージ治療院を開業する準備に入ります。


それまで住んでいたアパートを改良するために区切りとなる壁を作るのに工費が約30万円、新しいベッドや床材・カーテン諸々を購入するのに約30万円がかかりました。全て貯金からの入金です。
備品は一度にまとめて購入したわけでなく時間をかけて購入していったので一括で30万円かかったわけではありません。内装工事だけが大きなまとまった出費でした(それでも他の店舗経営からすれば少額でしょう)。


早い話、保健所に届出を出して申請が通れば、ベッドすら無くても開業できるものです。

 

週一回ですが固定の給料が入ることで資金繰りは大いに助かりました。途中仕事の口座に私のお金を入金することもありましたが、開業後数年で最初に入れた110万円は全て回収することができました。

 

今年の5月であじさい鍼灸マッサージ治療院は5周年を迎えます。出張治療で独立したときから数えれば7年になります。
今日まで生き残ったのは路面店であることや内装にこだわることをせずにしょぼい開業で始めてランニングコストを抑えた結果。7年前に独立したときには上の子供が生まれ、あじさい鍼灸マッサージ治療院を開院した年に下の子が生まれました。家庭のことを優先しつつ、本業を続けていられたのは外部からの借入をしなかったことと家族の支援があったことが大きいのです。

 

特に鍼灸師やマッサージ師にとって、このしょぼい起業という概念(もしくはモデルケース?)を頭の中に持ってことが大切だと考えています。というのは、いざ開業するときになり、外野からの余計な声に惑わされてしまうことが多いからです

 

私の実父から、開業すると話したときに「数百万円の現金が必要だろう」と言われました。確かにそのようなケースはありますが、私のやり方はもっと低予算のもの。
もしも父があれこれ口出しをしてきて、商店街の路面店だろ、内装はコンセプトを決めて統一感を出して、器材は最新のものを揃えろ、ホームページは業者に頼んできちんとしたものにしろ、などとなったとしたら、失敗していたことでしょう。

 

ある本で、「バブルおじさん」と名付けられたバブル期を謳歌したおじさんが価値観を押しつけくることが紹介されていました。
何でも派手に豪華にお金をかける。日本の歴史でほんの数十年の期間にあったに過ぎない価値観、それが全てだと言わんばかりに。企業に就職、終身雇用、妻は専業主婦で、郊外に一戸建てを新築、などなど。すでに現代では現実的とは言えない主張。そういった声に迷惑する下の世代が少なくないです。

 

しょぼい起業というスタイルを敢えてとっているのでこれでいいのです、という基準のようなものを持っておくとよいと思います。実際に開業した立場としての意見です。


開業スタイルはひとそれぞれで潤沢な資金があるのならばコストをかけて納得するものにすればよいです。地方、郊外ですと、それなりの店舗規模にしないと見栄えが悪くなるかもしれません。銀行に融資を受けるのも借り入れをするのも個人の自由です。
ですが、他人から「その人の理想」を押しつけられてやりたいことを見失ってはいけません。アドバイスという名の価値観の押し付けを跳ね返す意味でしょぼい起業を知っておくことが必要だと考えています。
小さく始めて繁盛してきたら移転して規模を大きくすればいいのですから。最初から身の丈に合わないことをしても苦しむは当人です。

 

教員養成科時代の先生の話によればこの業界は開業して3年以内に、かなりの割合で撤退に追い込まれるといいます。実力や経営という話にもなるのですが、最初の出だしがうまくいかないために院をたたむことになってしまうのではないかと考えています。


しょぼい起業という概念を知って、ひとまずしょぼい開業から始めることも頭に入れておくことは生き残る上で大切なことだとこの本を読んで感じました。

 

甲野 功

 

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