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~育児で苦しかった頃のことを忘れない~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 2歳当時の長女と この頃の体調はとても悪くきつかった
2歳当時の長女と この頃の体調はとても悪くきつかった

 

先日書いた~男性が育児をするのに生きづらい社会~。その続編です。

 

育児世代、育児をしている人を蔑ろにすると将来しっぺ返しをくらうのではないかと予想しています

実体験を踏まえてそのことについて書いていきます。

 

私は<娘の男親という立場>で言わせてもらえば、男性が育児をすることの不便さを感じることが多々あります

 

当事者の奥様でエッセイストの犬山紙子さんが、夫が娘と新幹線に乗っていたところ誘拐犯と間違えられて通報された件をブログに書いています。

 

犬山紙子note <夫が娘をあやしてたら通報された話

 

犬山紙子note 夫が娘をあやしていたら通報された話 トップ画像
犬山紙子note 夫が娘をあやしていたら通報された話 トップ画像

 

 

犬山さんはこの文章の中で

男女共に育児をしていくのは大切なことです。その中で男性側にもこういうプレッシャーがあることは心に刻んでおこうと思うのです。

 

(女性も女性で、誘拐だと通報されにくいけれど公共の場で軽んじられて嫌がらせを受けるということも沢山あります)

と書いていますが、まさにその通りなのです。

 

私がベビーカーを持って交通機関に乗っていた頃、誰からも嫌がらせを受けたことがありませんでした。私一人だったときはむしろ「お父さん一人で大変ね」と助けてくれる人もいました。私の住む新宿区は子育てに寛容でいい場所だと呑気に思っていました。


ところが妻や妻の友人に聞くとベビーカーを持って鉄道に乗ったら露骨に不機嫌な顔をされて舌打ちされた、壁を蹴ったなど嫌な経験をしているのです。妻と二人で移動しているときに一度もこのようなことはありませんでした。なんてことでしょう。お父さんだと仕返しが怖いから黙っているけれど、お母さん一人ならどうせ歯向かえないだろうと嫌がらせをするのか、と。話を聞いて愕然としました。しかも嫌な顔をするのは女性が多いと。

 

この経験からも今回の通報した人は、子どもの泣き声が不快で腹いせに通報したのでは?と勘ぐってしまうのです。

後ろの席で怒鳴ったおっさんは喧嘩にならない、なったとしても平気と判断して、怒鳴ったことでしょう(そこまで深く考えず条件反射的に怒鳴っただけかもしれませんが)。
そのこと以外に、お母さんなら面と向かって文句を言えるが、男は怖いから警察に通報してやろうと考えたのでは?と思うのです。この通報させた騒動を当事者のブログから知り、寄せられた意見にも同じような指摘があったようです。

 

このようなうがった考え方をしてしまうのは、育児の苦しい思い出が鮮明に残っているからです

 

私は仕事柄、育児中のお母さん方の話を聞いたり相談に乗ったりする機会があります。旦那さんが育児や家事をしないことに強烈な不満を持ちます。もちろん持たない方もたくさんいらっしゃいますが、相当ため込んでいる方もいらっしゃいます。

直接聞いたわけではありませんが、計画的に離婚すると決めている人もいて、子どもが独立したらさっさと縁を切ると十数年後に向けて準備をしているという人も。また育児の件で対立し別居に至った家庭もあるそうです。

 

育児というのは自分の思い通りに事が進まない典型例です。理不尽な要求ばかり。少し前まで通用したやり方がすぐに通用しなくなります。それでいて親という逃げられない責任が課されます。そこに大抵の場合、家事がセットになっていてがんじがらめになることも。この時期の辛さ、恨みは根強くずっと後々まで残ることがあるのです。

それは男性だって同じことです。まだまだ「男が外で稼いで家族を養う!」というスタイルが主流の日本では、お母さんよりもストレスが溜まることもあるでしょう。私も同じでした。

 

長女が生まれたのが1月。その年の4月に鍼灸マッサージ教員養成科に入学。育児と学業の両方でした。妻は5月から職場復帰をしました。私は学生になってほとんど収入がありません。家計面での柱は妻です。自ずと私が家事育児をする比率は高くなります。


乳児期の長女は病気になりがちで、生後数か月で尿路感染により入院することになりました。それ以外にも嘔吐、発熱はしょっちゅうで、何度か深夜にタクシーを呼んで夜間救急外来に連れて行ったものです。

 

朝起きて学校で食べる自分のお弁当を作り、学校の用意をして、子どもの準備をして保育園に送る。学校で授業を受けて帰宅。寝かしつけて夜中洗濯物を干す。合間に課題をする。このような生活でした。個人事業主になったばかりで仕事のこと(特に確定申告業務)も悩みどころ。学業も簡単ではない。子どもの病気はいつ来るか分からない。

 

色々なことが重なって体調が悪かったです。


当時は血圧の下(拡張期血圧)が100mmHgをゆうに超えていて、れっきとした高血圧者でした。疲れすぎてコンタクトレンズを外したのか入れたのかが分からなくなり、2重に付けたり、瞼の裏に丸まったコンタクトレンズが残ったまま何日も過ごしたりしていました。教員養成科に教えに来る名だたる鍼灸師の講師たちは、みんなこれはひどいと私の身体を診て言います。そして誰の鍼灸でも全く改善されませんでした。

 

正直なところ、いつ倒れてもおかしくなかったのですが、1年生の終わりから始まる臨床実習だけは頑としてやりました。少額とはいえ、お金を頂いて学校附属の施術所で鍼灸マッサージを行います。臨床現場に立って5年経過していたし、出張専門で独立していた以上、休むことはできませんでした。プロとしての意地。


その分授業に影響が出ます。体力の限界で午前中の授業を休むこともありました。休みがちになった授業の担当教員に「おまえは休みが多い」と注意を受けました。同じように幼い子供を育てているお母さんの同級生は「子供の体調が悪いことが多くて」と説明していましたが私にはそれができませんでした。それは担当教員の一言が心に刻まれていたからです。


その担当教員は男性で、私より一回りは年齢が上だと思われました。子育てなどとうに終わった人だと思っていました。それが授業のあるときに、「僕にも小さな子供がいる。家庭のことは家内に任せているから。」とやや誇らしげに(そのように私には見えただけかもしれません)語ったのでした。年代的にいたって普通のことを語っただけかもしれません。

しかし子育て真っ最中の私には「任せている、ってなんだよ。家内って何様?都合の良いこと言ってんじゃねよ。」と憤りを感じました。鍼灸業界の先輩で大先生の部類に入る方でしたが苛立ちと許せない気持ちが先行しました。

 

いつ倒れるか分からない体調で必死に勉強して臨床をこなしている状況。学費はかかるのに収入はほとんどない、という現実も焦りを生んでいました。どれだけ業績を残しているとしても、感情が上回って素直に学ぶことができないと思っていました。

 

その先生が学生たちと飲み会をしようという話が出たことがありました。大人の立ち振る舞いとしては参加しておいた方が後々有利になるだろうと思われましたが、断固として拒否。夜家を空けるほどのことは無いと判断しましたし、先生も子どもや奥さんのために時間を使えばいいのに。当時はそう考えていました。現在の状況ならば行ったでしょうがそのような余裕は一切ありませんでした。

 

このように過去の愚痴をつらつら書いてしまうくらい、あの頃の状況を鮮明に覚えて忘れません。思い返すだけでも今でも苦しくなります。よく倒れなかったと思う体調でした。なお教員養成科卒業して3月に大学病院に入るための検査では血圧は正常(基準値内)になっていました。

 

子育て期間のずっと目が離せない、預けていても異常があればすぐに呼び出させる、預けるにしても書類や着替えなど準備が大変、小児科を受診するために朝からクリニックの前で並ぶ、嘔吐・下痢のたびに衣服を消毒しなければいけない、泣き止まないため何十分も抱っこし続ける。その結果、仕事も勉強も思うように進まない。

 

このような環境に置かれました。これまではお母さん・女性だけの苦悩でしたが、共働き世帯の増加と男性の家庭進出によりお父さん・男性もどんどん経験することになっています。件の劔樹人さんも同じです。


劔樹人note 女児誘拐の疑いで通報、そして真実へ。 トップ画像
劔樹人note 女児誘拐の疑いで通報、そして真実へ。 トップ画像

 

 

 


この大変な時期に受けた嫌な体験はずっと心に残ると思うのです。先に挙げた将来離婚することを決めて子育てをしているお母さんのように。

 

もしも私が2歳当時の長女と一緒に行動していて、誘拐犯と疑われて通報されたとしたらどうなっただろうか。考えました。

 

おそらく色々なものを憎んでいたと思うのです。

怒鳴ったおっさんも、誰か分からない通報した人間も、事情聴取のためにやってきた警察官も。漠然と世間というものに恨みを持つことになったのでは。

毎日必死に娘を育てていただけで、怒鳴られて、疎まがられ、通報される。公衆の面前で警察官に囲まれて取り調べを受ける。

私だったら人間不信になったでしょう。これがお母さんだったら怒鳴られるくらいで通報まではされなかったでしょう(怒鳴られる時点で大きな問題ですが)。

 

そしてその後、世代が上のおっさん達に仕返しするような行動をとるようになっていたかもしれない。そう考えてしまうのです。


階段の上り下りが困難になった高齢者に「のろまが新幹線に乗ってじゃない!タクシーで移動しろ!」と怒鳴っているかも。年齢によるどうしようもないことで周囲に迷惑をかけているとして(かけているとこちらが判断したとして)、怒鳴って排除させるということには違いがありません。


他にも子ども達に何度も嫌な思いをしたことを話して悪意を植え付けるかもしれません。年金を払って助ける必要なんかないからね、とか。

 

 

保育園に娘を通わせていると育児をするお父さんがたくさんいることが分かります。保育園に通わせているから当たり前のことですが皆さん共働き世帯です。男女変わらず育児が大変な時期はあって乗り越えていきます。

そのときに嫌な思いをしたら根に持つこともあると思うし、その気持ちが大きな禍根を残すことがあるではないかと私は実体験で予感してしまいます。


特にお母さんが男性に怒鳴られるとお父さんがそうされるのでは意味合いが変わってきます。私は妻子・家庭をないがしろにする人間とは本気で仕事ができないでしょう。私は自営業ですからさほど影響がありませんが、これから昇進して決定権を持つようになった子育てを頑張ったお父さんではどうでしょうか。これからビジネスチャンスを失う要因になるかもしれません。また老後を本気で面倒みてもらえるのでしょうか。

 

家事育児は女がするもの、と凝り固まった価値観を持ったおっさんが痛い目を見るような気がしてしまうのは考えすぎでしょうか。

 

甲野 功

 

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