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~鍼灸業界の地図とコンパスと迷子~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 山の上から海を望む
山の上から海を望む。この先に何があるのか。地図やコンパスがないと迷子になります。

 

鍼灸師が鍼灸師にインタビューをするWEBメディア「ハリトヒト。」。

 

「ハリトヒト。」ホームページ、編集部

 

ハリトヒト。ホームページより
ハリトヒト。ホームページより

 

制作を全員が現役の鍼灸師が行っているという特殊なメディアです。
この「ハリトヒト。」という名称ですが、元々は「新しい地図」にしようとしたそうです。もちろん却下されました。某有名アイドルグループが解散し退所した3名のタレントさんのネーミングと被ったからという。


ここで「地図」という名称を出したことに私は注目していて、慧眼だと思うのです。

 

 

またカリスタさんが運営する鍼灸院口コミサイトが「しんきゅうコンパス」です。

 

「鍼灸院・美容鍼サロン 口コミサイト しんきゅうコンパス」

 

しんきゅうコンパス ホームページより
しんきゅうコンパス ホームページより

 

 

他の口コミサイトと一線を画すのは運営母体が鍼灸院であるカリスタさんが行っていること。鍼灸業界のことを熟知した人間によって運営されているため、鍼灸師側の気持ちや事情が分かったうえで一般利用者さんに向けてできています。
ここでも名称に注目してコンパス」が入っていることが大切だと思うのです

 

 

「ハリトヒト。」は主に鍼灸師向けのメディア。創設にあたり、鍼灸師のキャリアパスを考えてできたといいます。
「しんきゅうコンパス」は鍼灸院を選ぶために一般の方が判断するためのサイトです。


「ハリトヒト。」が最初につけようとした「地図」と「しんきゅうコンパス」さんの「コンパス」。2つは関連性があるものです。私はこのことは偶然ではなく、必然的に考えて双方が必要なアイテムとして出た言葉なのではないかと想像しています。


きっとこれから鍼灸業界に必要なのは地図とコンパスということなのだろうと。

 

反対に地図とコンパスが無ければ、実際にどのような事態に陥るでしょうか。それは「迷子」になるのです。
地図がなければどこにいて、この先に何があるのか分かりません。コンパスが無ければ方角が分からなくなりあさっての方向に進んでしまいます。迷子にならないために地図とコンパスが必要で、そのことを上記2つの団体は感覚的に分かっていると思います。

 

余談ですが「ハリトヒト。」代表の津田先生のコメントには”羅針盤(コンパスのこと)”や”迷子”という言葉が出てきています。新名(さまんさ)編集長のコメントには「北極星のような指標があるといいよね。」と似たような話題があったことが伺えます。

 

 

言い換えると、鍼灸師も、鍼灸院を利用するひとも、迷子になりやすいのでは、と考えてしまいます。

 

 

まず鍼灸業界全体の地図というのは誰にも作れないのではないでしょうか。


今現在この世に存在する鍼灸術を網羅している人物はいるのでしょうか?。

メジャーなものからマイナーなものまで技術・技法には数限りなくあることでしょう。鍼灸には流派が大きく3つあり、現代派、経絡治療派、中医学派と言われています。現代派にもトリガーポイントもYNSAも良導絡も低周波鍼通電(パルス)などあります。経絡治療派(あるいは伝統派)も各派閥があり根っこは同じでも相違があります。中医学にしてもそうです。

 

更に現在の鍼灸専門学校では現代的な考えも中医学的な考えも経絡治療的な考えも学ぶため、学生はハイブリットなやり方に自然となります。加えて教科書には載っていない臨床レベルで使われている技法もたくさんあります。また私のようにあん摩マッサージ指圧師免許を持つ鍼灸師では鍼灸とオイルマッサージの組み合わせるといったように、鍼灸と徒手療法を相互に活用する場合もあるのです。

 

鍼と一文字で表現しますが、種類もたくさんあります。体に刺すもの(深い、浅い、切るなど)、刺さないもの(あてる、こする)、電気を通す(直流電源か低周波か)、お灸をつける、などなど。
当然ながら灸についても同様で艾(もぐさ)を捻って火をつけるものから、間に何か入れるもの、近づけて温めるもの、火傷を敢えて作るもの、匂いのあるもの、電気で温めて火を使わないもの、などなど。

 

ジャンルも様々で運動器疾患から婦人科疾患に精神面、呼吸器、内分泌など多岐に渡ります。現代では美容、スポーツ、介護等の分野にも進出しています。

 

状態を把握する手段としては、脈を診る、お腹を診る、舌を診る、経絡を触る、顔色をみる、呼吸をみる、姿勢をみる、問診をする、医学的検査データをみる、専門の装置を使う(良導絡では専用の機材があります)など。

 

考え方も、用いる機材も、状態を把握するための手段も、対応ジャンルも、あまりに多岐に渡るのが鍼灸術。

私は鍼灸師になって10年以上経過し鍼灸専門学校教員免許も取りましたが、鍼灸術の全容は計り知れず、これまで学んだことで「計り知れないことを知った」というのが結論です。全体像を理解して鍼灸全体の地図を描ける人は存在しないと思うのです。


WEBメディア「ハリトヒト。」は鍼灸師に注目しており、ネーミングも「ヒト」としていることがまた秀逸だと私は考えていて、鍼灸を行う人物(=鍼灸師)で鍼灸を、鍼灸業界を、とらえようとしているのではないかと予想しています。

 

こちら側にいる私でも全体像が掴めず(いわば)迷子のような状態。まだまだ聞いたことはあるが実際のところよく分からない技法は山のようにあります。

 

そうなると利用する一般の方はもっと困ってしまいます(迷子になってしまいます)。どうも鍼灸がいいらしい、と思ったところで「ではどこに行ったらいいのでしょう?」と困惑するでしょう。そのためのコンパスとして口コミサイト「しんきゅうコンパス」があると私は認識しています。

 

「しんきゅうコンパス」さんは口コミを投稿するにも個人情報を入れて登録するようになっており、業者やなりすましを事務局でチェックする体制があります。極力実態を伴わない口コミを排除する仕組みがあります。運営を鍼灸院が行っている強みで、社会倫理に反したことを行いません。


最近は口コミサイトの信用性が落ちているという話もあります(運営サイトが都合の良い様に投稿された口コミを削除したり改竄したりするという事例もあるようです。利用者が本音を、良かれと思って意見としてわざわざ投稿した内容を蔑ろにしてしまう結果に)。


利用者が迷子にならないように行き先を探しやすくするシステムは、我々鍼灸師側と患者さん側の双方に必要であると思います

 

 

私は時間をとって興味のある鍼灸師に会いに行き施術を受けて、情報発信をしています。そうすると知り合い・面識のない方問わず、


どこの鍼灸院がお勧めですか?
専門学校はどこを選べばよいでしょうか?
鍼灸師やマッサージ師になりたいのですが将来は明るいのでしょうか?


といった質問が届きます。


直接面識がある知人ならばまだしも、一度も会ったことない人からメールで問い合わせが来るという事実は考えさせられるわけです。ホームページ等のネット上の情報から私を信用してくれているのは嬉しいことですが、どこに聞いたらよいのか分からないからという面もあるでしょう。

 

鍼灸業界には地図とコンパスが必要なのだと思っています。それを誰が作るのか。業界団体なのか。養成学校協会なのか。はたまた在野のグループ(「ハリトヒト。」のような)なのか。わかりませんがそこを抑えることで多くの問題が解決するように感じています。

 

甲野 功

 

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