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~貧すれば鈍する~

凡人道 役満狙いをしないほうが人生うまくいく ひろゆき著 宝島社
凡人道 役満狙いをしないほうが人生うまくいく ひろゆき著 宝島社

 

貧すれば鈍する。


ことわざで、意味は「人は貧乏になると、利口な人でも愚かになるということ」。
このことわざを考えさせられることがありました。

 

凡人道 役満狙いしないほうが人生うまくいく ひろゆき著 宝島社


この本を読みました。


著者のひろゆき氏はインターネット匿名掲示板『2ちゃんねる』の開設者として有名で、今は実業家に転身し住居をパリに移しています。
インターネット世界で名を成した方で、コンサルティングを行うネット番組の相談側として目にすることがあった著名人。いわゆるお金持ち、成功者に分類されるのではないでしょうか。

そのひろゆき氏のイメージとは反して、書いてある内容は平凡に堅実に生きよう冒険するよりも手堅く地道に進んだ方が賢い、そう説いています。

 

・なんだかんだで4年制大学卒は大きな武器。安易に退学を選択しないこと。
・浪費癖を無くそう。
・10倍お金をかけたといって10倍幸せになるとは限らない。
・大きな資本がないなら投資に手を出すな。
・高収入になれば幸せになるとは限らない。
・インフルエンサーに騙されるな。

 

このようなことを全編にわたって書いています。ネット番組で見た勝手なイメージで真逆なことをいう人だと思っていました。


ひろゆき氏は実体験に基づいて書いているわけではありません。むしろ彼の実体験は人と違ったことを成し遂げていると言えるでしょう。経済、心理学、歴史などの文献から根拠を見出しています

その中で私が一番気になったのが、引用された心理学の実験研究です。

これはどれだけ優秀な人でもお金が無い(金銭面の不安がある)状態では適切ではない判断をしてしまうというものです

困窮している場合は判断力が有意に鈍るという結果が出たというのです。その被験者はお金に余裕があれば判断がしっかりできたというので、元々判断力が劣っているというわけではないとのこと。


この研究はことわざ「貧すれば鈍する」を証明した形になります。

 

私の感想ですが、ひろゆき氏はこのことを一番言いたかったのではないかと本を読んで思ったのです。
普段なら問題のない決断をできるのだとしても、金銭面に余裕がない状況になれば失敗してしまう可能性が高まる。だから無理をせずに金銭的に余裕のある状態を保って、判断力を鈍らせないようにしておけ。そのようなメッセージ。

 

世の寵児とされる有名人は精神的に強くどのような状況でも判断が鈍らず、最適解を出せる人たちかもしれません。もしくはどれだけ借金を抱えてもきちんと返済できるという根拠があるのかも。本当はひろゆき氏もその類の人間なのかもしれませんが、一般の人がそれを真似るのは危険。著書のタイトルのように凡人であることを自覚した「凡人道」を極めることが幸せにつながると言いたのではないでしょうか。

 

このように考えてしまうのは私自身の体験と照らし合わせて納得できるからです。


7年間に自営業となり、組織に勤めることをやめました。5年前から本格的に開業して個人事業主としてやってきました。このときに借金をせず、大きな資金を投入せずに始めて地道に続けてきたことが大きかったと思っています。
7年前にポケットマネーの50万円を元手に始めました。あじさい鍼灸マッサージ治療院を始めるときの初期費用は60万円程度。店舗を持つ鍼灸院では、人それぞれではありますが、数百万円くらい初期投資をかけることも珍しくありません。それに対して私は極力お金をかけずに始めました。なにせ開業した年の年末まできちんとした看板がありませんでした。

 

金銭的な余裕があったことがここまで続いた理由ではないかと考えています。
借り入れをして大きな金額を初期費用につぎ込んでいたら、利息を払わないといけない、回収しなければと焦っていたことでしょう。そうなるときちんとした判断ができたかどうか分かりません。

 

開業してから今日までに完全に失敗だったと思う施策がありました。

・トータル100万円レベルの金額を掛けて全く効果が無かったというアプリケーション。
・月々無駄な会費を払っただけに終わったポータルサイト。
・誰も来ないからと話だけでも聞こうかと営業を院に入れて不快な時間だけが過ぎただけの経験。

これが金銭的に追い詰められていたら、もっと悪いことになっていたのではないでしょうか。詐欺まがいの話に飛びついていたかもしれません。

 

また業績がいつも右肩上がりとは限りません。
突然先月よりも売上が3分の1になったことや前年に比べて激減した月が出たことも。不振の理由がはっきりしなくてどうしたら良いのかも分からない。そのようなピンチでも、金銭的に余裕があることで冷静に耐えることができました。一発逆転の賭けに出ることなく、地道に日々努力することで乗り越えました。

 

ギャンブル好きな人は負けが込んでいるときほど一発逆転を狙って大金を賭けると言います。
今朝のワイドショーでは特殊詐欺が増えていて、落ち着いて考えれば有り得ない謳い文句に飛びついてしまう人がいるといいます。これは年の瀬でお金をよく使う時期というのもありますが、金銭的に苦しいという心境も影響するそうです。

 

経営者としては売上という数字から目を背けることはできません。だからこそ冷静な判断ができるような状態にしておかなければなりません。そのために金銭的に余裕があるようにすることが大切です。「伝説の実業家」というイメージだったひろゆき氏に堅実に生きる考えを教えてもらいました。特に個人事業主になった今、よりためになります。

 

甲野 功

 

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