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~数珠~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 数珠の一部
これまで使ってきた、使っている数珠の数々

 

先日腕時計を新しくしたことに関連して腕時計にこだわりがあることを書きました。腕時計に近い感覚ですが、臨床現場に立って患者さんと相対するようになってから数珠をするようになりました


今回は数珠について書いていきます。

 

鍼灸師は少なからず東洋医学の影響を受けます。きちんと勉強しないといけないのだから当然なのですが。
医術というもの古来は巫術、すなわちシャーマンの行う呪い、呪術の類でした。そこから科学が発展し現代科学に則したものに変化していきます。
東洋医学はその伝統的な考え(具体的にいうと陰陽論や五行説)を基盤にしています。


現在我が国の鍼灸師(正確にははり師、きゅう師)は厚生労働省管轄の国家資格免許であり、東洋医学も西洋医学も両方を最低3年間学んだうえで年に一度の国家試験に合格することで得られます。
資格取得後は東洋医学をメインに考えるのか、あるいは東洋医学を一切考えず現代医学の考えでするのか、折衷案でその両方を組み合わせるか(これが一番多いと言われています)など、考え方や方法が各鍼灸師によりますが最低限の東洋医学知識を習得しているのが鍼灸師です。

 

東洋医学には呪い、占いの側面が残っています。気の概念という医師が特に理解できないものを当たり前のように持っています。邪気がある。言葉にすると胡散臭いのですが、鍼灸師にとっては特段珍しい表現ではないのです。

 

鍼灸マッサージ専門学校時代のこと。同級生から、

ずっと臨床をしているとどうしても患者さんの悪い気をもらってしまうから、防御策を取っておくほうがいい

という噂を耳にします。

真偽は定かではないですが、親指で疾患のある(邪気のある)患者さんを押していると親指は肺(東洋医学における五臓の肺という意味)の経絡(気の通り道)がありそこから邪気が入って肺経から大腸経に進み(東洋医学においては五臓の肺と六腑の大腸は対となって経絡が連結していると考える)、大腸がんになりやすいと。

 

この説は鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師となった現在ですと、完全に頷けるものではありませんが、可能性はゼロではないかなという感じです。たまたまそうなった人がいるだけかもしれません、東洋医学概論の教科書に書いてある理論に照らし合わせると理屈に合います。相互の関係は立証できませんが、鍼灸師であれば「そういう話はあるだろうな」と思うでしょう。世間一般からすれば迷信じみていることでしょう。

 

患者さんの邪気から自らを守るために、先輩鍼灸師は水晶を持っていたり、数珠を身に着けていたりするという話を学生時代に耳にしていました。当時はいかにも鍼灸師くさいエピソードで少々バカにしていました。元々理科系出身で鍼灸など非科学的なものだと考えていたものですから。学生時代に講師として来ていた麻酔科の医師に「鍼灸は科学では無いと思います」と話したくらいです。鍼灸専門学校生の頃は話半分で聞いていました。

 

その後、国家資格を取り患者さんと相対するようになると、邪気をもらうと意味がなんとなく分かるようになってきました
時に体力や気力を吸われるような感覚に陥ることがありました。それまでは元気な人を相手にしていたので分からなかったのですが、重篤な疾患を持った方に触れていると理屈では説明できない疲労を感じることがあったのです。こういうことか、と過去の話を思い出しました。

 

国家試験に合格し、鍼灸マッサージ師になった年のことです。咳が止まらなくなり病院を受診したところ、胸部レントゲン撮影をして肺梗塞の跡があると言われ、CT撮影におよび、点滴を受けたことがありました。「本当に肺だ!?」と今となれば思うのですが、昔から咳が止まらなくなることが多くてそのときは東洋医学的なことは頭にありませんでした。それでも何か運気が悪いという不安が心の奥底にあり、体調が戻ったらお参りに行ってみようと考えるに至りました。


そしてテレビで見た、関東随一のパワースポットと言われる日光東照宮に単身お参りに行ったのです。そこから仕事もプライベートも良いことがたくさん起こり、臨床家としても大きな成長をすることができました。この頃から神社、お寺巡りが好きになります。

 

寺社巡りにはまると学生時代の同級生の話が気になってきます。これはやはり数珠とか水晶とか持っていた方がいいのかな、と。
数珠ならアクセサリー感覚で着けていてもいいかなと思うようになってきました。独立を決めてからはゲン担ぎを一層するようになり、お守り代わりに数珠を持っておこうと考えるようになりました。

 

あじさい鍼灸マッサージ治療院を開業してから、さほど値段が高くはない数珠を身に着けるようにしました。腕時計同様、臨床現場では外しますし事務仕事のときも身に着けません。着けたり外したりを繰り返すものになりました。外出時に着けておくだけのものです。

 

ファッションにはさほど興味が無いのですが、数珠を着け始めると他のものも気になってしまうもの。お寺に行ったときに数珠があると、色々なデザインや素材、そしてご利益があるのだなと確認するように。だんだんと数珠に興味が出てきてこだわるようになりました。普段から数珠を身に着ける生活が当たり前になりました。


その様子を知ってか長女が妻とミャンマーにいったときにミャンマーの腕輪(数珠の一種?)を買ってきました。長女は自分用のものだというのですが「たまにお父さんに貸してあげる」と言ってくれたので借りて眺めています。長女のものなので身に着けることはしませんが。なおミャンマーも仏教国で寺院がたくさんあるそうです。

 

さて数珠を身に着けるようになると、新年になったら新しいものを買おうと思うようになりました。色が複数あるので今年はこの色にしてみようと、敢えて色を変えてみたりしています。
年が明けたら財布を新しくする人がいるそうです。財布は愛着があるので簡単に交換しませんが、数珠は今年も一年お願いしますという気持ちでここ数年は年が明けると新しいものにしています
なお今年令和二年は薄い緑色にしています。

 

 

あじさい鍼灸マッサージ治療院 今年の数珠
令和二年の数珠は緑色

 

 

実はこの行動、自分にとっては珍しいことです

 

私は新しいものを買う性分ではなく、使えるならばずっと使い続ける人間です。例えば、独立してから仕事用に用意したPHSですが、8年間使い続けました。PHSのサービスが終了するというので仕方なくスマートフォンに機種変更しましたが、サービス終了がなければいまだに使い続けていたと思います。腕時計にしても、なくなってしまった(初代)、故障して修理が海外になる(二代目)という、やむにやまれぬ事情があって購入したわけで飽きたからということはありません。
にも関わらず、数珠だけは使えるのに毎年新しいものを用意するのです。それには少々不思議な理由があります。

 

これまでに二度、数珠を繋げているゴムひもが突然千切れて玉が飛散した経験があります。まさに爆発するかのように四方八方に玉が飛んでいきました。何かに引っ掛けたといわけでなく。腕に着けていたら突然。これまでに赤色と黄色の数珠が飛び散りました。


このことを同じくあん摩マッサージ指圧師で数珠を付けている友人に話したところ、

数珠が切れることなど一度もないよ

と言われました。

何か悪いことの身代わりになってくれたのではないのか

と話すのです。


確かに一度ならまだしも二度ありました。そしてそのときは厄年真っ只中の頃。ゲンを担ぐようになっていた私は、確かに妙だなと思いました。どちらも自宅と治療院。外出先では無かったのも気になるところです。また赤と黄色は普段私が選ぶことがまずない色でした。

 

たまたま偶然と言えばそれまでですが、お守りとして着けているのでやはり何か守ってくれたのかもしれません。お寺ではお守りの用途として、料金を“支払うの”ではなく“お納めして”数珠を手に入れているわけですし。そういう理由もあって、毎年替えるようにしています。一年間ありがとうございました。今年一年もお守りくださいという気持ちを込めて。


なお最初に手に入れた水色の数珠は未だに健在です。またここ一年は数珠が千切れることもありません。これもたまたま偶然なのでしょうか。

 

ささやかなこだわりとゲン担ぎで数珠をつけています。

 

甲野 功

 

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