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~内原先生の話す、SNSは「実力」をつけるためのツール~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 内原先生の講義SNSの活用とは
内原先生の講義

 

昨日担当した東京医療専門学校鍼灸マッサージ教員養成科(以下、教員養成科と表記)2年生を対象とした特別授業

 

関東鍼灸専門学校副校長である内原拓宗先生と二人で講義を行います。そのため私は話す側でありますが、同時に内原先生の話を聞く側でもあり、教員養成科卒業生として講義を聞く立場にもなります。先に話すのが内原先生であるため、講義内容を聞きつつ自分のパートで被る内容、似ている内容、表現が異なっているが本質が同じ内容などを整理して私の番のときに生徒さんが混乱しないように注意するようにしています。

 

そういう業務上のこととは別に純粋に内容で感心すること勉強になることが多々あり、一部ピックアップして紹介しようと思います。

 

今年の内原先生があげた授業テーマが「鍼灸師または鍼灸教員の生き残り戦略 ~SNSの活用とその先にあるもの~」でした。

この特別授業はSNSを介して内原先生の行動を知って連絡を取ったことから始まりました。根底に鍼灸師のSNS活用がテーマにあります。

 

それを専門学校専任教員と開業鍼灸師という2つの立場で、スマホネイティブ(思春期の頃にはスマートフォンがあって当然のように使いこなしてきたひと)ではない中年がSNSを日々使ってどのようなことが起きているのかを研究し発表するような場とも言えるのです。

内原先生の発表では

 

SNSの活用は

1.情報収集ツール

2.コミュニケーションツール

3.「実力」をつけるためのツール

※どのツールとして使うかで結果は全然違う

 

とありました。ここの点に注目して内容を紹介していきます。

 

 

内原先生の講義スライド2020
内原先生の講義スライドより

 

 

2のコミュニケーションツールというのは元々の目的がこれであります。SNSとはソーシャルネットワークサービスのことですから(従来の電報、電話、手紙、メールよりも)手軽にコミュニケーションを取るためにあるものです。

 

そこから1の情報収集ツールとしての役目が大きくなりました。本当に書いているの?と疑わしい匿名の口コミサイトや裏で枠を買っているだけでしょうという週刊誌の紹介記事。今までは裏事情が分からなかったこともSNSによってすぐにばれるようになってきました。素性を明かしているアカウントの意見や情報であれば信憑性が増しますし、匿名掲示板と違って匿名アカウントでもその動きを調べると信頼に値するか判断しやすいものです(フォロー、フォロワー、コメント内容など)。実際にあった具体例を出して情報収集ツールとしてのSNSを説明していました。

 

注目は3の「実力」をつけるためのツールという点です。実力を「実力」と敢えてかっこ付きにしていることも重要です。ここでいう「実力」とは何を指すのかということを解説します。そこには2種類あり、『他人からの評価』と『自分が「実力」に求めるもの』だとします。

 

『他人からの評価』にはハロー効果(見た目や権威で評価が変わる)、ザイアンスの単純接触効果(繰り返し接すると好感度や印象が高まる)、記憶の書き換え(物事が起きてから予測可能だったとする後知恵バイアス)、感情ヒューリスティック(好感度と評価が連動する)といった専門用語を用いて説明します。

 

『自分が「実力」に求めるもの』とは自分で物事をコントロールする強い欲求(運を実力だと錯覚する)、直観を過信(誤った直観を誤っていると認識できない)、認知的不協和(自分が得られない価値を否定)といった心理学的な話をしました。

 

一般的な実力(「実力」とは区別している)を構成する要素は才能とスキルであります。そして学生時代(試験やテスト)の結果を決める要素は実力(才能+スキル)です。運という不確定要素(試験のヤマが当たった、試験当日体調を崩したなど)もありますが、実力が成績や順位という目に見える結果を残すために重要であることは間違いありません。

 

これが社会人の成功・失敗を決める要素(広義の「実力」)は何かというと、実力(才能+スキル)、そして他人からの評価となります。実力(才能+スキル)の比率は下がり他人の評価が入ってくるのです。

学生時代と異なり社会人の評価は試験ではありません。試験とは正誤がはっきりしています。社会人の仕事は何が正解かは判断が難しいものが多いですし、進路だって同様に正解か不正解かなど分からないもの。その会社に就職すること、その職業を選択すること、その人と結婚すること(結婚しないこと)など、どれもはっきりと正解がどうなかなど分かりません。

学生と社会人ではルールが異なるのです。試験と実社会と言い換えてもいいでしょう。

 

「実力」をつけるためにSNSを用いて“打席に立つ機会を増やす”ことが大切だと内原先生はいいます。

 

まず打席に立たなければ三振をすることはありませんがヒットもホームランを打つことはできません。SNSの登場により誰でも広く周知される可能性が出てきたわけです。15年前ならばテレビに出演する、雑誌に取り上げられるなどマスメディアの目に留まらなければできなかったことも、程度に差はあれSNSを活用して認知されるようになることは不可能ではなくなりました。

外に存在をアピールすることで場数を踏めて本当の実力をつける機会が増えます。露出することであの人は凄そうだというハロー効果が生まれ「実力」がつく。

 

内原先生は

「実力」をつける前に、「実力」がつく環境をつくる

という表現もしていました。

 

このことはこの3年間内原先生自らが身をもって体験したことに他なりません。過去の講義ではイベント発案・プロデュースの事例が多かったのですが、今年は自らがメディアに取り上げられたことや媒体に執筆していることの紹介、個人的に取り組んでいる内容が増えました。

SNSや個人の行動を踏まえて打席に立ってきた証拠です。またそれらをSNSで外部に広げて「実力」を付けてきたのです。

 

私はこのような『「実力」をつけるツール』という見方をSNSに持っていなかったのでとても斬新な視点だと思いました。そして打席に立つだけでなく「打席に立たせる」ツールにしていることも感じました。というのも私の講義の様子をスマートフォンで撮影してSNSへリアルタイムであげています。

 

 

内原先生のツイート
授業風景を撮影しリアルタイムでTwitterに投稿している

 

 

 

 

未だに授業中は携帯電話・スマートフォンをしまうようにと注意されるのが普通で授業風景を撮影してそれをその場でSNSに投稿するというのは珍しいことでしょう。専門学校の副校長がそれをするという。

そういう(SNSをどう活用するかというテーマ)講義内容であるという条件の下ですが、知らぬ間に自分が講義をしていることを外部に発信されている。自ら打席に立つ前に「打席に立たせられた」という感じです。

このスピードが大切なのだと思います。

 

内原先生は伝統のある組織(老舗鍼灸専門学校)の管理職(副校長)という肩書を持ちながら今日も打席に立ち、「実力」をつけるためにSNSを利用しています。フリーの立場の私はもっとアクティブに行動しようと激励された気がしました。

 

甲野 功

 

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