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~2021.3.11の学生ペア割で知ったこと~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 刺鍼
コロナ禍の専門学校の授業状況を知りました

 

 

昨日は学生ペア割ということで鍼灸学生さんが2名来院しました。どちらも1年生で来月4月から2年生になります。

つまり昨年4月に入学したコロナ禍で鍼灸専門学校1年生を過ごした生徒さん達です

 

学生ペア割は鍼灸マッサージ専門学校の生徒さん、あるいは進学希望者が見学・体験の両方ができるシステムとして当院で始めたもの。現役の鍼灸マッサージ専門学校生徒さんの声を取り入れて作りました。

臨床現場の見学はしたいが見学させてくれる院が少ない。あっても条件が限られる。それならばペアで予約して互いに受けている所を見学すれば体験もできて一石二鳥であろうと。学生向けとして料金も割引いて行うという。

 

昨年から今年にかけて何件か学生ペア割を利用した方がいるのですが、学年で言うと2年生、3年生、そして進学希望者でした。1年生は今回が初めてです。1年生というより新型コロナウィルスで授業が満足に行えなかった状態で新入生になった学生が初めて来たのです

 

2年生、3年生は過去に従来の授業を体験しています。それに比べると2020年度の授業は大変だったし満足いくもので無かったという声が挙がります。

 

そう比べる対象があるのです

今の1年生は通常の毎日行ってきた対面授業を知らず、入学した時点でリモート授業、オンデマンド授業、短時間の対面授業しか知らないのです。

 

コロナ禍での授業形態については専門学校ごとに違いがあります。昨日来た学生さんは自宅での授業がほとんどで、対面授業になっても本来の授業時間より短い単位時間の授業になったと言います。そして学校に残って勉強や実技練習をすることができなかったと。

 

昨日の学生ペア割ではどちらも経絡治療ベースの鍼灸を行いました。

 

毎度のことですが解説を加えて実技を行うのですが、やってみて1年生はかなり大変そうだと私は感じました。どこの専門学校でもそうでしょうが1年時は基礎に費やします。誰もがそうだと思いますが、暗記暗記で「これを覚えて何の役に立つのか?」と疑問を抱えながら勉強することでしょう。

強引に経絡や経穴を覚えていく。筋肉、骨、神経。関節の形状やら筋肉の働きやら。

大切なことはその知識を鍼灸実技などに活用することです。短縮、リモートになった授業では実技時間が圧倒的に不足しているのでしょう。質問内容が専門学校に1年間通った感じがせず、とても初歩的なものだと感じました。受け手の生徒さんの脈やお腹を診てみましょうと見学している生徒さんに触らせると手元がおぼつかない。全然やっていない手つきでした。

 

落ち着いて想像してみれば当たり前のことなのですが、目の当たりにして少なからず衝撃を受けました。もう2年生になる段階でこういう状態なのかと。

 

専門学校は3年間が基本です。大学では4年間かけて国家試験に臨む場合もあるでしょうが。国家試験が難しくなっている最近では3年生の後半は国家試験対策に多くを費やします。実技認定試験が終わればほとんど座学に集中することになるでしょう。実技を習得するための期間はかなり短いのです。1年生のうちに基礎を習得しておかないと2年生になり実践的な実技に入るのが苦しくなります。新型コロナウィルスによる鍼灸専門学校の学校教育への影響の大きさを痛感しました。

 

専門学校によっては全て対面授業をして変わらず行ってきたところもあるようです。学校によるのですが、来院された1年生の感じをみるとこれは大変だと思いました。不真面目でやる気がないわけではありません。身銭を切って当院まで来るくらいですから。学習意欲を感じました。だからこそ驚いたというか。

 

実技だけでなく座学もそうです。学生さんの段階に応じて話す内容を変えるようにしているのですが、知識が繋がっていない様子が見受けられました。単語は知っているがどう繋がっていくのかを分かっていない。点と点が単発であり、線として繋がらないというか。単語を投げかけると知ってはいるのですが、それがどういう意味なのか、今見せている鍼灸実技に関わっているのか、ということが乏しいように思いました。

 

短くなった授業で他人との接触を抑えられて。習う時間も復習する時間も例年と比べようもないくらい短いのでしょう。どの技術もそうかと思いますが手元だけ見ていては足りなくて、姿勢、他の体の部位の動き、視線の先など複数の情報を処理して学んでいくものです。技術に触れる時間が圧倒的に少ないと思いました。

 

1年生は比較対象が無いのでこれまでの授業内容を知りません。新年度からの授業内容がどうなるかは定かでは無いのですが技術・知識を学ぶ上で少々大変だと思いました。2年生になれば1年生の基礎を用いた応用が出てきます。そうなると勉強や実技がより楽しくなるのですが、基礎がないとどんどん分からなくなっていきます。この1年間のコロナ禍におけることを目の当たりにした感じです。

 

 

学生さんと接すると生徒の現状が見えてきます。専門学校の専任教員と話をすると学校側の実情が見えてきます。現場は現場で大変でありますが、教育面もそうとう苦労していることを知りました。4月になればまた新しい生徒が入学してきます。サポートできることは個人的にやっていきたいと思います。

 

甲野 功

 

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