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~サポート選手の肩関節可動域治療~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 治療前後の坊迫先生。挙上。
前後の肩関節挙上の様子

 

 

当院ではサポート選手としてプロ競技ダンス選手の坊迫有紀先生・倉橋さら先生のカップルのケアを行っています。

 

競技ダンスとは社交ダンスを複数名で踊って優劣を決めるものです。最近ですと元フィギュアスケート選手の浅田舞さんが挑戦していることがテレビ番組で度々放送されています。その前は同じく元フィギュアスケートの村主章枝さん。更には芸人のキンタロー。さんやTBSアナウンサーも競技会に挑戦していました。彼らが出場しているのはアマチュア部門の競技会で他にプロ部門があります。坊迫先生たちはプロ部門の選手です。

 

さて坊迫先生なのですが、以前から右肩を痛めていました。病院での診断名は肩関節周囲炎、いわゆる五十肩です。右肩を挙げると痛みが走ります。競技選手と同時にダンス教師でもある坊迫先生としては非常に困った状況です。整形外科を受診し様々な現代医療を受けていますがなかなか改善しませんでした。そこで私が鍼灸という整形外科とは別のアプローチをしてきました

 

痛みが出てからもう数ヵ月にわたり、随分と痛みが無くなってきた坊迫先生。ここで新たな問題として右手が挙げづらくなっているのです。五十肩は別名Frozen shoulderと言われ、直訳すると「凍結肩」、固まって動かないという意味に。そもそも五十肩とは正式な医学用語ではありません。原因がよく分からず、自然と痛みが焼失して治る肩回りの痛みという状態を指します。言い方をかえると痛みがいつまでも収まらなければそれは五十肩ではなく別の疾患名がつくのです。いつかは(自然に)治る五十肩。しかし長期間肩を動かさないことで痛みがなくなっても肩が挙がらなくなってしまうのです。

 

坊迫先生は日常的に踊るために肩を挙げてきたのでかなり挙がる方ですが、やはり左側(健側)に比べると挙がらなくなっています。その理由は肩甲骨の動きが阻害されていることがいえます。肩関節外転(腕を外側から挙げていく動作)する場合、上腕骨と肩甲骨が連動して動くコッドマンリズムというものがあります。肩甲骨が動かないと完全に肩は挙がらないのです。先日来院した坊迫先生は肩関節の可動域を戻したいということが直近の期待になっています。

そこで治療に入る前にバンザイ状態で手を挙げてもらいました。右手は完全に挙げることができず耳と距離があります。またうつ伏せに寝てもらうと右側の背中から肩が左側に比べて盛り上がっている状態になっています。これは右の肩甲骨が背骨に引っ張られていることを示します。背骨と肩甲骨内側の間にある筋肉が収縮している証拠です。

 

 

あじさい鍼灸マッサージ治療院 うつ伏せに寝た状態の坊迫先生
前後のうつ伏せの状態

 

 

このような状況を踏まえて何をするか考えました。

 

大元の問題は右肩の痛み。まだ若干残っているのでその痛みを軽減させたい。

加えて肩関節の動きが悪いのは肩甲骨周囲の筋肉が収縮して固まっている状態なのでその筋緊張を取って肩甲骨が動くようにしたい。

このように考えました。

 

それでは何をしたかというと、まず全身を按摩指圧で触診を兼ねて筋肉を緩めるようにしていきます。特に右の肩甲骨周りと肩から右腕にかけて重点的に行います。そのあと痛みが出ている患部と肩甲骨周囲にをして疼痛緩和と筋緊張軽減を狙います。同時に発症して時間が経過しているので痛みが出ている部分にお灸をします。痛みが出た直後は温めると痛みが増すことがありますが、時間が経って炎症が収まってきているならば血行を良くするために温めます。熱いと言わないので局所的に冷えているのではないかと思いました。

 

その後は仰向けと横向きで肩甲骨の動きをつけるための運動療法を行います。肩甲骨を持って肩甲骨だけを動かしていきます。按摩指圧、鍼灸で緩んだ筋肉を更に解す目的です。元々肩関節が柔らかいので五十肩になる前の状態を肉体が思い出すように。それから右腕を持って私の力で挙げていきます。これを他動運動と言います。坊迫先生の自らの意思で挙げる自動運動に対して余計な力が入らないのでより動きます。その際に腕と一緒に肩甲骨も動くようにガイドします。私の手でコッドマンリズムを作ってあげるのです。肩甲骨や上腕骨につく筋肉はかなりした方からあるのでわき腹や腰の方までストレッチをかけていきます。腕を動かそうというよりも肩甲骨を動かす意識で行います。

 

持続的なストレッチをかけていきます。筋肉はずっと収縮した状態を保てません。ある時間を過ぎると弛緩していきます。そのような性質を考えてじっくりと持続的に伸ばしていきます。手に伝わる感覚や目で筋肉を見て状況を把握しながら慎重に行います。粗暴に扱うと症状が悪化してしまうからです。

 

全身を含めて1時間以上かけた結果、うつ伏せで寝たときの背中の状態は左右差が無くなってきて、右手もあがるようになりました。今のうちに処置しておかないと固まる一方なので直後効果を求めました。画像でみると分かりますが右脇腹はまだたるんでいて左側のように伸びていません。腰や脇腹の筋肉も伸びなくなっているのでダンスのパフォーマンスに影響してしまいます。注目すべき範囲が広くなっていることを感じます

 

今回は見た目で分かりやすいことだったのでレポートにしてみました。競技会にも出ている坊迫先生。今よりもよいコンディションで競技できるように私も努力します。

 

甲野 功

 

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