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~地域散策 稲荷鬼王神社~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 稲荷鬼王神社
稲荷鬼王神社

 

 

東京都新宿区歌舞伎町に不思議な空間があります。それは稲荷鬼王神社です。

 

御朱印神社メモ 稲荷鬼王神社 / 東京都新宿区

 

日本一どころか東洋一の歓楽街と言われる歌舞伎町に神社があります。それも同じ新宿にある花園神社と違って境内は広くなく、周囲を高層ビルに囲まれています。それでいて色々な社や文化財が雑多に点在しています。まるでそこだけ異世界のような、それも神聖なという感じより何か不思議な怪しい雰囲気をまとっています。

 

稲荷鬼王神社を紹介します。調べてみると謎の多い神社です。

 

まず名称が鬼王、鬼の王とあります。一般的には鬼は人に非ざる魔物に分類されます。神社とは対極の存在のように感じます。なお鬼王の名称を持つ神社はここだけだと言います。神社は全国に8万社以上あるというのに。更に稲荷が前に付きます。稲荷神社は京都の伏見稲荷大社を筆頭に数多くある神社の種類です。

 

由緒を調べると古来より当時の大久保村(現在の稲荷鬼王神社がある場所)が聖地とされていました。承応2年(1653年)に当所の氏神として稲荷神社が建てられます。稲荷神社が先のようです。続いて宝暦2年(1752年)に紀州熊野より鬼王権現を勧請します。鬼王権現とは月夜見命大物主命天手力男命の三神をさします。熊野には鬼王権現は現存しないため稲荷鬼王神社が唯一の鬼王権現を祀る神社ということです。天保2年(1831年)に稲荷神社と合祀し、稲荷鬼王神社となりました。そのため稲荷紋と巴紋の二つの社紋があります。

 

しかしこの鬼王権現を祀るというのはおかしな話だというのです。稲荷鬼王神社の大久保宮司によると、今よりも神様についてしきたりが厳しい江戸時代に鬼の名前が神社に受け入れられたのは不思議なことだというのです。鬼王が月夜見命、大物主命、天手力男命の三神を表すと定めたのは明治時代以降のこと。ご利益から神様を逆にたどって稲荷鬼王神社が定めたものだというのです。つまり鬼王権現は後付けであり、建立当時の江戸時代では鬼は邪の象徴だったはず。一体なぜ稲荷様と一緒に祀られるようになったのかは宮司さんにも分からないのだとか。

 

また稲荷鬼王神社の公式見解ではありませんが明治時代に出版された書から出た一説があります。それがなんとこの地(当時の西大久保、現在の歌舞伎町)がかの平将門と縁があったというもの。そして平将門の幼名が外都鬼王、鬼王丸だったから鬼王の名前がついたのだと。真偽は定かではありません。

 

何にせよ鬼王に社名に因んで節分の際に鬼を春の神として稲荷鬼王神社では「福は内、鬼は内」というのです。もちろん一般的には「鬼は外、福は内」ですよね。鬼も内へという本当に変わっています。

 

また鬼王権現は変わったご利益があるとされています。“人々の災いを払ってくれる存在”として認知され、諸病一切に対して、昔の人々にとって身近だった三白(米・大根・豆腐)のうち栄養のある豆腐を献納し治るまで本人もしくは代理の者が敢えてその豆腐を食べない「豆腐断ち」をし、その間は稲荷鬼王神社で授与される「撫で守り」で患部を祈りつつ撫でれば必ずというのです。この豆腐断ちのために訪れる参拝者のためにお豆腐屋が神社そばにあり、豆腐だけで数軒が明治時代まで経営が成り立ったのだとか。豆腐を断つためにまず豆腐を買って献納するという、今考えると変な話だと私は思います。しかしこの信仰は広く信じられ江戸時代の『新編武蔵風土記』に記され文豪永井荷風も書き記しているのです。

 

他にも稲荷鬼王神社境内には変わったものがあります。

 

嘉永6年(1853年)に恵比寿様を祀っていた二尊院が火事に遭ったため、その恵比寿像を稲荷鬼王神社の境内に祀りなおします。それが境内社である三島神社(別名・開運恵比寿神社)です。鳥居の上に恵比寿船があるという非常に奇異な出で立ち。なお恵比寿様は新宿山之手七福神の一つです。

 

そして浅間神社です。明治27年(1894年)、古来よりこの地にあった浅間神社を稲荷鬼王神社に合祀し、昭和5年(1930年)に境内社として浅間神社を再興します。境内に富士塚が作られます。富士塚とは富士山信仰のもので人工的に富士山の代わりを作りそこを登ることで疑似的に富士山登山をするというもの。当初は非常に大きな高い富士塚だったのですが、第二次世界大戦の影響で地盤が緩み紆余曲折を経て一合目~四合目と五合目~山頂の二つに分かれる形になったのです。これまで幾つか富士塚を見てきましたが道を挟んで2つに分かれる富士塚は見たことがなく意表をつかれました。富士塚が2つに分かれたことで、間の参道そのものが富士山の胎内に通ずる道となって通過することで富士山にこもってお参りするのと同じご利益を得られるのだとか。ものは言いような気がします。

 

新宿区指定有形文化財(彫刻)の水鉢。江戸時代の造立とされる石造の水鉢です。言い伝えによると毎晩この水鉢から水を浴びるような音がするため持ち主が刀で切りつけたと言います。その後、切りつけた一家は恨みをかい病気や災難に見舞われるようになり、稲荷鬼王神社に奉納されというのです。奉納された水鉢は夜になると『痛い、熱い』とうめき声を上げたため、神社の氏子さんや宮司が水をかけ介抱してやることにしたのです。すると近隣の子どもたちの体調や悩みが良くなるという不思議な効果が現れました。そして現在では、水をかけると子どもの成長にご利益のある、という水鉢となりました。神社の宮司が代表して毎日井戸水で水を流しかけているとのこと。

 

いかかでしょうか。不思議な話が満載の神社です。場所は新宿歌舞伎町。決して広い境内ではないのに色々なものがあります。周囲を高層建築物に囲まれて。摩訶不思議な繁華街の異質エリアです。

 

甲野 功

 

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