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~ワンピース フィルム レッド~

集英社 ワンピース 40億巻
映画入場特典 集英社 ワンピース 40億巻

 

昨日子ども達を連れて映画『ワンピース フィルム レッド』を鑑賞してきました。

 

『ONE PIECE FILM RED』公式サイト

 

ワンピース』。言わずと知れた大ヒット少年マンガです。

1997年より集英社の週刊少年ジャンプ誌で連載が始まり、今年2022年で連載25周年という作品です。少年ジャンプ誌でもあの『こちら葛飾区亀有公園前派出所』に次ぐ長期連載期間だと言います。『こちら葛飾区亀有公園前派出所』は1話完結のギャグマンガであることを考えると、ストーリーものでこの25年の連載は驚異的です。それも作品を終わらせないように引き延ばしているのではなく、きちんと当初の構想に沿って連載しているという。むしろ作品終盤に向けてかなり駆け足で物語を進めている印象です。

 

ここまで長期連載で人気が衰えないと、既に2世代のコンテンツになっています。25年前に10歳の小学生は25年後には35歳となり結婚して子どもが生まれていても不思議ではありません。ずっと『ワンピース』を読んでいたとしたらその子どもも読むことが想像できます。『東京ディズニーランド』がまさにそうで、開園当時、幼少期に通ったひとが親世代になり親子で行くことで入場者数が増えました。私は1983年の開園初年度に『東京ディズニーランド』に行っていますが、その当時より今の方が混んでいる印象です。数年前に子どもを連れて行ったときは大人の来場者が多いことに面くらいました。中学生の頃に行ったときと状況が変わっていました。『ワンピース』も、私がマンガを揃えていることもあり、我が子達にも馴染みがあるコンテンツでした。

 

ただ私が『ワンピース』を読み始めたのはかなり遅くて、社会勉強のためという理由からでした

『ワンピース』の連載が始まった1997年、私は大学2年生。小中高と少年ジャンプ誌を愛読していましたがその頃にはマンガに夢中になる時期は過ぎていました。部活の競技ダンスに熱中し、大学の勉強も大変でした。1980年代の小学生の頃のように毎週続きが楽しみという状況では無かったのです。世代としては『キン肉マン』、『聖闘士星矢』あたりが小学校で夢中になり、『るろうに剣心』や『スラムダンク』を高校生の時に読んでいました。『ワンピース』はもうマンガ離れしたときに始まったもので読んでいなかったのです。

 

大学を卒業し社会人となり、会社員経験を経て鍼灸マッサージの世界に入り、鍼灸マッサージ師として就職しました。その間に『ワンピース』はどんどん人気を博し世界に誇る日本のコンテンツになっていきました。その『ワンピース』の良さは理解できないまま30代半ばになっていました。

年下のスタッフは『ワンピース』のアニメ、映画が大好き。よく話題にしていましたが、さっぱりついていけません。もっとも、ついていく気もありませんでしたが。ただその頃になると興味が無いことでも、世間で話題になっていることはきちんと知っておかないと仕事に支障をきたすと考えるようになってきた時期でもありました。社会の動き、経済の動向、大局的な視点を持つようにしようと考えが成熟してきたのでした。それだけ多くの人を虜にするものは何なのかとコミックを買いそろえるようになりました。

 

最初の方は絵があまり好きになれずちょっときついなと思いましたが。段々と読み進めるうちに、確かにこれは面白いと感じるように。その当時で60巻以上あったので段々と買いそろえていきました。その時に約4年間務めた職場を辞めること、柔道整復師国家試験受験、そして東日本大震災と大きな出来事がありました。特に東日本大震災で日本が重苦しいムードになり、停電・節電で暗くなった夜の街並みを歩いて近所の本屋に『ワンピース』を買いに行ったことは今でも覚えています。

 

話が進むにつれて『ワンピース』の面白さと同じく恐ろしさを知りました。少年マンガで冒険活劇、超能力の戦闘、主人公らの成長を描いている本作。その裏で、設定やエピソードは現実社会に即した生々しいもの。政治、宗教、貧困、差別、戦争、格差といったことを描いています。大人になったから分かるもの。世界中の神話や伝承、実際の土地、歴史を参考にして作られていることが分かります。更に伏線が幾重にも張られており世界中に考察マニアがいることが納得できます。

 

私の子ども達はアニメの『ワンピース』をアマゾンプライムで見始めて好きになりました。最近は日曜日の最新話を楽しみにしています。そこで映画本作のCMを目にして観に行きたいと言い出しました。映画にアーティストAdoさんが参加することも決め手の一つのよう。それが公開直前の8月2日くらいのこと。チケットを予約するためにTOHOシネマ新宿が予約受付を開始する8月4日の深夜0時にネット予約をしてチケットを取りました。その甲斐あり、希望の日時と席が取ることができました。入場者得点の40億巻も手に入りました。

本作を観た感想は結構複雑なものでした。

ここ数年はアニメ映画を観る機会が増えました。『鬼滅の刃』、『えんとつ町のプペル』、『クレヨンしんちゃん』、『名探偵コナン』と以前では考えられないくらい映画館で観ました。テレビでも『エヴァンゲリオン』、リメイク版の『ドラえもん』など。子どもと一緒に『スパイ×ファミリー』や『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』なども観ます。中学生以来のアニメ鑑賞生活です。その状況で、本作『ワンピース フィルム レッド』は時代が生み出した内容だと感じました。

 

まず本作で最重要キャラクターとなるウタ。ウタは作中では世界中で人気のある歌姫として登場します。歌唱シーンがたくさん出てきます。セリフは別の人が担当しますが、歌唱はAdoさんがしています。Adoさんがいなければ成立しない作品だと思ったのです。既に公表されていますが劇中歌が7曲もあり、それは全て別々のアーティストが制作しています。このような形は異例で、新海誠監督の作品なら全編RADWIMPSが音楽を担当とか、スタジオジブリなら久石譲氏といったように音楽制作やアーティストが固定されるものです。この作品はAdoさんが共通しているだけで楽曲提供は7つ別々のアーティストになっています。これだけ歌いこなせないといけないわけですから、素人目にみても簡単な事ではないでしょう。かなり複雑な歌唱でしたし。雰囲気が全く異なる曲をそれぞれ歌うのですから。

 

作品は『ワンピース』でありながら歌唱シーンは上質なミュージックビデオのような感じでした。その部分だけでもかなり力を入れて制作していることが分かります。映画館の大ボリュームで聴くとその迫力が凄かったです。

 

そしてAdoさんが“歌い手”であることも重要だと思いました。“歌手”ではなく“歌い手”。Adoさんは現時点では素顔、容姿を公表していません。インタビューで生声が出ていますが、歌(および声)しか知られていないのです。そのため歌を聴いたときにその姿を想起しないのです。例えば『アナと雪の女王』では圧倒的な歌唱が有名ですが、どこかで「松たか子さん、歌がうまいな!」と思う自分がいて松たか子さんの顔を思い浮かべてしまいます。顔が分からないからアニメに没頭しやすいところがありました。普段顔を出して活動しているアーティストだった場合だと、その人のキャラクターが頭にちらつきそうです。Adoさんはまさに“歌い手”として歌唱のプロ、歌以外の情報をかなりシャットアウトしています。

そして顔を公表していないにも関わらず圧倒的な知名度があるのがAdoさんです。中年の私でも知っている。他にもたくさんいますが顔非公開のアーティストだとGReeeeNくらいでしょう。子どもに教えてもらってヨルシカを知ったくらいですから。『ワンピース』はその実績から圧倒的な人数が観るので世間一般にも届いた人の方がよく、2020年に「うっせえわ」で一気にメジャーとなったAdoさんがいなかったらどうなっていたのだろうかと感じました。個人的な感想としてAdoさんありきの作品だったと

 

他にも時代を感じさせる内容がありました。ネタバレになるので詳しい内容は避けますが、動画配信が当たり前になった現代だから素直に納得できるということ。コロナ禍によりエンターテイメントの形が大きく変わりました。変えざるしかなかった。それを経験しているから納得できるストーリー。またメタバースの概念。ここ数年一気に知られるようになったメタバース。それがなかったらこの作品を観たときに、まあこういう設定だよねフィクションだし、という気持ちがあったと思いました。実社会の動きを取り入れたシナリオだと感じました。

 

そしてアニメーション技術の発展について。映画『鬼滅の刃 無限列車編』を観てアニメはここまで複雑な表現ができるようになったのかと驚きました。それが今回の『ワンピース フィルム レッド』になると更にアクション表現が進んでいました。テレビアニメの『鬼滅の刃 遊郭編』ですらここまでやるのか、という凝ったエフェクトとアクションでした。時間と製作費をかけられる映画ではその上をいっていました。本当に肉眼で追えないくらいのスピードで場面が進みます。うちの子も、最後は何が何だか分からなかったね、と話していました。アニメーションの進化を痛感しました。特に今年に入って『クレヨンしんちゃん』、『名探偵コナン』という別の映画作品を観ているので比較できました。

 

子どもを連れていくために一緒に観た『ワンピース』最新作。配信のおかげで多くの作品を自宅のテレビで観ることができる時代。きちんとした設備の映画館で、そのために制作された映画を観ることができました。ストーリーも、アニメーション表現も、人間による表現も、素晴らしいものでした。

 

甲野 功

 

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