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~浅草 鷲神社~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 鷲神社
浅草の鷲神社

 

 

私が生まれ育った新宿区。新宿には花園神社という神社があります。芸能人が多数参拝に来る神社で境内には芝居小屋を建てて演劇をすることもあります。その花園神社ですが酉の市が有名で11月は熊手を買いにくる人でごった返します。その酉の市ですが、浅草にその発祥とされる神社があります。それが鷲神社(おおとりじんじゃ)です。浅草といっても東武線、地下鉄浅草駅からは距離があり、東京メトロ日比谷線入谷駅が一番近い鉄道の駅です。浅草寺よりも北側。吉原神社に近い場所にあります。

その鷲神社を紹介します。

 

浅草 鷲神社公式ホームページ

 

主祭神は天日鷲命(あめのひわしのみこと)と日本武尊(やまとたけるのみこと)。

日本武尊は有名ですが、天日鷲命とは何でしょうか。古事記で非常に有名な天照大御神の岩戸隠れ。ここに登場する神様だといいます。弟である素戔嗚尊(すさのおのみこと)の狼藉に腹を立てた太陽神である天照大御神。岩屋(洞窟)に入り、入り口を閉ざして籠ってしまいます。これは大変だと神々は天照大御神が岩屋から出てくるように画策し、その前でどんちゃん騒ぎをします。

そこで楽器を演奏していた神様が天日鷲命だといいます

外の賑わいが気になりつい扉(岩戸)を開けて隙間から様子を除いた天照大御神。そのときに天手力男命という神が岩戸を開けたのでした。その時に楽器の先に鷲がとまったといいます。神々はこの鷲は世の中を明るくする吉祥を表す鳥といって喜びます。それ以降、楽器を演奏していたこの神様は鷲の一字を入れて天日鷲命(あるいは鷲大明神)と称される様になったといいます。鷲神社のホームページによると、天日鷲命は開運、殖産、商賣繁昌に御神徳の高い神様としてお祀りされました

 

そしてその後、かの日本武尊が東夷征討に出かけます。日本武尊は古事記や日本書紀に登場する伝説的な人物ですが今の天皇家につながる王族で、第12代景行天皇の息子で第14代仲哀天皇の父にあたります。熊襲征討や東夷征討を行ったとされる伝説的な英雄として描かれています。その日本武尊が東夷征討に出かける際に、この場所に立ち寄り、戦勝を祈願します。そして遠征の帰りに社前の松に武具の「熊手」をかけて勝ち戦を祝い、お礼参りをしました。その日が11月酉の日であったので、この日を「酉の祭」すなわち「酉の市」となります。これが酉の市の発祥とされています。またこの古事により日本武尊も併せて御祭神の一柱となるのです。そのため鷲(わし)なのにオオトリと読むのかもしれません。その経緯を私が調べてもよく分からなかったのですが、元は天日鷲命(あめのひわしのみこと)を祭ったので鷲だったのが日本武尊を合祀して酉の市の印象が強くなっていのかと推測しています。

 

鷲神社は江戸時代から酉の市が盛大で有名でした。足立区花畑の大鷲神社を「上酉」、千住にある勝専寺を「中酉」、そしてこの鷲神社を「下酉」と称し、江戸時代から続く酉の市はこの3カ所だったのです。ところが、明治になり千住の勝専寺の酉の市が閉鎖されます。それにより花畑の大鷲神社とこの鷲神社が、唯一江戸時代から続く酉の市となったのです。鷲神社のそばには以前紹介した吉原神社があります。つまり近くに新吉原がありました。その地の利もあり、とても盛況をなしたといいます。

 

私が訪れたときは酉の市の前で準備をしている様子でした。社殿はそこまで大きくありません。𠮷原神社側の裏手から境内に入ると広い参拝者用駐車場と社務所の間を通り、豪華な朱色の渡殿が現れ、その下をくぐると御社殿があります。国際通りから入るとまず大きな叉木が目に入ります。額には「浅草酉乃市御本社」の文字。その先に朱色の大鳥居。その先に天保10年(1839年)に建立された小鳥居、そして叉木をくぐると御社殿につきます。社殿には特徴的な巨大な顔の像、“なでおかめ”があります。初めてみると正直、ちょっと怖い感じがします。

 

“なでおかめ”は撫でることでご利益を授かると伝えられています。また撫でる顔の各場所によって授かるご利益が異なるのだとか。鷲神社の云われによると、おでこをなでれば賢くなり、目をなでれば先見の明が効き、鼻をなでれば金運がつく、向かって右の頬をなでれば恋愛成就、左の頬をなでれば健康に、口をなでれば災いを防ぎ、顎から時計回りになでれば物事が丸く収まる、と云うのだとか。酉の市は商売繫盛に繋がるものなので鷲神社の“なでおかめ”は鼻がたくさん撫でられているそうです。

 

“なでおかめ”の“なで”は撫でることだとわかります。つまり巨大な“おかめ”を祭っているのです。おかめとは何でしょうか。おかめとは天宇津女命(あめのうずめのみこと)のことだと言われております。天宇津女命は古事記の天照大御神が岩屋に籠ったときに、岩戸の前で裸踊りを披露した神様です。その踊りをみて岩戸の前に集まった神々が大騒ぎ。外が騒がしいことが気になり天照大御神は気になって戸を少し開けて覗くのです。そう冒頭の話と繋がりますね。このとき演奏していた神が鷲神社の御祭神、天日鷲命。同じく岩戸開きの立役者の一人、天宇津女命もおかめとして、“なでおかめ”として祭られているのです。日本神話を知っているとなるほどなと思います。

 

都内有数の酉の市で有名な鷲神社。酉の市以外にも知ると面白い神社です。浅草の繁華街からは少し距離がありますが、𠮷原神社とセットで参拝すると江戸時代の情緒を感じられていいのではないでしょうか。

 

甲野 功

 

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