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~鎌倉妙隆寺~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 鎌倉妙隆寺
鎌倉の妙隆寺

 

 

最近よく読んでいるマンガが『逃げ上手の若君』です。週刊少年ジャンプ誌に連載中で『暗殺教室』の松井優征先生が作者です。史実を元にした作品で鎌倉幕府を足利尊氏に滅ぼされた北条氏の次期将軍、北条時行が主人公です。鎌倉時代から南北朝時代・室町時代にかけて鎌倉、諏訪、京都などを舞台にしています。今後テレビアニメ化も決定している注目作品です。

その『逃げ上手の若君』では現在も残る地名、寺、神社が登場します。作中に出てくる場所に実際に行ったことがあるのでより作品にのめり込みます。鎌倉の神社や寺社は、やはり土地柄もあり、源氏や北条氏と縁が深いものが多いです。昨年の大河ドラマの影響で鎌倉ブームがありました。今年に入っても映画『スラムダンク』の影響で江ノ電鎌倉高校前駅が大人気。そこに『逃げ上手の若君』のアニメ放送が始まると更なる鎌倉ブームが訪れるのではないでしょうか。

 

その鎌倉で地味ですが興味深いお寺を紹介します。妙隆寺です。

 

鎌倉観光公式ガイド 妙隆寺

 

鎌倉には妙が付く場所がお寺あるので(浄妙寺、妙本寺、妙隆寺、妙法寺、妙高院、妙長寺、妙伝寺・・)なかなか難しい所です。以前紹介した宝戒寺の近く。鎌倉のランドマーク鶴岡八幡宮に続く若宮大路と平行に走る小町大路沿いにあります。住宅街なので意識して向かわないと見つからないようなところにあります。

 

至徳2年(1385年)、千葉胤貞を開基、日親の叔父日英を開山とする日蓮宗の寺院です。山号は叡昌山。妙隆寺がある一体は鎌倉幕府の有力御家人だった千葉常胤の子孫である千葉胤貞の邸宅跡と伝えられています。そのため千葉屋敷と呼ばれています。胤貞が祖先追福のため七堂伽藍を建立し、下総中山(現千葉県市川市)の中山法華経寺の日英上人を開山に迎えたと伝えられています。ちなみに開基とは寺院の創建に金銭面などの支援をする者で、開山とは寺院を開創した僧侶(すなわち初代住持職)のことです。ですから千葉胤貞がスポンサーで自分の邸宅跡にお寺(ここでは妙隆寺)を創建し、初代住職に日英が就いたということです。

 

それでは胤貞の祖先にあたる千葉常胤とはどのような人物かというと、鎌倉幕府初代将軍となる源頼朝が石橋山の合戦で敗れ逃れた房総において、頼朝の再起を助けた人物です。源頼朝が鎌倉に入れたのは、千葉氏の軍勢の助けによるところが大きいとされ、常胤は奥州合戦にも大将として従軍し活躍しました。よって鎌倉幕府設立にあたり大きな手助けを果たしたのが千葉常胤で、その子孫が千葉胤貞であります。

 

続いて妙隆寺の開山(初代住職)日英の甥にあたる日親とは何者なのでしょうか。日親は当然、日蓮宗の僧であり、叔父であり妙隆寺の開山である日英上人に学び、中山法華経寺に入門します。そして日英上人の跡を継ぎ妙隆寺二代目住職、日親上人となります。日親は永享12年(1440年)、室町幕府6代将軍足利義教を日蓮宗へ改宗させることを試みたせいで、投獄され拷問を受けることになります。舌先を切り取られたり、真っ赤に焼けた鉄鍋を頭に被せられたりします。ところが日親は灼熱の鍋を被せられたまま説法を説いたといい、「鍋かぶり上人」や「鍋かぶり日親」と呼ばれました。伝承によるとこの鍋は終生頭から取れることはなかったか。境内には日親上人が修業した云われる池、日親上人行法御池之霊跡があります。その背後には小堂があり日親の石像が安置されています。更にその隣には日親の墓とされる石塔が並んでいます。

妙隆寺の御本尊は木造日蓮上人坐像。他にも開山の日英上人と第二世の日親上人坐像、千葉胤貞の木像などが祭られています。大正・昭和期の俳優、丸山定夫の石碑があります。丸山定夫は大正~昭和の俳優で新劇の発展に貢献し「新劇の団十郎」と賞賛されています。広島で原爆に遭い亡くなりました。

 

調べてみると歴史と地域の繋がりを知ることができます。教科書で習うことが本当にあったのだと実感し、よく分かっていなかったことが鮮明になります。目の前で実際に見ていますから。さほど有名ではないかもしれませんがこういう場所を訪れることで新たな知識が入り、それが教養になるのかと思います。

 

甲野 功

 

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