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~箱根一人鍛錬~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 箱根一人鍛錬
箱根に山登りと歩き

 

 

日曜日に単身箱根に行ってきました。今年のテーマは「身体を鍛える」。そのままの意味で身体を鍛えることを1年のテーマにしています。ここ数年は体の衰えを感じる一方。昨年救急搬送されてから余計に健康に気をつけないと思い知らされました。そこで運動や食事制限を実行することになるのですが。新しいことをすることはむしろ危険を伴うと考えています。20代の頃みたいに自由になる時間があるわけではありませんし。これまで嗜んでいることをもう一度やろうという考えです。いくつになっても新たなチャレンジをしよう、という人もいるかもしれませんが、新たな挑戦にかかるストレス(時間、費用、悩み、いら立ちなど)を考慮すると得策とは思えず、隠居生活になったら価値があるかもしれないが今は違うだろうと思っています。

 

そうなると挙げられる身体の鍛え方は主に3つ。

山登り

水泳

社交ダンス

 

父親の都合で物心つく前から山登りをしてきました。未就学児のときは家族4人で行っていましたが、母が来なくなり、姉が来なくなり、小学校半ばには父と二人で山登りをしていました。父は日本の百名山を全て踏破し、海外の山にも挑戦してきた愛好家レベルを超えた登山家。冬山で遭難して救助隊に助けられたとか、山頂で虫垂炎(盲腸)を発症し激痛の中自力で下山して助かったとか、信じ難いエピソードを持ちます。小学生の私もなかなかの危機を体験したものでした。中学校に入ると父と山登りに行くことはなくなりましたが、高校で山岳部があることを知ると入部してしまいまた山登りに戻りました。登山は一般の人より経験があります。

 

水泳は小児喘息を患う姉が水泳を習い始めるときに一緒に通わされて始めました。結構厳しいスクールで、何でも親の言うとおりに習い事をし、器用に続けてきた姉が唯一途中で投げ出した習い事でした。姉と一緒に辞めたかったのですが、何となく言い出せず小学校の最後まで続けました。4年間習い、4泳法はマスター、個人メドレーも少しやりました。この先は競泳選手育成コースになるという段階で、小学校卒業とともに教室を辞めました。夏合宿では50mの競泳用プールで練習し、台がないと子どもは足がつかない深さでした。25m泳げないと溺れるという状況で練習し、何人か力尽きて溺れていました。またプールに沈められた台の下を潜水で通り抜ける練習があり、そこで体が引っ掛かったら溺れてしまうのです。親の立場になると小学生相手にさせる練習としては危険で、昭和だから許された内容だと思うわけです。その分、水泳が得意になり、水に恐怖心がありません。入った中学校に水泳部があったら、高校にプールがあったら、もしかしたら競泳選手になっていたかもしれません。

 

社交ダンスは大学で始めました。大学のワンダーフォーゲル部を見学に行ったら、未経験者が始めることが多いようで(それが東京都心部の大学では当然なのでしょうが)、失礼ながらそれくらいは小学生の頃やっていたよ、とバカにしてしまい候補から消しました。水泳部はあったのですが、飯田橋駅前にある東京理科大学校舎にはプールがなくまたもプールが無いのならば施設利用料がかかる手間がかかると考えて水泳部も頭の中から消しました。偶然にも新入生歓迎に捕まり学生競技ダンスの世界にどっぷりとはまることになります。そして今に至ります。

 

山登り、水泳、社交ダンス。この3つで身体を鍛える。鍛えるというのは今の状態よりも向上させること。かつての持っていた肉体コンディションに戻す作業でもあります。4月には京都の比叡山を歩きました。3時間余り山中を歩き回り下山すると膝を傷めていました。階段を下るときに激痛が走ります。履いていた靴が底が薄くて衝撃を吸収できなかったのです。水泳は個人的に区営プールに行き、姪に泳ぎ方を教える機会がありそこで少し泳ぎました。今後も時間をみて水泳をしようと思っています。社交ダンスは今年5月から学連OBOG同窓会学連OBOG練習会という学生競技ダンス連盟(学連)関連のイベントに参加し月1、2回ですが動き機会を定期的に作っています。

 

そして昨日。箱根で山歩きをしてみようと思い立ったのでした。

 

ここ数年は子どもを連れて箱根に行くことばかり。子どものペースに合わせるので私の体力からするととても遅く、行動範囲も狭いものになります。散々箱根に行っていますが、まだ行ったことのない場所が箱根にあり、その一つが「飛竜の滝」です。箱根には「千条の滝」という有名な場所があるのですが、そこには20代半ばのとき行っています。もう一つ「飛竜の滝」という滝があり、山中を歩かないとたどり着かないらしい、ということはずっと前から知っていました。いつかは行ってみたいと記憶にとどめていました。改めてアクセス方法を調べると「箱根ドールハウス美術館」の近くから登山道に入ることが分かりました。「箱根ドールハウス美術館」は新しくできた施設で、前に旅番組で紹介されて知った場所。もちろん行ったことがありません。それならばまだ行ったことがない「飛竜の滝」と「箱根ドールハウス美術館」を巡る箱根旅をしようと思いつきました。更に下調べを進めると「飛竜の滝」に行くには畑宿というところから向かうルートしか出てきません。畑宿まではバス。バス停から遊歩道に入り「飛竜の滝」までいく。そのまま進んで国道1号線まで出る。そのまま芦ノ湖方面に国道を歩くと「箱根ドールハウス美術館」に着く。そのような位置関係であることが分かりました。

 

更に行かねばと考えていた場所が「箱根関所」。江戸時代に入れ鉄炮・出女を防ぐために強固な関所として芦ノ湖湖畔に置かれたもの。数年前に関所跡に施設を復元して資料館や資料施設ができたのです。私が20代の頃はこの施設はありませんでした。なぜか私は関所に興味がひかれず、新しく資料館ができたことを知っていましたが行ってみようとは一切思わなかったのです。ところが何かの機会に「箱根関所」を知った長女が、私に行った方がいいよと忠告したのです。人に聞かれたら困るから、と。長女は関所に興味があるわけではない。余計なお世話なのですが、確かに患者さんから箱根のことを質問されたことがあり、関所は行ったことがないので分かりませんと答えたことがありました。ずっと私が連れていく立場だったのに、長女に行った方がいいよと言われたことがずっと心に残っていました。そうだ「箱根関所」も行こうと決めました。

 

そしてもう一つ。芦ノ湖近くの国道1号線沿いに石仏群があるのです。観光ガイドにもほとんど載っていない、知る人ぞ知る箱根のスポット。石の仏像が固まったエリアに点在しているというのです。こちらもずっと気にはなっていたものの不便な場所なので敢えて行こうとは思ってはいませんでした。ところが位置関係を確認すると「箱根ドールハウス美術館」から歩いていけそうな距離であることが判明します。国道1号線を芦ノ湖に向かって歩けば途中に石仏群がある。その先、芦ノ湖まで出て湖畔を歩けば「箱根関所」に辿り着きます。

そこで導き出した行程が、飛竜の滝」→「箱根ドールハウス美術館」→「石仏群」→「箱根関所」という流れでした。山歩きと徒歩で足腰を鍛えつつ、初めての箱根スポットをまとめて訪れてしまおう。そう考えて朝から箱根に向かったのでした。

 

当日午前7時過ぎに自宅を出発。8時発の特急ロマンスカー箱根湯本行きに乗る計画です。特急券を買っていなかったので少し心配でしたが日曜日といえど早かったおかげで無事に購入できました。昨年のうちから箱根の混雑が戻ってきていたのを体感していたので。箱根湯本駅に9時24分に到着します。箱根湯本駅で下車し登山バスへ。箱根湯本駅から芦ノ湖に向かうバスのルートは主に2つあります。大平台、宮ノ下、小涌園を通る国道1号線のルート。これは箱根駅伝5区の山登り。箱根エリアでも有名スポットを通る表ルートといえます。もう一つが箱根新道で一気に南側から芦ノ湖に向かうルート。箱根湯本から芦ノ湖へ直接行くのであればこちらを選択した方がずっと早いです。道中には有名なスポットが少ないので道も比較的スムーズです。今回の旅は箱根新道を行くバスに乗り、畑宿というところで降ります。箱根湯本のバス停は朝9時30分時点で長蛇の列ができていました。幸い、臨時便を出してくれることになり少し早めにバスに乗ることができました。車内は過去に経験したことがないほどの混雑で本格的に観光客が戻ってきたことを感じます。

 

15分ほど乗車して畑宿バス停で下車。これまで数えきれないくらい箱根にいきましたが初めて降りたところでした。そこから登山道入り口への道のりが分からずネットで調べ直しました。少し車道を歩いて入り口を発見。「飛竜の滝」を目指して遊歩道へ。歩き出すと大きな誤算が2つ。まず暑い。9月後半でこの暑さ。もちろん暑いとは思っていましたが箱根で、山の中なら涼しいだろうとたかをくくっていました。ところが天気は晴天。日を木々が遮るとはいえ、湿度も加わり相当な暑さでした。もう一つは山の険しさ。勾配が急なのです。そもそも箱根は険しいことで有名で、箱根越えをする前にしっかりと休むために小田原が宿場町として発展したのです。箱根という天然の要塞が江戸への侵入を困難にしているから関所を置いたわけです。更に険しい箱根山中に巣くっていたのが忍者の風魔一族という。超メジャー観光地で舐めていましたが、箱根は山としてとても険しい。これまでの山登りのキャリアと4月に比叡山を歩いた経験で、甘く見積もっていましたが、当日の暑さと険しさに少々身の危険を感じました。4月の失敗を反省して靴底の厚いものを履いてきましたが服装はいたって普段通り。水分補給をしながらもあっという間に汗で服が重たくなります。また山道も道幅が狭い、大きな石が並ぶ、鎖場がある、など“きちんと山道”でした。あれだけ混雑していた箱根湯本駅とは一転、ほとんど人に出会いません。ここで足を滑らせて滑落したら助からないかも、と危機感を覚えながら上りました。熱中症のおそれがあったのと、山を歩いているとときに“酔って”バランスを崩すことがあることを経験上知っていたので。それでも基準時間の3分の2くらいの時間で「飛竜の滝」に辿り着きました。「飛竜の滝」で写真撮影がてら少し休んで先に向かいます。一眼レフカメラがかなり重たく、歩くのに邪魔。残っている飲み物のことを考えるとあまり時間を使いたくないと思いました。時刻は10時40分。これから気温は更に上がります。

 

来た道を戻らず更に山を登っていきます。Googleマップには道が出ていないので本当にあっているのか若干不安になりながらもちらほら、登山客に出会うのと木に括り付けられた紐を確認することで安心して進みました。山では迷わないように赤や黄色の目立つ色の紐を木に結びつける習慣があります。言い換えるとその処置がされているということは遭難のおそれがあるということ。予想以上に本格的な山道で戸惑いました。スマートフォンのGoogleマップで確認すると道が表示されていないところに自分がいます。既にシャツが汗臭くてたまらない状況で、少しの休憩を挟み国道1号線を目指しました。そして11時頃、無事に国道1号線に出ました。

 

舗装された道路は信じられないくらい歩きやすいと感じました。晴天から曇りになったおかげで暑さが和らぎます。木々に遮られていた風が直接当たるようになり、体感温度はぐっと下がりました。ここからは箱根駅伝5区と同じルートを歩いて進みます。少し歩くと「箱根ドールハウス美術館」が見つかりました。入館して展示品を見ます。この時点でかなり体力を使っていることが分かったので早めの昼飯をとることにしました。館内のカフェで欧風カレーを注文。11時半にランチです。食事休憩を経て息を吹き返します。

箱根ドールハウス美術館」を出ると国道1号線を芦ノ湖方面へ。途中、国道1号最高地点(874m)へ。ここを越えれば後は下っていくだけです。山登りとは一転、快適な足取りで進み、ほどなくして「曽我兄弟の墓」につきます。こちらは石仏ではないのですが「石仏群」のエリアに入ったことを示します。国道(車道)から仲に入ると地下通路があり、そこを通って反対側に出ます。地下道も異様でしたが、その先に現われた「元箱根磨崖仏」も更に異様でした。剥き出しの岩に複数の仏が彫られています。狭い道を進むと突然仏塔のような「八百比丘尼の墓」が現れます。その先には「精進池」。また目立たない「磨崖仏(俗称応長地蔵、火焚地蔵)」が。どれも露地にあり草むらに囲まれている石仏。奇怪な光景です。「精進池」のほとりには「石仏群と歴史館」という施設。無料で拝観できます。しかし誰もいません。箱根において無料で入れる施設など(寺、神社を除くと)聞いたことがありません。拝観した後は少し道を戻って再び地下道を通り国道の反対側へ。これだけは雨風をしのぐお堂がある「六道地蔵」へ。その大きさは想像以上。大仏並でした。これだけの石仏が封印されているかのごとく目立たずあることは異様としか言いようがありません。仏像に見慣れている私でもちょっと怖いです。三連休の日曜日、午後1時過ぎの箱根。私しか居ません。その状況は信じ難い。敢えて来てみて良かった。貴重なものを目の当たりにしたという感想。

 

石仏群を終えて一路芦ノ湖へ。国道1号線を歩くと箱根駅伝中継で見てきた景色です。芦ノ湖が見えてきました。蛇行した車道を車に気をつけながら歩きます。途中ヤマアジサイがまだ咲いていて嬉しくなりました。芦ノ湖に着くと車の渋滞、観光客(特に外国人)という光景。十数分前に一人で巨大地蔵の前に居たとは思えないほど観光地です。賑わう街並みを歩いて更に1km。やっと「箱根恩賜公園」の先、「箱根関所」に到着しました。山歩きのあと、国道をバス停でいうと14か所分歩きました。流石に疲労が溜まっています。「箱根関所資料館」を拝観し、そこでお土産として売っていたTシャツを購入しました。胸に大きく漢字で“夢”とプリントされ、その下に小さく“Japan”と入っている、日本人が絶対に買わないであろうこてこての外国人向けのものを。もう着ていたシャツが汗で臭くて仕方がなく、どこか立ちより温泉に入って着替えようと決めたのです。資料館のあとは復元された「箱根関所」を観覧。また急な石階段を上って「箱根関所遠見番所」へ。高台からみた芦ノ湖が綺麗でした。

 

その先の「箱根駅伝ミュージアム」にも行こうかと思ったのですが、更に1km歩く元気、気力がなく、もう箱根湯本に戻ることにしました。歩いた国道1号線をバスで戻ります。途中渋滞に巻き込まれて1時間以上かかりました。箱根湯本駅バス停の一つ手前、温泉場入り口バス停で下車しました。箱根湯本駅前は渋滞が酷くて歩いた方が早いのと、立ちより温泉施設「弥次喜多の湯」に行くためです。ここは15年以上前から利用しているところです。ところが今年74年の歴史に幕を閉じ、閉業していたのでした!これには驚き、残念でした。コロナ禍を耐えきれなかったという。仕方なくもう一つ利用したことがある温泉施設「かっぱ天国」へ。箱根湯本駅の目の前、山肌にあるので見たことがある人が多いのではないでしょうか。駅から近いのですが急な階段を上らないといけないのが難点。既に体力が削られた体を鞭打って。汗を流して温泉に浸かり、シャツを着替えて後にしました。子ども達にお土産を買うという大事な約束を果たさないといけません。昨年から大ファンになった「箱根てゑらみす」へ。並んで瓶入りのティラミスを4個購入。

 

帰りは16:36分箱根湯本発のロマンスカーに乗りました。一日でかなりの距離を歩きました。山登りに散策。足腰が鍛えられたと思っています。朝から出かけて余裕のある時間で帰宅することができました。帰宅早々、長女になんでそんなTシャツ着ているの?と

 

甲野 功

 

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