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~スーパージャパンカップ観戦~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 スーパージャパンカップ
スーパージャパンカップ

 

 

3月3日(日)、ひな祭りの日。私は千葉の幕張メッセ(幕張イベントホール)にいました。スーパージャパンカップを観戦していのです。主催は公益財団法人日本ボールルームダンス連盟(JAPAN Ballroom Dance Federation)、通称JBDF。社交ダンスにおける日本最大のプロ団体です。そのJBDFが開催する競技会の中で、3大大会の一つにあたるのがスーパージャパンカップです。

 

公益財団法人日本ボールルームダンス連盟ホームページ>スーパージャパンカップダンス

 

2日間にわたり、文字通り朝から晩まで行われます。今年は3月2日(土)と3日(日)。9時00分開始の20時30分終了予定。準備や片付けを考えると金曜日からイベントが始まっています。1日中、大会関係者や出場選手は頑張るのです。このスーパージャパンカップの大きな特徴は全日本セグエ選手権があること。セグエ種目とはラテンアメリカンとスタンダードに分かれて一般競技で踊られる5種目のうち1種目以上を入れて構成されるショーダンスです。広い幕張メッセのフロアーを1組だけの選手が占領するソロ競技。音楽、衣装も自由に決めることができます(もちろん演技時間は制限がありますが)。そこに会場のライティングが加わります。

セグエ種目は通常の競技ダンスは複数の選手同時にフロアーで踊り審査を受けます。決勝戦のみソロで踊る時間が設けられている場合もありますが、必ず最後は同時に踊った上で審査されます。フィギアスケートや新体操のようなアーティスティックスポーツとの一番の違いは同時に踊る中で優劣を判断されること。1組ずつじっくりと観て点数を付けるということを慣習的に行ってきませんでした。オリンピック正式種目を目指す過程で審査方法を変更する動きもありますが、現在も複数名のジャッジがフロアーにいる複数カップルが同時に踊る様子を見て審査するのです。そして音楽はその瞬間までどの曲が流れるのか選手には分かりません。もちろんワルツ種目の競技でタンゴが流れることはありませんがどのワルツ曲かは事前に知らされません。フィギアスケートから競技ダンスに転向した選手が、踊る曲が事前に分からないことが慣れないという感想を漏らしていました。また新体操経験者が競技ダンスを始めたときも審査員に見てもらえないという事態が信じられないと話していました。競技ダンスの残酷なところで下手な選手は審査員の目に入らないもので、素晴らしい選手に目が向いてしまうもの。私も学生の大会で審査をしたのでよく分かりますが、それが現実です。

 

セグエはその競技ダンスの一般常識がほとんど覆されます。衣装も音楽も構成も選手自ら決定し、一組だけが踊りそれを審査員が審査する。またセグエに限って外部の特別審査員が入ります。今大会では女優、タレント、画家の岸ユキ女史、スポーツ健康科学準教授で国際大会体操競技審査員の髙橋孝徳氏、バレリーナの中村祥子女史、タップダンサーのHideboH氏が参加しています。そこに通常の競技ダンス審査員が加わります。技術点と芸術点の2項目に分かれて各審査員が選手ごとに点数を付けていきます。セグエにはテーマを持ち、タイトルや映画ポスターのようなチラシも作成します。演劇のように一つの作品なのです。

 

セグエは幻の競技で外部に映像が出ません。動画撮影禁止です。静止画も特定のメディアや団体を除いて撮影できません。この誰でも動画撮影ができてしまう、SNS全盛の時代においても会場に足を運んで生観戦しないと知ることができないのです。私は大学から始めて四半世紀以上競技ダンスと関わってきましたがセグエを見たことは外部デモンストレーションで踊った1回しかありません。今回の幕張メッセが人生初のきちんとしたセグエでした。

これまでセグエを観たことがない、すなわちスーパージャパンカップを観戦したことが無かったのは会場が千葉県で遠いこと(日本武道館、東京体育館などの都内会場に比べると)と知り合いでセグエに出場する人がいなかったからです。セグエ選手権に出場するにはJBDF所属のプロ選手であり、かつ非常に高い成績を残さないと出場権が得られません。JBDFは複数ある国内プロ団体でも最大規模。最高級のA級になるのも難しく、その中で更に上位に残るのは至難の業です。母校の東京理科大学舞踏研究部からは多くのプロ選手を輩出してきましたが、私が入学した約30年前からセグエに出場できたOBOGは、今回も出場した、若代愼先生のみ。彼は逸材中の逸材で4年間の学生競技ダンス生活でほとんどの出場大会でファイナリストでした。私の現役時代が被る先輩・同期・後輩には多数のプロ選手がいますが誰もセグエ出場はできなかったのです。そのためスーパージャパンカップは観にいく機会はありませんでした。

ところが。今年のスーパージャパンカップは東京理科大学舞踏研究部卒の選手が3名もセグエに出場することに。しかも私が専攻していたスタンダード部門で。私の2学年下の杉野貴史先生から初出場なので会場に応援に来てほしいというOBOGグループへの問いかけがあり、初観戦となりました。杉野先生は学年が2つ下なので当然、似たような年齢。引退していく選手が多い中、今が最高の成績を残しています。また私よりかなり学年は下ですが井崎沙織先生も後輩。井崎健太・井崎沙織組も今回初出場となります。直の後輩である沙織先生もさることながら、リーダーの井崎健太先生が大学は違いますが(東京農業大学)同期にあたります。私の代における全日本選抜戦(夏全)のチャンピオンでした。圧倒的な強さでした。それがまさか後輩の沙織先生と組み始め、長く続いているなと思いながら昨年成績を上げていきセグエ出場権をとります。沙織先生は若いですが井崎健太先生はもちろん同い年。もう嘘のような話に思えます。杉野先生も井崎健太先生も同世代が下の世代に負けず、更に過去最高の成績を残して選ばれたセグエ出場という舞台に立つということに感動です。

 

目玉のセグエ以外にも会場でチェックしておきたいことがありました。部の後輩で競技を続けている者、学連時代に当院に来院していた選手が卒業後アマチュアあるいはプロとして、スーパージャパンカップにエントリーしています。どのように成長したのかを確認できました。また現在進行形のアマチュア最高峰、プロ最高峰の踊りを目の当たりにして本業に活かそうと思いました。

 

3月3日当日。昼前に自宅を出発し京葉線で海浜幕張駅へ。関東鍼灸専門学校に行った以来の京葉線。駅から幕張メッセを目指します。思ったよりも駅から歩きました。建物が大きいので近くにあると錯覚していました。会場に入ると顔見知りの先生や、部の先輩・後輩に早速会いました。大きな大会なので関連企業のブースが多数出展します。席を確認して競技会を観戦。大きな休憩はなく延々とフロアーで各セクションの競技が続きます。パンフレットとネットの情報を見比べながらスタンド席から選手を確認します。やはりフロアーサイドではないので観るのが大変。また下位のラウンドでは2面に分けて2フロアー同時に競技が行われるのでどちらにも知っている選手が出ていると交互に見るのが大変でした。会場内で来院している選手に会い、学連OBOG練習会でお世話になっている本池淳先生と話をしたり。その後杉野先生の応援で来た杉野先生の同期と後輩と会って会場外で休むなどしました。

 

そして今回は学連OBOG同窓会でお世話になっている新井健伊稚・新井由紀子組の引退デモンストレーションがあります。たまたま2日目のスケジュールだったので会場で観ることができました。新井由紀子先生は東京農業大学卒で、学連時代は私の同期。リーダーの新井健伊稚先生は同じく東京農業大学で1学年下。当然お二人のことは学連の頃はよく知っていました。ラテン選手だったので直接の面識はありませんでしたが。奇しくもセグエ初出場の井崎健太先生と同じ大学、同世代。プロ転向後、比較的早くからセグエに出場してきた新井組。巡り合わせを感じます。新井組はプロデビューをして引退を表明したスーパージャパンカップでの引退デモンストレーションを選んだのでした。なお引退デモンストレーションを行えるのも一部のトップ選手だけです。

アマチュア選抜スタンダード種目、プロ選抜ラテン種目が決勝戦を行います。JBDF系では今年最初の大規模な競技会。前日のスーパージャパンカップではプロスタンダード部門において廣島悠仁・石渡ありさ組が新チャンピオンになりました。全チャンピオンが引退し世代交代が成されました。プロ選抜ラテンでは前回チャンピオンの正谷組から野村組がチャンピオンになりました。アマチュア選抜スタンダードでも前年チャンピオンが欠場したこともありますが、初優勝のカップルでした。その決勝戦を挟んで前後5組ずつセグエ種目が行われました。

 

初めてのセグエ種目はやはり特別。競技会中にあれだけ照明を使うとは。通常の競技会と異なり一組に視線を集中させます。私が座った席は杉野先生が手配したところでその区画は杉野・IREP組の応援ばかり。杉野先生のパートナーであるIREP先生はトルコ人。セグエのテーマもトルコ。ベリーダンス衣装に近いドレスとメイク。日本人がするとどうしてもコスプレ感が出るものが、これぞ本物、本場だと納得させる着こなしでした。そして出場常連の若代・辰巳組。前日のプロ選抜スタンダード部門でも決勝に残っているトップ選手。高身長で燕尾服ではない衣装の若代先生は会場で観ていて花があると思いました。私の感想よりも順位が低くてセグエは見方が難しいなと感じました。そして後半には優勝した福田・エリザベス組に優勝候補筆頭の廣島・石綿組が登場する中、井崎・沙織組も登場します。井崎健太先生は黒子となって顔を隠して踊ります。沙織先生の和服テイストのドレスと花魁風メイクがあまりに様になっていて驚きました。IREP先生同様これぞ本物という感じ。日本人が和風の装いをしていて本物も何もないのですが、西洋文化である社交ダンスの世界では西洋寄りになるのが通常運転。いつか顔を見せるのだろうなと想像しながらみていて、やはり途中で顔を露わにした井崎健太先生。歌舞伎の隈取りが施されていました。ポスター通りで予想していましたがこちらもやけに様になっています。もちろん素顔を知っていますが比較的和風な顔立ちなのもあり、非常に合っています。今回のセグエでは日本の文化をテーマにした作品が複数あったのですが井崎組が最もテーマらしいと感じました。何より、外部審査委員だけの点数で順位を出して1位となり審査員特別賞を井崎組は獲得したのでした。総合順位は4位でありながら。見たことはなくても結果は毎年チェックしているセグエ。初出場で4位というのは相当な快挙。更に競技ダンス畑ではない審査員の評価が最も高かったことが一種痛快でした。

 

初めてのスーパージャパンカップ観戦は多くの刺激を受けました。懐かしい再会に初めてみる光景。何より自分と同世代が最前線で活躍している、上を目指して挑戦している姿。それと同時にかつてのファイナリストが受付に座って当番をしていること、後輩が引退して子どもが生まれましたと写真を見せてくれる姿など次のステージに変わった姿も。まだまだ前に進んでいこうと思いました。

 

甲野 功

 

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