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~やはり社交ダンスは二人で踊らないといけないよね~

学連OBOG練習会モダン BEST ARTにて
学連OBOG練習会モダン BEST ARTにて

 

 

5月23日は学連OBOG練習会モダンの部に参加しました。学生競技ダンス連盟、通称「学連」。東京理科大学入学後に出会ったこの学連というコミュニティ。その後の人生が大きく変わりました。

 

私には学連時代に大きな影響を受けたダンサーが4名います。その一人が一学年上で武蔵野美術大学の本池淳さんでした。学連は専攻種目を2年生以降はっきりと分けてその種目を徹底的に練習していきます。私はモダン(今はスタンダードといいます)でした。もう片方がラテン(ラテンアメリカン)。私が現役だった頃の東京理科大学は圧倒的なラテン強豪校。ラテンはチャンピオンがいますがモダンは予選落ちばかり。人数も今では考えられないモダン:ラテンが1:3という比率。モダン専攻部員の3倍ラテン専攻がいるのです。もう本当にラテンができない落ちこぼれがモダンに行くという感じでした。そのときに他大学のスター選手だったのが本池さん。私が最も好きで得意としたクイックステップの名手でありました。理工戦校の連盟委員という役職上の関係もあり2年生の頃から面識がありました。

 

その本池さんは大学卒業後にプロとして活動をはじめ、本池先生となります。そしてプロフェッショナル部門の競技会でも成績を残してプロA級(JBDF)となり、そして競技会引退。東京都渋谷区代々木に自身の社交ダンススタジオ『BEST ART』を設立します。そして2年前に学連OBOG練習会のモダン講師を務めるようになります(※現在はスタンダードと呼ぶのが一般的ですが、この会では当時の学連の呼び方であるモダンが正式だそう)。大学時代に憧れた本池先生が講師ということは参加の大きな動機となりました。

 

大した成績を残すことなく学連生活を終えた私。卒業後社会人になっても少しアマチュア選手として活動しました。ただ大学時代から後輩の育成の方が向いているということを痛感していました。あれだけ弱小だったモダンが、私の後輩達は続々とファイナリスト、チャンピオンになっていく様子が嬉しくて。特に2学年下の三森秀明がスター選手に駆け上がっていくのは大きな励みでした。学生全日本で準優勝を果たした三森秀明はプロとして活動の場を移してA級選手となります。また新卒で就職した企業を辞めてこの道に進み学連選手のケアをしたいという夢に、競技選手は早々に引退することにしました。競技は出ないとしても選手をみるために体の構造、動作のメカニズムを知るため基礎練習はずっと続けていました

 

子どもの手が離れてきて同世代のプロ達も競技会から引退していきます。そして同世代の先生方が発足した学連OBOGイベントに昨年から参加するようになり、競技から元の社交ダンスへ回帰していような状態です。しかし学連OBOG練習会。厳しい学連生活を乗り越えた者たちが教えて参加するためか、恐ろしく細かく学術的な教えをするのです。そのため結局、楽しく踊りましょうから競技選手のような一歩に命を懸けるような状態に戻っているとも言えます。本池先生も金光先生も言うことが非常に細かいのです。

 

さて今回のテーマは「フォーラウェイリバース&スリップピボットという厄介なやつ」でした。

 

練習会は学連時代を彷彿させる、ホールドというスタンダード種目の基本となる構えをして静止。性別逆の方も行います。そしてボックスという四角形に踊る基本練習。学連時代に嫌というほどやった練習です。今さらというのか、今だからというのか。この体験をこの年でやること。個人的に昔に戻るようで好きです。そこで本池先生が教えたこと。下半身は振り子(ペンデュラム)の動きで上半身はメトロノームの動き。ワルツでいうと1小節の前半は振り子の動きで最後はメトロノームの動きを入れる。特にメトロノームは少しやりすぎと思うくらいで良い。文字にすると何のことやらとなりますがとても重要な学びでした。感覚的に分かっていたものが理路整然と解説されました。こういうことを本池先生はやっているからあのような動きになるのかと理解できました。

ここまでは良かったです。シャドーという一人で動く練習内容だったので。その先の本題。ファーラウェイリバース&スリップピボットになるとまた上手くいかなくなるのです。

 

ファーラウェイのおさらい。ファーラウェイとはプロムナードポジション(PP)の状態で後退すること。これはもう知っていました。学連時代から習っていました。PPは男女の顔が同じ方向を向いているのが特徴です。ですからファーラウェイでは女性が顔の向きを変えることは問題ないそうです。入部して最初に踏むステップ、ワルツのホイスクも後半はファーラウェイであると。ところがそこからリバース回転が続いていくため女性は顔の向きを変えるとその先の動きに対して処置が大変になるので顔の向きはそのままにすることが一般的なのだと。そう考えるとタンゴでよく用いられるファーラウェイホイスクでは女性は顔の向きをはっきりと変えます。ファーラウェイリバースだとそうはならない。長年あった密かな疑問はこの説明で腑に落ちました。

次にスリップ。学連時代は足を滑らすように使うからスリップだと認識して医のですが、男性の右骨盤で女性の骨盤を(PPで開いた状態になっていたところから)閉じさせる動作だといいます。これも以前の練習会で説明がありました。その際に男性の右足はかなり女性の前に進路を塞ぐくらいの所に出すといい。一見重なるように見えてその方が後の動作がスムーズになるのだとか。確かにそうした方が上手く踊れました。モダンは互いに密接した状態で動き回るのですがその中で複雑に二人の位置関係が変わる。想像以上に自由度が高いことを知りました。

ピボット。バスケットボールでも用いる用語。片足を床に付けたまま向きを変えれば3歩までしか歩けないバスケットボールでもトラベリングのファールを取られません。ダンスのピボットはCBM(という技術)を効かせながら片足のボール(※足の指の付け根辺りのこと)でターンすることだと学連時代に習いました。そうなると両足がぴったりと閉じた状態でターンすることだと認識していのですが男性はそのあと片足が開くことが判明。これまでの感覚だとだらしなく足を開いているように思われたのですが違ったようです。そうだったのか。

 

このような細かい解説を受けながら組んで踊ります。そこで個別に言われたのは、先に回ろうとし過ぎる、という指摘。このステップはリバース回転と言われる回転方向で上半身が先行して回転すると右半身前にいる女性が吹っ飛んでしまい踊れなくなります。左側の回転を意識して押さえながら回転しないといけない。いわゆる左が抜けると表現される状態。頭では理解していたし、過去にずっと後輩を注意してきたこと。それが実際に組むとできないわけです。(前々から気付いていたけれど)圧倒的に組んで踊る経験が足りなかったことが原因です。学連時代もあまりカップル練習ができませんでした。夜間部の部員と組んでいたため(私は昼間部学生)。更に途中でカップル解消をして新しい相手と組み直し。アマチュアになってからも選手よりもサポートの方に舵をすぐに切ったので早々に競技から手を引きました。その後も少しサークル活動をしましたが撤退。これまでの練習の大部分を一人で、シャドー練習に費やしてきた結果です。女性と組むと自分の状態が分からなくなることが今回はっきりしました。

段々と分かってきたのですが本池先生、いやプロの先生は皆さんそうなのでしょうが、二人の位置取りすなわちポジションをすごく考えています。多数の細かいポジションが存在しそれを繊細にコントロールする。今この瞬間はこのポジションであると全て説明できる。それゆえに不特定多数のお客様と優雅に踊れるわけです。ポジションをより深く理解して実践できるようになることが課題なのだと今回分かりました。社交ダンスをしているのにあまり組んで踊ってこなかった弊害が出ていることが判明した回でした。

 

甲野 功

 

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