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~大宮呉竹医療専門学校で鍼灸高度臨床実践科設立へ~

大宮呉竹医療専門学校ホームページ 26年4月新設「鍼灸高度臨床実践科」募集要項公開について
大宮呉竹医療専門学校ホームページ 26年4月新設「鍼灸高度臨床実践科」募集要項公開について続き
大宮呉竹医療専門学校ホームページより

 

 

私の仕事は国家資格が必要となります。経営はできますが本業たる施術、すなわち臨床業務は国家資格なしには行うことができません。そして開業権が認められているので国家資格があるから保健所に登録された施術所としてあじさい鍼灸マッサージ治療院を開設できているのです。

具体的な国家資格として

・あん摩マッサージ指圧師

・はり師

・きゅう師

・柔道整復師

の4つです。どれも厚生労働省が管轄する国家資格で業務独占という(医師を除いて)免許を持たない者が業として各施術を行ってはいけないものと法律で定められています。はり師ときゅう師は鍼灸師と一括りにしてしまうことがほとんどです。それは視覚障害のない晴眼者向けの専門学校でははり師だけきゅう師だけという学科は存在せず、はりきゅう(鍼灸)どちらも勉強し、国家試験も分かれていますが同日に同時に受験します。個別の問題は各10問しかなく、他ははり師・きゅう師共通問題です。

私は全国家資格を旧東京医療専門学校(現東京呉竹医療専門学校)に通って取得しました。鍼灸マッサージ科(本科)に3年間通ってあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師を。柔道整復科に同じく3年間通って柔道整復師を。さらに鍼灸マッサージ教員養成科に2年間通って専門学校の教員免許も取得しています。ですから合計8年間東京呉竹医療専門学校に通ったことになります。

東京呉竹医療専門学校を運営するのが学校法人呉竹学園です。呉竹学園は3つの鍼灸マッサージ柔道整復の専門学校を持っています。それが東京呉竹医療専門学校(東京都四ツ谷)、横浜呉竹医療専門学校(神奈川県新横浜)、大宮呉竹医療専門学校(埼玉県大宮)の3校です。設立順は東京→横浜→大宮の順番です。なお横浜校は設立当初は静岡県でした。呉竹学園3校の中で最も新しい大宮呉竹医療専門学校で来年度から新学科が設立されることが発表されました。

 

【速報】26年4月新設「鍼灸高度臨床実践科」募集要項 公開について 2025年07月17日

 

私の認識している限り、大宮呉竹医療専門学校で新学科設立したのは開校初めてです。ちょうど私が柔道整復科に通っている時期の2009年に開校しました。それから16年。学科新設となります。それが「鍼灸高度臨床実践科」です。来年度、2026年4月から始まり、今年の10月から生徒募集が始まります。

 

鍼灸高度臨床実践科とはどのようなものでしょうか。説明を読むと、あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師の国家格者を取得した者に向けた学科です。現時点で3年生であり来年2月の国家試験に合格する予定の国家試験取得見込み者も含めています。呉竹学園では卒前、卒後という言い方をしますが、専門学校を卒業後すなわち国家資格合格者の教育を卒後教育といいます。そして国家試験のために専門学校で学びを卒前教育といいます。卒前・卒後とは専門学校の卒業前・卒業後ということです。そしてこれは各科に対してということ。鍼灸なら鍼灸師になる前と後。柔道整復師ならその前と後。私が出た鍼灸マッサージ教員養成科は卒後教育に分類されます。なお柔道整復科も柔道整復師にとっては卒前教育ですが、鍼灸マッサージ師を取った上で学習することは私にとって卒後教育になります。柔道整復科で学ぶことの大部分は鍼灸マッサージ師にとっても重要な内容ですので。

 

さて今回紹介する大宮呉竹医療専門学校の鍼灸高度臨床実践科も卒後教育の一環となります。それも臨床教育に特化した1年間コース。これまでも卒後教育として、私が卒業した鍼灸マッサージ教員養成科以外にも、学校付属の臨床施設での研修や大学病院、医療機関での研修があります。週一日行うものから平日フルタイムで働くものまで種類は様々。また研修者が研修費を支払うものから仕事として給料を貰うものまで費用体系も異なります。今回新設される鍼灸高度臨床実践科は平日5日間で学費を支払うものになります。ただし「働きながら学ぶ」というコンセプトがあり、施術管理者の要件である1年間の実務経験を積むことができるカリキュラムとなっています。施術管理者とは保険請求を行うことができる資格のようなもの。鍼灸では医師の同意のなど、症状の要件を満たすと健康保険で療養費を使うことができます。その際に受領委任として鍼灸師が患者に変わって保険請求を行うときに施術管理者でないといけません。施術管理者要件には実務経験1年間という条件が入っています。学校でありながら、プロの鍼灸師として働きながら、という条件が課せられているのです。毎日学校がありつつも臨床経験を積めるということです。

 

目標としてホームページには『開業権を活かし、医療機関と連携して地域医療の一角を担える人材、および高い知識・技術を備えた施術者として企業の中で指導的な立場を担える人材の育成を目指し』とあります。医療機関・地域医療というキーワードが目立ちます。また施術者として企業の中で指導的な立場を担える人材という管理職を視野に入れたものであることが分かります。企業というのは私のような個人院ではなく経営規模が大きく多店舗展開をしているところでしょう。現場の術者以上の指導できる力量を持った人材を育成すると考えられます。そのために『学内外の施設で徹底的な臨床教育(指導と実践)を行います。』とあります。具体的なことは募集要項の資料に書かれています。

 

医療専門課程鍼灸高度臨床実践科学生募集要項

 

 

大宮呉竹医療専門学校鍼灸高度臨床実践科募集要項カリキュラム
大宮呉竹医療専門学校鍼灸高度臨床実践科募集要項募集学科
大宮呉竹医療専門学校 鍼灸高度臨床実践科 募集要項より

 

 

カリキュラムは講義演習実習に分かれています。

講義は「あはき師の業務」(関係法規、届出、療養費制度の概要、リスクマネジメント)と「医鍼連携」(医療の中におけるはり師・きゅう師としての臨床力を向上させる)の2項目。

演習は「症例報告」(症例報告書の作成と発表・カンファレンス)。

そして最も重要な実習は臨床研修Ⅰ・Ⅱ・Ⅲにより構成されます。

臨床研修Ⅰ(はき臨床技術):刺鍼実技・施灸実技、身体診察など臨床実習に必要な知識・技術の担保

臨床研修Ⅱ:大宮校・東京校・横浜校の各校附属施術所におけるグループ実習

臨床研修Ⅲ:学内附属施術所・学外施術所における臨床研修と、大宮校附属クリニックにおける診療の陪席

このようになっており授業時間の90%を占めます。実習は4月中と大宮校への登校日(週1日)以外は午前中のみで進行します。

 

注意事項として授業時間以外の時間帯や休業日にも授業や実習等が行われる場合があること、単位認定には実技・実習・講義及び臨床研修(学外協力施設を含む)を受ける必要があること、視覚障害者に対する特例措置の課程がないこと、です。出願が今年10月3日(金)から順次始まっていきます。学費総額は約131万円。呉竹学園の専門学校を卒業していれば入学金20万が免除になります。

 

このようなことが公表された資料から分かります。

 

個人的に噂を聞いていたのですが来年度から実施するとは思っていませんでした。行動に移すのが早いなと感じます。呉竹学園の卒後教育としては鍼灸マッサージ教員養成科という重要な学科があります。日本初の教員養成科として40年以上の歴史を誇ります。ここ数年で教員養成科の数は減少しており、今は全国に4校だけ。年間に鍼灸マッサージ専門学校教員免許を取る者の半数を呉竹学園から輩出していると言われています。2年制の教員養成科に対して1年制の鍼灸高度臨床実践科。東京校の養成科に対して大宮校の鍼灸高度臨床実践科。どのような違いが出てくるのでしょうか。教員養成科は学習年が2年で一日の拘束時間が長いです。その分クラスメイトや教員との繋がりが深くなります。もちろん卒業すれば教員免許が手に入りますし、卒業研究と論文作成は必須ですので教育と研究の分野も学べます。鍼灸高度臨床実践科は臨床能力強化と「働きながら学ぶ」というコンセプトから臨床のみという印象です。教員養成科でも臨床能力強化を大いにはかります。我々の仕事は大きく分けて4分野あり、臨床・教育・研究・その他です。臨床が一番数が多いです。その臨床に集中するのが鍼灸高度臨床実践科で臨床・教育・研究を網羅するのが教員養成科といったところではないでしょうか。

 

一方、呉竹学園を含めて卒後臨床研究を行える施設は複数あります。専門学校附属施術所が卒業生を研修生と受け入れる、医療機関で研修する、など。それらと鍼灸高度臨床実践科の違いは何かと考えてみます。その差は学校であるか否かというところではないでしょうか。同時期にまとまった人数の学生が入学し卒業する。同じクラスメイトと学校行事を通して学ぶ。試験、課題、必修授業など。学校に入学して学籍がある環境だから学べる、やり遂げられる、出会える、コトやモノがあるはずです。合計8年間呉竹学園で学生をして、独立開業して11年経過した経験からです。学生のうちは学校に登校しなければならない、あまり興味がない教科も勉強しないといけない、苦手な実技も練習もしないといけない、という義務が多くあります。学費もかかります。開業して比較的時間を自由に使えるようになると気になる講習会やイベントに参加するようになります。勉強、学習の義務がなくなります。その一方で手を抜こうと思うと際限なく努力しなくなります。自主的に学ぼうとしないと何も起こりません。学生の立場は煩わしい面もありますが、その分得るものもあります。1年間限定で学生となって集中的に学ぶというのは新たな選択肢になるのではないでしょうか。

 

大宮呉竹医療専門学校はクリニックを併設しています。医療機関との連携を考えると東京校より研修環境は有利ではないでしょうか。大宮呉竹医療専門学校独自の学科として来年度にどのようになるのか楽しみです。

 

甲野 功

 

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