開院時間
平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)
土: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)
休み:日曜、祝日
電話:070-6529-3668
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住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202

11月中旬。連日テレビ番組では紅葉特集が放送されています。若いときは何も感じなかった紅葉。最近はどこかに観に行こうという気持ちになっています。元々花や自然に興味がありませんでした。理科系大学を出て理科は子どもの頃か好きでしたが生物は嫌い。というより興味が持てず。おしべとめしべ、被子植物と裸子植物、などを覚えるのが苦痛でどうでもいいと思っていました。大学が理学部応用物理学科だったのですが、物理学が中心で次に化学が好きという感じ。生物は文系がするものくらいのうがった考え方を高校の時はしていました。何故か紫陽花は好きでした。花が好きというより紫陽花だけ特別に好きという感じで、他の花、桜ですら興味を引かれるものではなかったです。父に連れられて物心つく前から山を登っていたので、東京都新宿区育ちですが自然に慣れ親しんできました。むしろ本当の山奥が恐ろしいことを実感してきました。そんな私も年齢を重ねると桜が綺麗、紅葉が素晴らしい、神社やお寺がいい、緑が恋しい、と心境が変わってきました。
これまで春は紫陽花の名所を紹介してきました。紅葉の名所も巡るようになり経験が増えてきました。11月に1か所紅葉の名所を紹介することにしました。ある程度複数個所まわることで比較検討ができ、良さが説明できるようになったと思っています。最初は箱根美術館です。
いつもよく行く神奈川県の箱根です。都心からすぐでコンパクトに様々なものがある超有名観光地。今年発表された都道府県魅力度ランキングでは東京都を抜いて4位になった神奈川県。その人気は箱根に魅了された外国人観光客の影響があるとか。これほど有名になる前から足しげく通っていた箱根。紅葉の名所と言われますが、その箱根エリアの中でも別格なのが箱根美術館なのです。
場所は強羅。箱根湯本駅から箱根登山電車に乗ると紅葉した箱根の山々を眺めながら登っていけます。路線バスよりも優雅に眺めることができます。箱根登山電車の終点、強羅駅から箱根登山ケーブルカーに乗り換えて公園上駅で下車。公園とは強羅公園のことで強羅公園の上側にある駅です。強羅公園と道を挟んで反対側に箱根美術館があります。箱根美術館は岡田茂吉(1882年~1955年)により創立されました。熱海のMOA美術館や箱根小涌谷の岡田美術館もこの岡田茂吉氏のものです。岡田茂吉氏は財団法人東明美術保存会(現公益財団法人岡田茂吉美術文化財団)を設立しています。箱根彫刻の森美術館、箱根ガラスの森美術館、成川美術館、ポーラ美術館、ラリック美術館など箱根エリアには美術館が多数ありますが、その中で最も早くできたのが箱根美術館です。設立は昭和27年(1952年)のこと。箱根が美術館の宝庫となるのはここから始まったといえるでしょう。この箱根美術館が箱根屈指の紅葉の名所なのです。
箱根美術館には「神仙郷」という庭園があります。実はこの「神仙郷」、第二次世界大戦中の昭和19年(1944年)から岡田茂吉氏が造園していました。自然の山水美と人工的庭園美を調和させたもの。現地に行くと分かりますが、箱根の山にある箱根美術館は高低差があります。巨石も多数あります。造営は昭和28年(1953年)までかかりました。箱根美術館が開館しても造営が続いたわけです。「神仙郷」の一部として美術館があるという。そして令和に入り、令和3年(2021年)3月26日に「神仙郷」は国の名勝指定を受けるのです。それほどの庭園に紅葉が映えるのです。
箱根美術館の紅葉。その特徴は赤色にあります。紅葉は紅い葉と書くようにやはり赤がないといけません。個人的にそう思っています。黄色もいいですがやはり赤色。京都の紅葉が有名なのは他の地域よりも赤が濃いからだと思っています。深紅、真紅と言えるような燃える赤・紅。それが人を魅了するのだと私は考えています。箱根エリアの紅葉では圧倒的な赤色があるのが箱根美術館です。その赤が他と比較して映えるのです。
「神仙郷」はいくつかゾーンに分かれています。まず目を引くのが「苔庭」。約130種類の苔が植えられて苔の絨毯といった感じ。国家にも出てくるように日本人は苔が好きです。その緑に紅葉の赤が映えるのです。「苔庭」には220本ものもみじが植えられています。渓流、滝もあるのですがそこにあるのが野面積みの岩。「萩の道」という宮城野萩が植えられています。「萩の道」を抜けると「箱根美術館本館」に向かう階段の両脇に中国風の竹庭、「竹林」があります。「箱根美術館本館」は岡田茂吉氏が自ら設計したもので昭和27年(1952年)に建てられました。建物と紅葉のコントラストがまた素晴らしいです。どこから持ってきたのかと疑うほどの巨大な岩が点在しています。巨岩と石組を中心とした「石楽園」。岩と紅葉が見られます。更に高台から見える箱根の山々の紅葉も楽しめるのが箱根美術館の良さ。標高が高く斜面にあるからこその景色が楽しめるのです。
庭園の自然と調和するのが建築物。茶室「真和亭」や「山月庵」、「日光殿」に「箱根美術館別館」といった建築が紅葉を引き立たせます。
紅葉の写真が撮りたいと数年前に次女と一緒に箱根美術館に来たことがあります。あいにくの雨でしたが、その分苔が活き活きとしていて素晴らしい光景が見られました。また初夏の青紅葉も素晴らしく子どもが生まれる前に妻と二人で訪れたことがあります。
11月中の箱根美術館はとても混みますが行くだけの価値があると思います。箱根の山々が紅葉している中、もう一段階素晴らしい光景がそこにあります。
甲野 功
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