開院時間
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つい最近も京都に行ってきました。京都はいたるところに神社仏閣があり名所の宝庫です。最近中国政府が日本への観光を自粛するよう発表し中国人観光客が減っているという報道がありました。紅葉の京都旅行はオーバーツーリズムを体現するような事態になるものですが、心なしか観光客が少なかったような気がします。そんな京都ですがまだまだ知らないところが多数あります。積み重ねた歴史が長いので有名な観光スポット以外にも興味深いところがたくさん。私は寺社巡りが好きですが紫陽花鑑賞も好き。紫陽花の名所という観点から知ったのが京都の藤森神社でした。
藤森という駅があることは前年の京都訪問で知っていました。その駅名と同じ神社。場所はJR奈良線藤森駅か京阪本線墨染駅から歩きます。私が訪れたときは墨染駅から歩いて藤森神社を参拝し藤森駅に向かいました。紫陽花の名所という視点で向かったのでどんな神社か事前情報を持たず。名前も知りませんでした。
社伝によれば、神功皇后摂政3年(203年)に三韓征伐から凱旋した神功皇后が山城国深草の里の藤森に纛旗(とうき=いくさ旗)を立てて、兵具を納めて塚を作り、祭祀を行ったのが発祥であるといいます。神功皇后は神話の人物に近いかもしれません。第14代仲哀天皇の皇后で第15第応神天皇の母にあたります。夫の仲哀天皇の崩御から息子の応神天皇即位まで、初めての摂政として約70年間統治したとされています。現実的な年齢を考えると相当な長生きだったのか。歴代の天皇で神の文字が付くのは神武天皇、崇神天皇、応神天皇のみ。その神がつくのが神功皇后です。平安京ができる遥か昔からあるとされる藤森神社。平安遷都の際には桓武天皇より「弓兵政所」の称号を賜ります。また中御門天皇からは現本殿を。成立ちからも天皇家と縁が深いのです。長い歴史の中で近郊にあった3つの社が合祀されて現在の藤森神社となるのです。
藤森神社の本殿は東殿・中央・西殿の三座から成ります。ご祭神もそれぞれあり、本殿(本殿中座)は素盞嗚命、別雷命、日本武命、応神天皇、仁徳天皇、神功皇后、武内宿禰の七柱、東殿(本殿東座)には天武天皇、崇道尽敬皇帝(舎人親王)が、西殿(本殿西座)は崇道天皇(早良親王)、伊予親王、井上内親王となっています。藤森神社ホームページでは、御祭神は本殿の素盞嗚尊、別雷命、日本武尊、応神天皇、仁徳天皇、神功皇后、武内宿禰の七柱としています。本殿は正徳2年(1712年)に中御門天皇より下賜された宮中賢所(内侍所)で、現存する賢所としては最も古いもの。本殿の東には纛旗を立てたといわれる旗塚があります。東殿は天平宝字3年(759年)に藤尾の地に崇道尽敬皇帝(舎人親王)を祀る神社として創建されたもので、元は藤尾社といいました。しかし永享10年(1438年)に足利義教が稲荷山の山頂にあった稲荷神の社を麓の藤尾に遷座し、これが現在の伏見稲荷大社になります。もともとあった藤尾社を藤森に遷座させて本殿の東殿として祭ったといわれています。西殿は延暦19年(800年)に早良親王を祭る神社として塚本(※現在の東福寺近辺)の地に創建され、文明2年(1470年)に藤森神社に合祀されました。早良親王が藤森神社の駆馬神事に関係します。
境内には馬に関するものが数多くあります。既に述べたように駈馬神事が執り行われること。菖蒲と勝負を掛けて勝負事のご利益がありそれが競馬と繋がること。馬と武運の守護神として馬と関りのある人(例えば競馬関係奈など)から信仰を集めているといいます。駈馬神事を象徴し藤森神社が馬の守護社ということで神馬像があります。こちらは駈馬保存会が昭和60年(1985年)に建て直したものです。宝物殿には日本各地の馬の郷土玩具や世界の様々な馬のミニチュア類も展示しています。手水舎は吐水口が馬の像になっています。洛中からみて南、すなわち午(うま)の方角に鎮座していることも偶然ではないのでしょう。
本殿は正徳2年(1712年)に中御門天皇から賜わったもの。京都市指定文化財に認定されています。拝殿も本殿と共に賜わったもので割拝殿という建物の中央に通路がある特殊な作りになっています。摂社、末社も数多く境内にあります。摂社の八幡宮社は、現在の社殿が永享10年(1438年)に足利義教によって造営されており、国重要文化財です。同じく摂社の大将軍社は、平安京遷都の際に都の四方に大将軍社が祭られたのですが、その南方守護社です。現在の社殿は八幡宮社と同様に永享10年(1438年)の足利義教による造営で国重要文化財です。末社は霊験天満宮、七宮社(天満宮社、熊野神社、厳島神社、住吉神社、諏訪神社、廣田神社、吉野神社)、祖霊社、藤森稲荷社とあります。他にも、鎮座1800年祭を期に途絶えていた七福神行列を復活させた記念として奉納された七福神像があります。境内の中央には御鎮座1800年を記念して、平成17年(2005年)11月に建て替えられた神楽殿があります。参拝した日は神楽が舞われていました。
他にも見どころがあるのですが、個人的に重要なポイントは紫陽花苑があることです!紫陽花苑なるものがあること自体初めて目の当たりにしたのですが。文字通り紫陽花が多数咲いている苑。しかも第一と第二の2ヵ所も。あじさい寺といって割と寺院の方が神社よりも紫陽花の名所となっているのですが、藤森神社は紫陽花苑として区画を整備しています。それも2ヵ所。これは貴重です。
年が明けると午年。馬に関りが深い藤森神社は年末年始でパワースポットとしてメディアに取り上げられること間違いないでしょう。注目の神社です。
甲野 功
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