開院時間
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先週の土日に『2025年度第70回全日本学生競技ダンス選手権大会』が開催されました。学生競技ダンス連盟、通称「学連」。全国から学連に加盟する大学が集まり熾烈な競技が行われました。
学連は全日本学生競技ダンス連盟が大きくあり、7つの地区ブロックに分かれています。北から北海道ブロック、全東北ブロック、東部日本ブロック、中部日本ブロック、関西ブロック、中四国ブロック、全九州ブロックです。12月に行われる全日本学生競技ダンス選手権大会では各ブロックから原則、全加盟校が参加します。夏の選抜戦と違います。先週会場に行きましたがかなりの観客数でした。選手も含めて会場である獨協大学35周年記念館は混雑していました。私は3年連続で会場に足を運び、年々出場選手も観客も増えていることを確認しています。しかしコロナ前に比べるとまだまだ余裕があるなと感じます。かつてはもっともっと人がいて、否応なしに新型コロナにより学連関係者が減ったことを光景として分からされます。今年最後だった4年生はマスクを着用して競技をしたコロナ禍を知る最後の世代。絶望的な状況に陥った2020年から6年。来年入ってくる新入生から新型コロナってあったよね、という感覚になるのでしょう。
話によると来年から東部日本ブロックではⅠ部校、Ⅱ部校を分けるシステムが復活する予定だといいます。これは2019年まであったもの。春の東部日本戦で団体成績12位までを東部Ⅰ部校、13位以下を東部Ⅱ部校とします。なお夏の全日本選抜戦には東部日本ブロックからは団体成績18位以上が出場権を得られます。後期になった9月にⅡ部校だけで東部Ⅱ部戦を行い、ここでの団体成績6位以上を準Ⅰ部校として11月の東部Ⅰ部戦に出場することができます。もちろんⅠ部校も東部Ⅰ部戦に出場できます。今年までは秋東部戦として東部日本ブロックの学校は無条件で出場できましたが、来年からはⅡ部校になったら予選のような東部Ⅱ部戦を勝ち上がらないと秋の東部Ⅰ部戦に出場できないのです。なおⅠ部校・Ⅱ部校の決定は毎年行います。この制度が復活しようとしているのは部員数が増えて層が厚くなってきたことの証拠です。
そうは言っても学連加盟校はかなり減りました。コロナ以前から部員が集まらず廃部となった大学があります。もう日本は人口減少のフェーズに入っており、若者の人口はとっくに減少しています。大学そのものが生き残りをかけています。自然減に加えて新型コロナのパンデミックは大学活動を著しく阻害しました。日本では横浜に寄港したクルーズ船でのクラスター(※大量集団感染。もはや懐かしい言葉。)が初期にあり、その原因が船内の社交ダンスパーティーだと報道されました。社交ダンスが感染拡大させたというイメージがついて大いに苦しめられます。2021年には延期された東京オリンピックが無観客ながら行われ、柔道やレスリングなどマスクなしで競技を行いました。競技ダンスはオリンピック後も数年間マスク着用で行うことになります。普通に考えて柔道やレスリングの方が感染しやすいと思うのですが。きらびやかなドレスに顔の半分を隠して踊る姿は異様でありました。新型コロナを経て学連加盟校はどうなったのでしょう。それ以前に人口減による自然減はどれくらいあるのか。
昨年「学生競技ダンス50周年記念雑誌」を押し入れから見つけました。これは1998年、私が大学3年生の時に全日本学生競技ダンス連盟が発行した冊子です。学連発足50周年を記念したもの。当時連盟委員だった私は手に入れて捨てずにとっておいたのでした。そして今年の全日本選手権大会、パンフレットに広告を出したため会場で購入しました。そこには現在の学連加盟校が一覧になっています。先の50周年記念雑誌には学連加盟校の変遷が掲載されており、最新版として1998年当時の一覧がありました。そして2025年現在の加盟校がパンフレットに掲載されている。その2つを元に1998年と2025年の加盟校をチェックし、比較してみました。
さて学連の加盟校にはルールがあります。まず「代表校」と言われる表に出る大学。学連の競技会は背番号に大学名が記載され、学校毎に番号が振り分けられています。そして「共同加盟校」という一緒に組んでいる大学があります。東部日本ブロックでは3校までと決まっています。女性部員が少ない大学が女子大学と組むことが、私の現役時代にあたる1990年代後半は主でした。これを私の母校を例に出すと東京理科大学が代表校で共同加盟校が東京成徳短期大学、女子栄養大学Ⅱ部となります。背番号は580番台。580~589の10個が与えられた背番号です。しかし580番台は東部日本ブロックの背番号で全日本になると120番台になります。全日本では580番台は名古屋大学の背番号になります。知らない人にはなかなか複雑です。そして東京理科大学には男女の部員がいて東京成徳短期大学と女子栄養大学Ⅱ部は女性部員しかいません(女性学生しかいないので)。なお女子栄養大学Ⅱ部というのは夜間部のことで昼間部は東洋大学の共同加盟校でした。
まとめると、東京理科大学を例に取ると
・代表校:東京理科大学
・共同加盟校:東京成徳短期大学、女子栄養大学Ⅱ部
・背番号:580番台(東部日本)、120番台(全日本)
となります。東京理科大学、東京成徳短期大学、女子栄養大学Ⅱ部の3校でペアを組み、東京理科大学背番号をつけて競技会に参加します。なお私の場合は4年生の時に587番の背番号をつけて東京理科大学の女性部員と組み大会に出て、全日本戦では127番をつけていました。これが2年生の後期では589番の背番号で女子栄養大学Ⅱ部の部員と組んでいました。この例は1998年当時のこと。
28年も経つと当然状況が変わります。2025年現在の東京理科大学は
・代表校:東京理科大学
・共同加盟校:学習院大学
・背番号:580番台(東部日本)、120番台(全日本)
となっています。共同加盟校は東京成徳短期大学と女子栄養大学Ⅱ部が無くなり、途中東京音楽大学も入った時期があるもこちらも廃部となり、今は学習院大学が共同加盟校です。学習院大学は男女共学ですから男性部員が入ることがあります。その場合も東京理科大として580番台、120番台の背番号をつけることになります。このように大学が非加盟になることがありますし、別の学校が加盟することもあります。ダンス部が廃部になる場合と学校そのものが変わることもあります。例えば東京都立大学は首都大学東京に校名が変更しまた東京都立大学に戻りました。その度に背番号の表記を変えました。東京工業大学は現在、東京科学大学になっています。学習院女子大学は立教大学の共同加盟校ですが来年度から男女共学の学習院大学だけになることが決まっています。
そして部員減により活動を保てなくなり廃部して加盟校から消えるパターンもありますし、不祥事等により学校から廃部処分を受けて消えるパターン。これらが加盟校から無くなる例です。コロナ禍により東部日本ブロックではかつての強豪校がいくつか無くなりました。工学院大学、東京電機大学、東洋大学など。それ以前から部員が減っていた大東文化大学、横浜市立大学、神奈川大学といった大学もありました。それを防ぐために別の代表校の共同加盟校になり踏ん張るというケースもあります。部員数が減って活動が保てないので大規模校の共同加盟校になる。部員が増えたらまた独立する。近年でいうと明治学院大学がそれで、部員数減少で活動が困難となり東京工業大学(現・東京科学大学)の共同加盟校となりました。数年を経てまた再び代表校として復活しました。
これらの諸事情を加味して1998年と2025年の加盟校をみていきましょう。前述の「学生競技ダンス50周年記念雑誌」と今年第70回全日本戦パンフレットに記載された情報を書き出します。大学名の表現は原文のまま。50年記念雑誌では共同加盟校の表記が省略されているものもあります。また休会中の大学も入れています。最初の数字が全日本の背番号台。東京理科大学なら120。東部日本ブロックの580ではありません。その次が代表校。スペースを空けて共同加盟校を記載しています。北の地区から書いています。
<1998年時点>(「学生競技ダンス50周年記念雑誌」より。※休会中の加盟大学を含む。)
●北海道ブロック
1 室蘭工業大学(休会中) 文化女子大、室蘭短大
40 北海学園大学 道女短大、静修短大
60 小樽商科大学(休会中) 小樽女短大
130 北星学園大学
810 北海道大学 藤女子大、藤女短大、武蔵女短大
5校
●全東北ブロック
150 岩手大学
300 弘前大学
750 東北大学 宮城学院女子大、宮城教育大学、宮城学院女子短大
3校
●東部日本ブロック
10 日本大学 跡見学園短大、昭和学院短大
20 新潟大学
50 工学院大学 文化女子大
120 東京理科大学 東京成徳短大、女子栄大Ⅱ部
140 東京都立大学 実践女子大、実践女子短大
190 立教大学 立教女学院短大、学習院短大、淑德短大
220 東洋大学 目白学園短大、女子栄養大
230 中央大学 東京家政大、女子栄養短大
240 東海大学 東海大医療技術短大
250 電気通信大学 桐朋学園短大、日本女子体育大、日赤武蔵野女子短大
270 一橋大学 東京女子体育大、津田塾大
290 明治学院大学
340 上智大学 東京家政学院大
350 東京大学 東京女子大、跡見学園女子大、日本女子大
370 東京電機大学 宝仙学園短大、文教大学、日本医科大看護専門学校
400 専修大学 相模女子大、女子美術大
410 武蔵野美術大学
420 大東文化大学 都立板橋看護専門学校
450 成蹊大学 清泉女子大
510 青山学院大学 青山学院女子短大
520 獨協大学
550 神奈川大学 鶴見大、鶴見女子短大、東洋英和女学院短大
570 東京農業大学 東二看護
600 法政大学 武蔵野女子大、嘉悦女子短大、大妻女子大
610 早稲田大学 東洋女子短大、共立女子短大
630 慶應義塾大学 戸板女子短大、山脇学園短大
640 千葉大学
650 東京工業大学 白百合女子大、杉野女子大
700 駒沢大学 駒沢女子短大
740 明治大学 文京女子短大、昭和女子大、お茶の水女子大
800 東京外国語大学
900 神奈川工科大学 和泉女子短大、豊島看護
940 横浜市立大学 神奈川県立外語短大、関東学院大学、関東学院女子短大
950 筑波大学
34校
●中部日本ブロック
260 愛知学院大学 名古屋女子大、市邨女短大(休会中)
360 南山大学(休会中)
530 愛知大学
560 三重大学(休会中) 三重短大
580 名古屋大学 金城学院大
660 静岡大学 静岡英和女学院短大、静岡女短大
690 中部工業大学(休会中) 名古屋女子商科短大
710 名古屋工業大学(休会中)
720 大同工業大学 愛知学泉女短大、東海学園女短大
820 名城大学 愛知淑徳大、愛知淑徳短大
10校
●関西ブロック
30 大阪市立大学 梅花女子大
100 神戸大学 関西学院大
380 関西大学 夙川学院短大
390 大阪大学 帝塚山大、帝塚山短大、大手前女子大
430 立命館大学
500 京都大学 京都女子大、京都橘女子大
620 関西外国語大学
680 同志社大学
870 天理大学
9校
●中国・四国ブロック
180 広島大学
920 岡山大学 ノートルダム清心女子大
930 愛媛大学(休会中)
3校
●全九州ブロック
70 鹿児島大学
160 九州産業大学 福岡教育大学
210 九州大学 福岡女子大
320 福岡大学
440 九州工業大学 西南女子大、西南女子短大
970 佐賀大学
980 熊本大学 熊本医療技術短大、尚綱女子短大
7校
<2025年時点>(※「2025年度第70回全日本学生競技ダンス選手権大会パンフレット」より)
●北海道ブロック
40 北海学園大学 北星学園大学、吉田学園医療歯科専門学校
810 北海道大学 藤女子大学
2校
●全東北ブロック
50 山形大学
70 秋田大学
150 岩手大学
300 弘前大学
480 福島大学
750 東北大学 宮城学院女子大
6校
●東部日本ブロック
10 日本大学
20 新潟大学
50 工学院大学 文化女子大学
120 東京理科大学 学習院大学
140 東京都立大学 実践女子大学、実践女子短期大学、明星大学
190 立教大学 学習院女子大学
240 東海大学
250 電気通信大学 日本女子体育大学
270 一橋大学 津田塾大学、東京農工大学、国立音楽大学
290 明治学院大学
340 上智大学
350 東京大学 跡見学園女子大学、東京女子大学、日本女子大学
400 専修大学 相模女子大学、産業能率大学、玉川大学
410 武蔵野美術大学 東京学芸大学
450 成蹊大学 清泉女子大学、国際基督教大学
470 中央大学 東京家政大学
510 青山学院大学
520 獨協大学
570 東京農業大学
600 法政大学 武蔵野大学、大妻女子大学
610 早稲田大学 共立女子大学、共立女子短期大学
630 慶應義塾大学 東洋英和女学院大学、お茶の水女子大学、フェリス女学院大学
640 千葉大学
650 東京科学大学 白百合女子大学、杉野服飾大学
700 駒沢大学 駒沢女子大学
740 明治大学
800 東京外国語大学
950 筑波大学
28校
●中部日本ブロック
260 愛知学院大学 名古屋外国語大学、名古屋学芸大学、愛知工業大学
530 愛知大学 豊橋技術科学大学
580 名古屋大学 椙山女学院大学、金城学院大学、南山大学、大同大学、名古屋工業大学
820 名城大学 愛知淑徳大学
4校
●関西ブロック
30 大阪公立大学 大阪芸術大学
100 神戸大学 神戸松蔭女子学院大学、関西学院大学、神戸女学院大学
380 関西大学 大和大学
390 大阪大学 大阪樟蔭女子大学、武庫川女子大学、近畿大学、甲子園大学
430 立命館大学
500 京都大学 京都女子大学、同志社大学、龍谷大学
620 関西外国語大学
7校
●中国・四国ブロック
920 岡山大学
170 川崎医療福祉大学
2校
●全九州ブロック
160 九州産業大学
210 九州大学 西南学院大学、福岡女子大学
320 福岡大学
440 九州工業大学 西南女学院大学
960 長崎大学 長崎県立大学、長崎国際大学
5校
私も改めて確認して驚きました。1998年では全国で代表校71校、全部で162校。2025年では代表校54校、全部で116校。代表校が全国で17校減っていました。もっと少なくなっている感覚だったのでやや意外です。
各ブロックでみていきましょう。
北海道ブロックは5校から2校へ。ただ1998年時点でも休会中が2校だったので実質3校から2校へ。北海道大学と北海学園大学の2校だけが北海道ブロックを形成しています。北星学園大学は北海学園大学の共同加盟校になっています。なお北海道大学は超強豪校。先の全日本戦も団体優勝を果たし団体優勝4連覇を達成しています。夏の全日本選抜も団体優勝を連続でしています。
全東北ブロックは代表校3校から6校に2倍になっています。岩手大学、東北大学は強豪でしたが更に山形大学、福島大学も強くなっていて東北地方は学連が発展しています。
私の母校東京理科大学がある東部日本ブロック。最大規模のブロックでかつて全日本の半分が東部日本ブロックにいると言われていました。代表校34校、全部で88校あった加盟校は代表校28校、トータル58校に。もともと多かった分、減少も激しいです。ただ大東文化大学は復活しつつあり来年にはレギュラー戦に復帰すると思われます。廃部となったかつての代表校も復活を願います。
中部日本ブロック。代表校10校、全部で18校あったのが代表校4校、全部で14校になっています。共同加盟校として残っている大学もあります。愛知県の大学ばかりで静岡県が無くなっています。
東部日本ブロックにつぐ規模を誇る関西ブロック。代表校9校、全部で17校が代表校7校、全部で19校に。代表校は2校減りましたがトータルは増えています。同志社大学は過去に問題があって廃部になりましたが今は京都大学の共同加盟校となって復活しています。関西は人口が多いので大学も多く強豪が多数あります。大阪大学、関西外国語大学、京都大学、大坂公立大学は上位にくる選手がいます。今は低迷していますが神戸大学のフォーメーションチームは全日本9連覇を達成した超名門校です。
中国・四国ブロック。代表校3校、全部で4校から代表校2校に。学連関係なしに大学の数が少ない中四国エリア。学連では近年、岡山大学が非常に強いです。反対に岡山大学以外に代表校があることに驚きました。
最後は全九州ブロック。代表校7校、全部で13校が、代表校5校、全部で11校。残っている方ではないでしょうか。九州大学、福岡大学は全国でも上位にきます。また全九州ブロックに他ブロックを誘致する大会を開いたり企業スポンサーを大会につけたりと独自の活動をしています。
このように確認してみると私が大学3年生時点で全国にはこれだけ加盟校があったのかという驚き。そして現在地。増えているブロックもあるのだと知りました。東部日本ブロックはもっとも新型コロナの影響を受けました。そこから復興の道を進んでおり、今年の全日本では9種目中8種目の優勝が東部日本ブロックという結果になり、実力・層を向上させてきました。コロナ前の規模まで戻せるのか期待して観察しています。
甲野 功
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