開院時間
平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)
土: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)
休み:日曜、祝日
電話:070-6529-3668
mail:[email protected]
住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202

私は柔道整復師国家資格も持っています。普段の業務はあん摩マッサージ指圧師と鍼灸師の免許でするものばかりですが。柔道整復師を持っているので接骨院(整骨院)をすることができます。しかし敢えてそれはしません。あん摩マッサージ指圧師・鍼灸師を取得して修行した場所が鍼灸整骨院でした。整骨院色が強かった職場です。そこでの経験から柔道整復師になったら整形外科で柔道整復師として研鑽を積みたいと考えました。そして整形外科のあるクリニックに一度就職したのですが、職場に大きな問題があり1年で退職し鍼灸マッサージ教員養成科進学を決意します。子どもが生まれたタイミングで想定外の独立開業を迫られて出張専門で開業しました。勤めていたクリニックが逮捕者を出して廃業したことを知ったのは鍼灸マッサージ教員養成科在籍中のこと。2年経ち鍼灸マッサージ教員養成科を卒業するタイミングで今のあじさい鍼灸マッサージ治療院を開院するのですが、このときに整骨院を併設することを敢えてしませんでした。やろうと思えばできましたが。その理由は柔道整復師業界の問題を多数みてきて、整骨院という業態は必要ないという判断でした。11年前は周囲から何で柔道整復師持っているのにやらないの?とか、当然整骨院を開業したのだと思った、と言われたものでした。
柔道整復専門学校に3年間通い、約4年間整骨院の現場に立っていた私は整骨院という業態から距離を置いた方が賢明だと考えました。それは不正請求をはじめとした諸問題を内包していたからです。このような現状がいつまでも続くはずがない。そう確信していました。その後、どんどんと問題が問題視されるようになり適正化されていったと私は考えています。その一方で新たな問題が誕生しているとも。私は柔道整復師関連のニュース、裁判、問題をずっとチェックしてきました。柔道整復師だけが悪くてあん摩マッサージ指圧師や鍼灸師が善人とはいいませんが後者に比べて柔道整復師の起こす問題は大きいです。不正請求、違法サプリメントの製造販売、詐欺、国家試験問題の漏洩、警察官との共謀など。人数の分母が違うからもしれませんが他の職種よりも逮捕者が多いと感じます。業界のニュースは逐一チェックしていますが逮捕されたという報道は柔道整復師が比較して圧倒的に多いです。鍼灸師が闇バイトに加担して逮捕されたというニュースがありましたが、鍼灸師はわいせつ行為での逮捕が目立つくらいです。
今月、整骨院の院長が説人容疑で逮捕されるというニュースがありました。
FNNオンラインプライム
<放火疑いで逮捕の男を殺人の疑いで再逮捕 炎上する車から遺体が見つかった事件 「色々なことが積もり積もって殺すしかないと思った」容疑認める>
スーパーJチャンネル
<「積もり積もって」上司殺害か…燃えた車に遺体 会社員を逮捕>
こちらは先月11月の時点で報道されていたものですが、今回再逮捕に至ったという報道。そこで犯行動機についても一部報道されています。どのような事件なのか。今年11月3日、大阪府の自動車道で乗用車がガードレールに衝突し炎上しました。炎上した車の後部座席から遺体が発見。警察は車を運転していた容疑者を放火の疑いで11月14日に逮捕しました。容疑者は整骨院の院長です。最初の逮捕は放火疑いでした。捜査を進めると容疑者が被害者自宅敷地内の倉庫で被害者の首を刺して殺害し、遺体を車に乗せて運転し移動。車内にガソリンをまいて車ごと燃やし、交通事故に見せかけようと画策。遺体を燃やすことで容疑者が刺した傷が分からないようにして証拠隠滅をはかったとされています。再逮捕は殺人の疑いによるもの。容疑者は容疑を認めていると報道されているので冤罪の可能性は現時点では低いようです。容疑者は被害者が経営する会社が運営する整骨院の院長だといいます。つまり雇用関係にあったということ。オーナーと現場責任者との関係性でした。
この業界、特に整骨院に関して社長(オーナー)と従業員の軋轢はよくあります。柔道整復師がオーナーとして整骨院を開業して企業にしていくパターンもあるのですが、非柔道整復師がオーナーである場合もあります。これが鍼灸師やあん摩マッサージ指圧師と異なる点です。鍼灸院で多店舗展開して企業にすることはあまりありません。法人化するのは別ですがグループ院を多店舗展開して企業体として経営していくというのは柔道整復師に比べると数が少なく稀です。反対に柔道整復師から中小企業に育て上げ多くの従業員を雇い多店舗、多業種で経営することはままあります。そしてオーナーが柔道整復師とは関係のない場合もあります。これは他業種が整骨院ビジネスに参入してくるパターンです。いずれにせよ経営者側と実務側との衝突が起きる構造があります。鍼灸師は生涯現役の職人タイプが非常に多く、臨床ができなくなるなら経営規模を大きくしなくていい、むしろしたくないという。私もそのタイプで人を雇うことが多大なストレスになります。対人の仕事ですから術者の属人性が高く、人を育てるのに時間がかかりますし、成長したら独立するのが常。これなら一人でやるよと職場から独り立ちしていく。
実経験として私もそうでした。課せられる業務がどんどんと経営やスタッフ育成になっていき、まだまだ勉強して臨床能力を高めたいのにそういかない。更には患者さんもみろという。通常業務をしながら更に経営や育成もする。それならば一人でしがらみなくやるよという気持ちになりました。そこには少なからずオーナーに対する敵意がありました。このような経験は私だけでなく、柔道整復師を問わずよく耳にします。大規模経営が多い分、鍼灸院に比べて整骨院の方が多いです。
この事件も殺人は問題外ですが、殺意を覚え、更に実行するほどの対立があったのかと考えてしまうのです。報道によれば容疑者は、仕事に真面目に取り組む先生だった印象、残念という気持ちと何で、という知人の声が出ています。他にも金銭トラブルの噂や被害者である上司を容疑者は慕っていないという証言も周囲からあったと。容疑者は『「色々なことが積もり積もって、殺すしかないと思いました」と容疑を認めている』という。具体的にどのようなことが二人にあったのか報道では明らかになっていませんが、状況を察してしまいます。
個人的に調べてみると奈良県に被害者が開設した整骨院が一つありました。また被害者が経営する企業が開設した整骨院も奈良県にあり、今回の事件はこの企業運営の整骨院での関係性だと思われます。被害者は複数の整骨院を開設しているようで経営がメインで臨床には立っていなかったのではないかと私は想像しています。だとすると術者の気持ちや状況に対して分かり合えないものがあったのではないかと考えます。
もう一つ私が気になることは容疑者が会社員と報道されていること。整骨院の院長なら柔道整復師であって当然だと思うのですが柔道整復師という肩書が出ていません。柔道整復師法は身分法でこのような報道があった場合は肩書として報道されるのが一般的です。それが会社員とするのは何故か。ひょっとして容疑者は柔道整復師ではなかったのか。なお鍼灸師やあん摩マッサージ指圧師ならば同じく報道で肩書が出されるものです。本当に被害者が経営する会社の会社員に過ぎず柔道整復師ではなかったのか。その疑念がややあります。そうだとするとより問題です。報道によれば容疑者は先生と呼ばれているので術者だったことは間違いないでしょう。整骨院の院長が柔道整復師免許を持っていないで施術をしていたのかという。これはたまたま報道方法が会社員としただけかもしれませんが。
一般企業の社長と会社員という関係とは異なるのが整骨院という場所です。それは一般企業経験者の私ははっきりと言えます。殺意を覚える程の軋轢、そして実行に移してしまうほどのレベル。何が起きていたのか。
甲野 功
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