開院時間
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年始はいつものように箱根駅伝5区を観ました。箱根駅伝そのものはあまり興味があるわけではないのですが、往路5区の山登りは気になります。小田原の鈴廣かまぼこの里から芦ノ湖まで。箱根の山を登る区間。頻繁に箱根に行くので馴染みのある景色がみられ、かつあの坂を駆け上がることの凄さを実感します。また“山の神”という異名から始まり、数々の山の○○というあだ名がついたランナーが生まれてきました。山上りを制するものが箱根を制す、という言葉があるくらい重要な区間。今年は“山の探偵”と言われる早稲田大学の選手を後方からスタートして追い抜いた“シン・山の神”こと青山学院大学の選手が区間新記録を出しました。
その箱根にある神社と言えば箱根神社。芦ノ湖ほとりにあり霊験あらたかな神社です。湖畔に出ると箱根駅伝の往路ゴールとは反対側に進みます。同じく芦ノ湖ほとりには九頭龍神社本宮もあります。九頭龍神社は縁結びの神様として有名で独身女性がこぞってお参りします。ただ芦ノ湖をボートで行かないといけず、徒歩だとかなり歩きます。箱根神社境内に九頭龍神社新宮があるのでそちらでお参りすることが便利です。そしてあまり知られていませんが箱根神社と九頭龍神社の分宮(わけみや)が箱根湯本にあります。それが玉簾神社です。
箱根神社分宮玉簾神社。玉簾神社は「たまだれじんじゃ」と読みます。玉簾神社は箱根湯本駅から徒歩15分くらいのところにあるホテル天成園にあります。天成園を利用しなくても玉簾神社を参拝することができます。天成園の庭園にあり二つの滝に挟まれてあります。
玉簾神社の御祭神は、箱根大神(はこねのおおかみ)。箱根大神とは瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)、木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)、彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)の三神の総称になります。瓊瓊杵尊は天照大御神の孫にあたり高天原から地上に降り立ちました(天孫降臨)。天皇陛下の祖先にあたります。木花咲耶姫命は瓊瓊杵尊の妻で彦火火出見尊は瓊瓊杵尊の第二子になります。相殿には九頭龍大神(くずりゅうのおおかみ)、水波能売神(みづはのめのかみ)、稲荷大神(いなりのおおかみ)、恵比寿神(えびすがみ)が祭られています。箱根大神は箱根神社、九頭龍大神は九頭龍神社の御祭神ですね。箱根神社と九頭龍神社の唯一の分宮が玉簾神社なのです。両神社に比べて知名度が低いように感じます。かく言う私もつい最近までその存在すら知りませんでした。
玉簾神社の創建は江戸時代の頃。小田原藩主であった稲葉氏の邸内社として創建されたのが始まりとされています。正確な創建時期が分かっていないようです。稲葉氏とはどのような家系か。稲葉氏は江戸幕府の老中職にあった非常に位が高い家系。江戸幕府を作った初代江戸幕府征夷大将軍徳川家康の孫にあたる3代将軍徳川家光の乳母で、大奥を作り強大な権力を誇った、春日局。NHK大河ドラマの題材にもなった人物で「お局様」の語源になりました。日光東照宮が完成した際には徳川家光と共に陽明門をくぐることを許されたと言います。実質的な徳川家光の母親ともいうべき人。その春日局の嫡男が稲葉正勝であり、小田原城主となり初代小田原藩主になります。そして2代目小田原藩主の稲葉正則が、4代将軍徳川家綱の信任が厚く、老中筆頭に昇進します。稲葉正則は箱根神社の造営や箱根用水の開発を手掛けました。その稲葉氏の別荘として建てられた飛烟閣がこの地にありました。代々稲葉氏によって守られてきました。なお神社の記録によると明治の頃、第2代箱根神社宮司である高麗邦泰(明治7年就任)が玉簾神社の祭典を奉仕していたのこと。そして後に飛烟閣を含む敷地一体をホテルとして開業したのが天成園になります。江戸時代に創建され、昭和20年に天成園が開業しても神社は続いたことになります。
玉簾神社は飛烟の滝と玉簾の滝という2つの滝の間に鎮座しています。2つの滝を結ぶ神社として縁結びのご利益があることや水の守り神として知られています。
玉簾神社の本殿を参拝するには105段の石段を上がらないといけません。私は夏場に行ったのですが結構大変でした。足腰に自信がない方には少々苦労するのではないでしょう。舌の方に賽銭箱があるのでそこでお参りをすませることもできます。階段を蛇行しながら上がっていきます。途中に九頭龍神社のように龍の口から水が流れているところがあります。社は小さいのですが滝の上にあり山に囲まれて厳かな雰囲気です。
箱根神社、九頭龍神社まで行くには箱根湯本駅からだいたい1時間はかかります。箱根の玄関口である箱根湯本駅から徒歩圏内で行ける玉簾神社。ホテル天成園を利用するのと一緒に参拝すれば箱根神社と九頭龍神社の御利益が期待できるかもしれません。
甲野 功
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