開院時間
平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)
土: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)
休み:日曜、祝日
電話:070-6529-3668
mail:[email protected]
住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202

当院でコロナ前から実施しているシステムに<学生ペア割>というものがあります。これは鍼灸・マッサージの資格を取ろうという学生さん、あるいは学校進学希望者を対象にした、施術体験と見学を一度に行うもの。学生さんがペアで来院し、一人が施術を受けてもう一方がそれを見学する、その後にそれを逆にして行います。
2019年にある鍼灸マッサージ専門学生さんが鍼灸院での見学を希望したところ断られました。自分の大切な患者さんの施術を学生に見せられないという理由。これが大学病院だと教育機関としての立場があるので医学生や研修医が治療行為を見学できるのは納得できます。市井の鍼灸院では患者さんはその時間も買っていると言えて、見知らぬ学生が見学しているというのはなかなか承諾できないでしょう。学生に聞かれたくない話、知られたくない情報もあるでしょう。術者の方も見学にいる学生を完全にほっておくわけにもいかないのである程度は気がそがれる。患者さんが買い、術者は患者さんに向き合う時間を見学する学生にある程度費やすというのは無理な話。認めてくれる患者さんもいるでしょうが、その方の時間に学生さんが合わせるのがいつもできるのか。それならば患者役を見学したい学生が用意してくださいという話になります。
見学を断られた学生さんからの要望から当院の<学生ペア割>は生まれました。実際に学生さんをペアで呼んで試してみて。料金やルールを発案者の学生さんと話し合い。そして始まったのが2020年の春先。奇しくも新型コロナが日常を襲い始めた頃でした。それから6年続いています。今日まで数多くの学校から学生さんが来ました。
今回の学生さんは東京都外から。決して近くないところから来院してもらいました。事前に希望する施術内容を聞いて、それがオイルマッサージと美容鍼でした。オイルマッサージの希望は学生ペア割で初めて。意外でした。SNSを見ての要望だったので昨年のあん摩マッサージ指圧を研究してきた活動からかもしれません。もう一人は美容鍼。普段は美容鍼の依頼は少なく、最近は学生ペア割でしか美容鍼をしていない気がします。男性術者の美容鍼を体験したい、見学したいというのもおかしなものだと思いますが、学生ペア割では人気があります。更に卒業後にどんなことをしたいのか軽く聞き、当日の流れをシミュレーションしました。
迎えた当日。最初に自己紹介がてら卒業後の進路について話を聞きました。どんな風になりたいのか。この仕事は開業権が法的に正式に認められているため、将来的に開業が付きまといます。むしろずっと雇われの身ということが稀でしょう。定年退職はありませんから職場を辞めてのんびり一人で始めるということもあり、その場合は結局独立開業という形態になります。
また学校の授業進度も聞いておきます。どれくらい知識があるのか。手を動かしながら技術の説明をしますがどれくらい細かく話すのか。学生さんの知識・技術レベルに合わせた内容にします。
まず美容鍼から。美容鍼の授業は受けたことがないということなので一から説明しながら。何が正解なのかは分かりません。多種多様なやり方が日々生まれています。私が修得したことと基本とする考えを軸に説明しながら行いました。私は行いませんが世間にある知られた美容鍼のやり方を紹介します。また考え方も。顔だけでなく他の箇所からもアプローチをする。理念、理論も。正解は無いと言えるのでメリット・デメリットを踏まえつつ今後学ぶ選択肢を増やせるような解説をしました。
なお美容鍼を覚えてやり始めたのは十数年前で新しい技術がどんどん登場しています。その全てを網羅しているわけではないです。なぜこのやり方をしているのかを説明し私の考えを示すようにしました。
2人目はオイルマッサージ。そこに按摩指圧、鍼も組みあわせたやり方をしました。学生さんは将来、オイルマッサージと鍼をしたいという要望があり。触ってみて想像を超えた筋緊張があり、本格的になりました。体験するとか技術をみせるという感じではなく。美容鍼に比べて口数が減ってしまい、もっと鍼刺激を強くしても良かったかなと反省しました。
私と似たようなやり方を将来考えていることに嬉しくなりました。
学生ペア割は学生さんの未来に投資する意味合いを、私はもっています。時間はだいたい長くなりますし、労力や消耗品に対しての対価は割にあいません。それでも続けているのは当院に来た学生さんが将来プロになり活躍することが巡り巡って業界全体や渡しに還ってくると思っているからです。あと今回は差し入れのチョコレートを頂き、感謝されることも遣り甲斐になっています。
甲野 功
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