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~神奈川県指圧師会のタイ古式マッサージ講習会に参加~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 神奈川県指圧師会主催タイ古式マッサージ講習会に参加
神奈川県指圧師会2月研究会 タイ古式マッサージとストレッチ法 に参加しました

 

 

2026年2月22日。第34回はり師ならびにきゅう師国家試験が行われている日。神奈川県指圧師会主催の講習会に参加しました。

 

神奈川県指圧師会ホームページ

2月定例会 「タイ古式マッサージとストレッチ法」小野寺静佳

 

神奈川県指圧師会は以前から交流のある黒澤一弘先生が会長を勤めています。昨年8月に相互指圧デーの研究会で初めて参加しました。会員の多くは浪越学園日本指圧専門学校の卒業生や学生さん。日本指圧専門学校は故浪越徳次郎先生が創始した浪越指圧を行っています。浪越指圧を継承する学校として日本で数少ないあん摩マッサージ指圧師のみの専門学校。浪越指圧は業界内で確固たる地位を築いています。

 

神奈川県指圧師会の定例会で2月は指圧師のための「タイ古式マッサージとストレッチ法」があると知りました。会員にならなくてもスポット参加が可能なので応募しました。

タイ古式マッサージ。東南アジアの国、タイに伝わる伝統医療。タイでも日本同様にマッサージの国家資格があります。あん摩マッサージ指圧師にはタイ古式マッサージをしていた人が結構います。かくいう私もそうで、24歳の時に新橋の学校でタイ人講師から学びました。あん摩マッサージ指圧、はり、きゅうという国家資格よりも先です。その先に国家資格のあん摩マッサージ指圧師を取得しなければという想いで東京医療専門学校(現在の東京呉竹医療専門学校)鍼灸マッサージ科に入学しました。今回の参加者もそういう人が何人かいて、あん摩マッサージ指圧師でありタイ古式マッサージの経験ありという人。

 

今回の講師である小野寺静佳先生はタイ本国で認定を受けています。かつ鍼灸師であり、さらに現在日本指圧専門学校にも通っています。私のようにタイ公認のスクールではないところで習った者とは異なり、レベルの高いタイ古式マッサージへの理解と実践があります。そこに浪越指圧を学ぶことで化学反応が起きているようです。神奈川県指圧師会も“指圧の『圧』に、タイ古式の『ストレッチ』が加われば、施術の幅は無限に広がる”としています。浪越指圧は、外部の私からすると、究極の垂直圧を追求する技術。母指圧という親指で押す動作を突き詰めている。同じあん摩マッサージ指圧師でも呉竹指圧(※東京呉竹医療専門学校の学校法人名が呉竹学園といい、呉竹というが業界で通称になっています)とは違います。その圧にこだわる指圧にタイ古式マッサージ特有のストレッチ技術を融合させる。それが狙いだと思いました。

 

タイ古式マッサージはあはき(あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう)と親和性が高いのです。講習会でも紹介されましたがタイ古式マッサージにはSEN(セン)という主要なエネルギー(気)の通り道にあたるものがあります。これと東洋医学の経絡はかなり近いもの。またSEN上に反応点があり、これは鍼灸師が用いる経絡上にある経穴と似た概念。タイでも僧侶がお寺でタイ古式マッサージをします。日本では古くからお寺でお灸をする文化があり「焙烙灸」や「弘法の灸」という言葉があります。焙烙は仏具で弘法とは弘法大師空海のこと。

タイ古式マッサージの大きな特徴としてストレッチが挙げられます。よくアクロバティックな体勢でストレッチをする画像や動画が出回っています。二人で行うヨガ、とも称される独特なストレッチ技術は世界に類をみないもの。私は日本国内の按摩、指圧、マッサージ技術を研究していますが日本には存在しなかったもので、海外にも似たものを私は知りません。今回の研究会では圧のことは省いてタイ古式マッサージのストレッチ、伸展法にフォーカスしたものでした。

 

会場は神奈川県相模大野にある「つむぐ指圧治療室」。黒澤一弘先生が開業しているところです。浪越指圧に特化しているためか畳敷きの施術室でベッドが置かれていません。とても広く布団を8枚敷くことができました。撮影機材も豊富にあります。研修会の内容とは別に黒澤一弘先生の院に行くことができたことも大きな収穫でした。参加者は20名ほど。多くが浪越指圧の先生でしたが呉竹、花田、長生と別のあん摩マッサージ指圧学校卒もいました。

講師の小野寺静佳先生はSNS(X)で知っていました。名刺を渡したところ、私のことを認識していました。SNSでの情報網を感じます。ちなみに黒澤一弘先生以外にも旧知の先生、学生さんもいました。また前回ご一緒した浪越指圧の先生方も。業界内の繋がりを実感します。

 

講義はまずタイ古式マッサージの座学から。大きなモニターがあるので助かります。当院にある個人使いのモニターよりずっと大きくてセミナーに適していると思いました。それはさておき、講義です。東洋医学と似ていることを説明します。そして浪越指圧との関係も。牽引・回旋・伸展という動きを加えることで指圧とのシナジーが生まれる。この牽引・回旋・伸展がタイ古式マッサージのストレッチ。関節可動域を上げるために一つの方向だけのストレッチではないところが大切です。またやり方として、指や腕の力だけに頼るのではなく、重心移動・体重移動を用いてストレッチを行うことが基本、だと言います。個人的に重心移動と体重移動を分けて考えているところが凄く共感と好感を持ちます。私もあん摩マッサージ指圧で重要視していることなので。

 

実技は20種類もの技術をしました。最初にデモンストレーションを見る。次にペアになった相手と交互に行う。各自、小野寺静佳先生が周って指導するという。私にとっては四半世紀ぶりのタイ古式マッサージ講習です。当時では分からなかったこと、単純に知らなかったことがたくさんありました。技術にしても、コツにしても、理論にしても。特に“center to center”という基本。アプローチする部位(関節)に対して自分の常に正中線を向けておく。面倒くさがらず基本のポジション取りをしておく。これは貴重な学びでした。柔道整復師でもある私は骨折、脱臼の整復操作を学んでいます。それと同じ注意だと思いました。リズムについても。何となく行っていたものから理論と理屈が加わりました。20代当時では分からなかった呼吸。人間の成熟も必要かもしれないと気付きます。技術そのものも知っているものから知らないものまで様々。新しい視点です。昨年は~按マ指を探求する~というテーマで各手技を研究してきました。海外のタイ古式マッサージを学ぶことで新しい見方が生まれました。

 

研究会の後は駅前で食事会。9名が参加し、普段交流が無い浪越指圧の先生方らと交流しました。あと単純に麻婆豆腐が美味しかったです。全身をストレッチし、相手をストレッチして心地よい疲労感がありました。神奈川県指圧師会は60年の歴史がありコアメンバーは私よりもずっと年齢が上のようです。硬直化しそうなものですが新しいことを採り入れて挑戦し、それを広報しています。任意の団体として伝統と革新を合わせ持っていると感じました。

 

四半世紀ぶりに学んだタイ古式マッサージ。復習して臨床に応用できるようにします。特に競技ダンス選手と親和性が高いとずっと考えていましたので。スキルアップに繋がります。

 

甲野 功

 

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