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~あはき学生情報交換会~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 学生情報交換会
あはき学生情報交換会

 

 

年度末の中の年度末。3月31日の夜に当院であん摩マッサージ指圧学生、鍼灸マッサージ学生が集まって情報交換会をしました。いわゆる勉強会なのですが、通常の私が主導するスタイルではなく、各学生が参加した学会や勉強会のことを話してその内容でディスカッションや情報交換をするものです。

 

発端は災害時のあはきあん摩マッサージ指圧師はり師きゅう師の略称)についてセミナーを受けた学生さんから。日本は自然災害が多いことは周知の事実。大地震、台風。そこに津波や火災。昨年からは熊を筆頭とした獣害も問題化しています。特に大地震の被災地支援にあはきは何ができるのかということについて考える。そのことを学生さんと話し合いましょうということにしました。その場に更に私の知り合いの学生さんに呼び掛けました。交流してもらいたいと思い。そして当日3名のあはき学生さんが集まりました。

もう長く学生さんやプレ学生さん(※専門学校進学希望者や業界のことを知りたいという方)のサポートをしていますが、学生のうちから凄く勉強して知見を広げている方が多数います。今回の参加者は互いに面識のない者同士が含まれていて、是非会わせたいと前々から考えていました。交流の場にしたいという私の願い。

 

参加してくれた学生さんには個々に参加した学会等の話をしてもらいました。これはプレゼンテーションを経験してもらいたくて。普段だと一方的に私が話を続けて途中、そして終了してから質疑応答になります。そこからは雑談のような話題があれこれ飛びますが参加者がそれぞれ話をしていきます。この場は初対面の人も含めて他人に説明する機会を作る。そういう試み。たまたま学生さんは全員同学年です。学校、学科は違いますがベースの知識は大きな差がありません。そこでどう説明し、何を感じて何を考えるのか。人に伝える。

 

一人目の学生さんが参加した学会、講習会の概要を話します。私はそれに参加していませんので情報収集としてまず聴きました。その後に私がポイントになっていることを質問します。また聴いていた学生さんに意見を求めます。私は情報を得ることがまずありますが、話をした学生さんが何に注目してどんな感想を抱いたのかを特に着目しました。私もそれなりの年月この仕事をしているのでだいたい知っていることばかり。専門学校に通う学生さんが知識を得たときにどう感じたかが気になります。情報はネットやAIから得られますが感情はAIにありません。特に東日本大震災について話題になったときに参加者それぞれの体験があり、捉え方が違います。私は阪神淡路大震災を知っています(その数か月後に起きた地下鉄サリン事件の方が印象深いのですが)。あはき専門学生のときに中越地震が起きました。15年前は東日本大震災が起き、その翌年に鍼灸マッサージ教員養成科に進学。そこを卒業して2年後に熊本地震が起きます。そして2年前の能登半島地震。置かれた立場・環境によって大地震への感じ方が変わります。今学校で学ぶ学生さんの体験と地震災害への感じ方。大いに参考になります。

他にも話題を広げたトピックスがあり各自話になりました。

 

二人目は技術講習会に参加した話。紙の資料に内容をまとめてくれました。本当は私も参加する予定でしたが諸事情によりキャンセルしたもの。まとめられた資料がとても助かりました。技術だけでなくその背景、歴史もまとめています。受講内容だけでなく参加して何があって、何を感じたのかも資料にあり話してくれました。情報としては非常に貴重で私が知りたかった、未知のものがありました。講習会に参加できたらなと思いました。初耳の単語が登場し、まだまだ知らない技術があるのだと感じます。情報とは別に学生さんのプレゼンテーションで感心したのは他との比較と感想があったこと。通っている学校とは別の学校の出身者も参加していた講習会。実技の時間で他校の手技を受けて自分と違ったこと。そこか母校のやり方、他校のやり方を再認識したといいます。とても大事な視点だと私は思います。大きな学び。受講内容を咀嚼して消化している感じがありました。学生さんは学校内の世界に留まりがち。知ろうとしなければ他校のことは知らないまま。外部の講習会に参加することで学外の知識と人と巡り合う。そこで母校の良さを知ることがあります。そのような客観性が認められたように見受けられました。

あん摩マッサージ指圧師の技術について考察ができました。習っている手技が学校でかなり違うことが学生同士で認識。あん摩マッサージ指圧も流派があることを知ります。普段は他の学校が習う内容を知りません。座学は国家試験という共通のゴールがあるので内容が統一されますが、実技は各学校でチェックするので何をしているのか不明。指導要領の最低限、修得しないといけないことの他の技術は学校によります。

 

三人目の学生さんは参加した学会についての話。そこであった興味のある講義について説明しました。ただ内容を報告するのではなく面白いと感じたことを述べていました。私には前から聞いたことのある用語や概念が多かったのですが学生にとっては初めてのもの。新鮮な興味は気持ちを若返らせます。素直になります。また私も忘れていた東洋医学の話が随所に出てきました。専門学校で習ったけれど普段の仕事に使っていない知識。そういえばそういう話があったなと復習になります。

流れで日本の鍼(毫鍼)と中国の鍼の違い、経絡治療と中医学の特徴などの話になりました。

 

私は3月に行った富山鍼灸マッサージ師会の講義について話しました。講義内容よりも富山県に行って見てきて話を聞いてきた、富山の業界状況について。首都圏に住んでいると見えない地方の実態。また業団(業界団体のこと。具体的には各師会。)の状況についても。現場に行ってみないと見えない景色。実際に飲み会で聞いてみないと分からない話。新幹線に数時間乗らないとできない体験。

地方と都心部のこと。業団の対立と融合。あはき業界について話し合いました。

 

学生さん同士で素朴な疑問をぶつけあう場面もありました。同じ学年。違う学校。どうしてその学校を選んだのか。どうしてあはき師になろうと考えたのか。学校の教える流派についてのスタンス。私との対話ではでてこない話題でしょう。この学生交流が将来、業界の明るい未来になるのではないか期待します。

 

このパターンは2回しかしたことがない、学生交流会。前回は学会イベント報告会という名目で開催しました。今回もファシリテーターとして情報の補足と話題を回す役割をしましたが、後半は学生さんが活発に意見を出して交換していました。学生にとって受け身の場だけでなく能動的に発表してディスカッションする場をこれから作っていきたいと思っています。

 

甲野 功

 

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