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~江島神社辺津宮~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 江島神社辺津宮
江島神社辺津宮

 

 

昨年11月に江の島に行き江島神社を参拝しました。今年2月には学生さんを連れて墨田区の江島杉山神社に行きました。江島杉山神社は名前から分かるように江の島の江島神社を勧請してきた神社です。杉山というのは杉山和一のこと。杉山和一とは江戸時代に実在した盲目の按摩師、鍼師。当時の徳川将軍にも治療をしたという大家。現在の鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師にとって杉山和一は非常に大きな存在です。管鍼法という技術を編み出したとされ、杉山真伝流という技術を後世に残しています。杉山和一が修行したのが江の島であり、江島神社に祀られる弁財天を拝みました。江の島の岩屋に籠り祈ったのです。後に幕府の庇護を受けて視覚障害者のための職業訓練所を江戸に作った杉山和一。江戸からも頻繁に江の島を訪れて江島神社を参拝しました。彼の死後江島神社を勧請し、また杉山和一を御祭神として祀ったのが江島杉山神社です。

江の島には杉山和一の墓、銅像があります。修行した岩屋も残っています。国家試験合格祈願に鍼灸学生が訪れることが多い江の島。その江島神社は3つの宮があります。島の入口に最も近いのが辺津宮です。

 

【公式】日本三大弁財天 江島神社 辺津宮|江島神社について |

 

江島神社の歴史は古く、社伝によれば欽明天皇13年(552年?)に欽明天皇の勅命により、江の島の南の岩屋に宮を建てたことが始まりです。神社は神道ですが仏教と同一視する神仏習合の考えがあり金亀山与願寺になります。あるいは吾妻鏡によると寿永元年(1182年)に源頼朝の命により文覚が島の岩屋に弁財天を勧請したとあり、これをもって創建とする場合もあります。弁財天と岩屋が重要です。江戸時代になると弁財天信仰が盛んになり、多くの庶民が参詣するようになります。杉山和一もその一人だったのでしょう。

岩本坊・上ノ坊・下ノ坊の3つの別当がありました。岩本坊は岩屋本宮(現在の奥津宮)、上ノ坊は上之宮(現在の中津宮)、下ノ坊は下之宮(現在の辺津宮)を管理していました。別当というのはお寺の用語です。岩本坊は総別当とされ、江島寺とも称しました。この段階ではお寺です。江戸時代の前期、慶安2年(1649年)に京都仁和寺の末寺となってからは、岩本坊の「岩本院」と称するようになります。岩本院が上ノ坊と下ノ坊も支配するようになり、江の島全島の権益を握ることになります。

明治時代になると。明治維新がおき神仏分離令が出されます。神社とお寺を分ける、仏教を排斥する動きがおきます。廃仏毀釈という仏教施設や仏像などが破壊されることになります。明治6年(1872年)に江島寺は神社となり江島神社へ改称します。そして今は神社としてあります。

 

江島神社の御祭神は宗像三女神になります。宗像三女神というのは古事記に登場する天照大神素戔嗚尊の誓約によって誕生した三柱の神様(※神様を数えるときは柱)。福岡の宗像大社に祭られています。宗像三女神は田心姫神(たごりひめ)、湍津姫神(たぎつひめ)、市杵島姫神(いちきしまひめ)の三柱であり、特に市杵島姫命は仏教の弁財天と習合(同一視)されてきました。弁財天は仏教の仏さまで宗像三女神は神道の神様。その二つが神仏習合により同一視されていた。江戸時代までは江島寺で弁財天を、明治以降は江島神社で宗像三女神を、祭っていました。毎回神社、寺院を紹介するときは整理しておかないと混乱します。

 

現在の江島神社では、宗像三女神は奥津宮に多紀理比賣命を、中津宮に市寸島比賣命を、辺津宮に田寸津比賣命をそれぞれ祭り、「江島大神」と総称します。そして今回は辺津宮に焦点を当てているというわけです。

江島神社は江の島の入口から進んでいき、辺津宮→中津宮→奥津宮と進むのが一般的です。辺(まわり)、中(なかほど)、奥(おく)と分かりやすいです。三宮どれも立派な社殿があります。最初に現れる辺津宮は島内で一番下に位置しています。江の島を歩くと分かりますがかなり登ります。奥の岩屋にいくときは反対に急な階段を下ります。相当な高低差があります。ここが下之宮と呼ばれるのも納得です。

 

田寸津比賣命(田心姫神)を祭る辺津宮は土御門天皇建永元年(1206年)に時の鎌倉幕府の将軍、源実朝が創建しています。その後、江戸時代の延寶3年(1675年)に再建されました。昭和に入り昭和51年(1976年)に大改修が行われ、権現造りの現在の社殿が新築され今に至ります。石階段を上った先にあり振り返ると海を眺めることができるロケーション。

 

規模が小さいですが境内には注目するものがいくつもあります。本殿前には金運アップと銭洗いで知られる白龍池があり龍を祀った江の島弁才天の銭洗があります。八角のお堂である奉安殿には日本三大弁財天の一つが安置されています。奉安堂はまた別の機会に詳しくふれます。

 

三宮で江ノ島神社ですが、一つ一つみることで理解が深まります。東洋医学で用いる陰陽論で考えると江島神社は上・中・下の3つに分けらえていて、それぞれ陽・中庸・陰と考えられます。陰に対応するのが下之宮とも呼ばれる辺津宮。奥にあるので奥津宮が陰とも考えられますが。更に江島神社全体は水の属性で陰の神社。辺津宮は陰中の陰と考えてしまいます。これまで何度も訪れているはずの江島神社辺津宮ですが、知識が増えた状態で訪れるとまた感覚が変わります。

 

甲野 功

 

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