開院時間
平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)
土: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)
休み:日曜、祝日
電話:070-6529-3668
mail:[email protected]
住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202

約12年前にあじさい鍼灸マッサージ治療院を開院しました。その2年前、14年前に出張専門という業態で開業し個人事業主となりました。その1年前、15年前に本気で独立することを考えて経営や会計の勉強を独学で始めました。その2年前、16年前に鍼灸整骨院グループに在籍していた頃から人のマネジメントや組織の運営について学び考えていました。
19年前にあはき師(あん摩マッサージ指圧師と鍼灸師)になり国家資格持ちの術者として働きはじめ、2年程で現場を任されることになりました。当時3院だった整骨院グループの本院副院長という役職。本院院長はオーナーであり全体を見ていたので本院の現場責任者でした。グループが大きくなるにつれて創業者であるオーナー院長の個人商店では現場がまわらなくなっていきます。院長は経営の勉強を進め、講習会・勉強会に足繫く通うようになります。外部から経営コンサルタントが入るようになりました。私は柔道整復専門学校に通いながら学業と本業の臨床をしながら経営やマネジメントの勉強もすることになります。現場では、本院で新規採用したスタッフを研修し、ある程度現場で動けるようになると分院に行ってしまい、また新しい人が来て研修をする、というループに。これから柔道整復師国家試験を受けて術者としてやっていきたいと願う自分と、マネージャーとして人や組織のマネジメントを求められるギャップがどんどん大きくなります。それが新卒から約4年勤めた職場を去る大きな原因でした。ここで経営とは、マネジメントとは、という課題と向き合いました。
柔道整復師国家試験が終わり柔道整復師ルーキーとして働くぞ、というときに東日本大震災が起きました。予定は大きく変わることになります。整形外科で働こうと就職活動する際に面接をした理事(経営責任者)からこのようなことを言われました。「まだ誰かの下で働くのか、その年齢とキャリアと資格があって。自分で始める覚悟をもったらどうだ。」この整形外科で働くことは叶わず。しかしこの言葉は身に染みました。そして東日本大震災で混乱する中、住居の近くで働くことが大事だと考えるようになりました(職住接近)。その後、新宿区内の(徒歩で帰宅できる距離の)クリニックに就職が決まります。働きながらも独立することを頭に入れて経営、会計の勉強を始めました。
クリニックの問題を察知し鍼灸マッサージ教員養成科進学を決めます。入学とともに個人事業主として独立開業。養成科の授業では開業支援の授業があり経営の基礎や現場見学がありました。実際に開業している講師の生の声を聴きました。養成科在学中2年間で確定申告を経験し会計を体験します。勉強、育児、家事をしながら2年間様々な想定を重ねて卒業と同時にあじさい鍼灸マッサージ治療院を始めることにしました。
15年以上経営について日々考え、試行錯誤をしています。未だに正解にはたどり着きません。この間、たくさんの書籍を読み、ときに経営セミナーにも足を運びました。そして何人か気に入った人物がみつかり、その人の著書は購入して読むようになります。一人が森岡毅氏でもう一人が西野亮廣氏です。前者の森岡毅氏はジャングリア沖縄で良くも悪くも知られているマーケター。P&Gからユニバーサルスタジオジャパンに転職し、経営難だった同施設をV字回復させた人物です。後者の西野亮廣氏はお笑い芸人キングコングの一人。M1グランプリ準優勝という生粋の芸人ですが、いまや実業家の一面の方が強くなっています。私は芸人キングコング西野をほぼ知らず、実業家西野亮廣として知るようになりました。その西野亮廣氏の最新著書が「北極星 僕たちはどう働くか」です。
ビジネス書でもベストセラー作家である西野亮廣氏。ベストセラーになるように施策しています。本書も予約だけで10万部出るように準備して発表しています。そしてこの本は映画『えんとつ町のプペル ~約束の時計台~』をヒットさせるためのもの。「えんとつ町のプペル」は西野亮廣氏が作ったオリジナル絵本で、それを映画化したのが現在上映中のもの。お笑いというよりエンターテインメントを作り届けることを念頭に置いている西野亮廣氏の10数年に渡る活動の一環にビジネス書出版、映画製作が入っています。他にもブロードウェイでミュージカルのプロデュース、国内のミュージカル運営、店舗経営など手掛ける事業は多岐に渡ります。芸人としてもキングコングの単独公演を日本武道館で行っており、東京ドームでイベントを行ったオードリー、渡辺直美に次ぐ快挙でしょう。
そんな常人ではない活動をする西野亮廣氏が、何をして何を考えているのか、それを記したのが彼の各書籍。ビジネス書というジャンルになりますが、実際には活動記録のような内容です。これまでに何冊も出していますが、その時々で取り組む事業のことやトレンドへの解説などが記されています。例えばコロナ前に出した書籍にはYouTubeやインスタグラムのことが書かれています。今読むと社会環境も仕様も変わっていてあまり役に立ちません。取り組んでいる事業も今とは規模が違います。西野亮廣氏の本は定期的にやってきた活動の振り返りとまとめ、そして将来の展望が書かれている感じです。芸能人本に分類されないのは実際の事業規模が大きいのとビジネス本として耐えうる内容だから。
西野亮廣氏の本を読むのは”ベースが個人であるとこと”が大きいです。もう法人を作って社長でありますが、根は芸人で楽しいことをしたい、面白いもの見せたいという気持ちがあります。他にたくさん読んだ本は企業向けのものが多く(当たり前ですが)、経営規模が違い過ぎて自分の参考にならないと感じることが多いのです。西野亮廣氏の本はいち個人がやること(やれること)がベースになっているので当事者感が強くなります。また理論ではなく実践。これまで経済学者や経営者が発見した、研究した、編み出した、数多の理論や研究があります。それらを紹介する・解説する書籍がたくさんあります。西野亮廣氏はそのような理論は知っているのでしょうが、自分で行動して得た知見を書いています。自身の行動と考えを説明するために既存の学説や理論を用いることはありますが、やってみなければ分からない、の精神です。実践したから得たことしか書いていません。
今回の『北極星』はブロードウェイ進出した後に出されているものでより達観した感じがあります。億単位のお金を動かしていても、結局は人がやること、という。理屈理論は後からで、まず動いてみようというメッセージ。実際にやってみたら通説となっている(経営に関わる)理論・学説がどうも違うぞと考えた。ではなぜそう信じられているのかを考察し自分なりの答えを出す。そしてどうしたらいいのかを述べる。その繰り返しです。
西野亮廣氏の特徴としてとにかく泥臭いことをします。映画のチケットを手売りする。こまめに映画挨拶をする。懇親会に参加する。著書にありますがSNSにおける不特定多数のいいね!よりも対面の握手。足を使って人に会っていく。これが全てだと言わんばかり。
本書を読んでたくさんの学びがありました。具体的なことはまた別の機会に紹介します。何より足を使って人に会え、ということが一番言いたのだと思いました。モチベーションの話は大いに納得です。行動が先で感情があとからついてくる。四の五の言わずに動いてみろ、話はそれからだ。そして行動の仕方が小難しくない言葉だからなお納得できます。
甲野 功
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