開院時間
平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)
土: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)
休み:日曜、祝日
電話:070-6529-3668
mail:[email protected]
住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202

当院はもうすぐ開院12周年を迎えます。12年継続できました。これが飲食業界ではそう簡単にいきません。飲食業で1年継続する確率は高くなく70%とされます。3年で30%、10年で10%程度しか残らないといいます。12年継続だと推計3~5%になるのだとか。飲食業の中でもラーメン店はよりシビアで、開店して1年以内で残るのは約60%、3年以内で30~40%に、10年以降の継続率は約5〜10%程度になるといいます。ラーメン店の平均寿命は一般的に5年程度だそう。人気ジャンルゆえに競争が激しいわけです。
今はインバウンド客が高単価のラーメンを食べてくれる一方で物価高の影響を大きく受けます。食材の高騰はもちろん、燃料費の高騰が直撃します。ガス、水道、電気を大量に使いますから。またラーメン店で路面店でないところはあまりありません。狭くても1階の通り沿い。中華料理店ならビルの2階、3階でもいいですが、ラーメンオンリーだとやはり路面店になるでしょう。そうなるとテナント料がかかります。人通りが多い好立地ならもちろん高くなります。まだまだ一杯1万円なんてラーメンは少ないですから、薄利多売のビジネスモデル。そして仕込みの手間がかかりますからなかなか一人でやる(ワンオペレーション)のは難しいところ。回転率が悪くなりますし。個人事業主の自営業だから分かりますが、ハイリスクな業態だと思います。
そんなラーメン店ですが、近所に2年前にできました。それが「長崎佐世保らーめん麺処あきら」です。
場所は神楽坂中央通り。この通りは東西線神楽坂駅矢来口から外堀通りに向かって南北に延びる通りです。牛込中央通りは隠れたグルメ街で知られていて名店が点在しています。エリアでいうと牛込神楽坂エリアとされ、神楽坂ほど認知されているわけではないが知る人ぞ知る場所。都営大江戸線牛込神楽坂駅が近くにあります。大久保通りを挟んで外濠側が過去に人気情報番組「アド街ック天国」で牛込神楽坂として紹介されたことがあります。東西線神楽坂駅の早稲田駅側の出口が矢来口なのですが、出口目の前にはラカグという新潮社倉庫を改築した商業施設があります。そこから新潮社を越えて旺文社の手前にできたのが麵処あきらです。
牛込中央通りにありますが、大久保通りを挟んで神楽坂駅側はやや地味でお店が多くありません。住宅地という印象です。そこに2024年11月に約10坪、席数カウンター席=9席、テーブル席=4席の小さな店舗としてオープンしました。
私は近所の飲食店をつぶさにチェックしており、最初に見たときはラーメンか、と思いました。やはりここら辺ではなかなか継続できないことを知っているからです。超人気店は別として純粋なラーメン専門店は残っていないのは長年暮らしているので知っています。店頭のチラシを見ると「長崎佐世保」の文字。佐世保は長崎ちゃんぽんでは?と東京都民は思ってしまいます。佐世保にラーメンの印象がなかったのです。はたして続くのか。注目していました。
調べてみると、実は2020年に既に東京進出を果たしていたのです。ところがこの頃はコロナ禍。神楽坂の老舗も閉店するような飲食業の危機です。閉店し東京撤退をしたそう。そして再び東京に出店し、牛込神楽坂を選んだというわけです。
再出発の地をここにしたのは賢いと私は思います。神楽坂は激戦区でテナント料も高いです。少し離れた牛込神楽坂で始めて、軌道に乗ったら神楽坂に進出するというのがよくあるパターン。また大久保通りを挟んで外濠側に比べて東西線神楽坂駅側の場所の方がテナント料は安いと思います。それでいて東西線神楽坂駅に向かう人がいるので人の流れはある程度あります。そばに新潮社と旺文社という大手出版社がありますし。
更に調べると本店が佐世保市早岐。他に佐世保市内に1店舗、長崎市に2店舗、東彼杵郡に1店舗、佐賀県伊万里市に1店舗、麵処あきらがありました。店舗展開のノウハウがあるわけです。長崎・佐賀での成功体験が神楽坂エリアでも通用するのか。
余談ですが長崎は一度だけ高校の修学旅行で訪れています。その時の印象がとても良く、30年以上前ですが鮮明に覚えています。もっと近ければ箱根や京都のように通うところでしょう。そして佐賀は若干ルーツでもあります。私の父方の祖母は旧佐賀藩家老の古川家の出身。佐賀県に行ったことはありませんが(※通ったことはあるかもしれません)自分のルーツがあると思っています。そういうことで何となく好意をもちました。
これまで何度かランチで利用しました。そこまでラーメンに情熱がないので味のレベルを判断できませんが、続くのかなと最初は思いました。そこまで特徴があるかと言われると。マニアでありませんがラーメンは飯田橋、新宿、代々木、四ツ谷などの名の知れたお店に入った経験があります。神楽坂は飲食のレベルがとても高いのでそれなりに美味しいものを食べてきました。少々心配だなと率直に思いました。
その後もチェックしつつ、何度か利用していました。すると結構固定客がいるようだなと思いました。年末に夕食時に入って気付いたことはディナー目的のお客がいること。メニューをよくみると馬刺しがあります。九州でよく食される馬刺し。加藤清正ゆかりの食文化です。東京、神楽坂で馬刺しはあまり見ません。むしろ出している所を知りません。ラーメンに気をとられがちですが他にも餃子、チャーハン、長崎ちゃんぽん、冷やし冷麺、中華丼など多彩なメニューがあります。お酒の種類も豊富。夜に高単価のお客がいれば話が変わると考えました。
すると今年。東京神楽坂2号店がオープンしていました。場所は大久保通り沿いで神楽坂交差点から少し飯田橋方面に進んだところ。ここも路面店で1号店よりも広いです。しかも餃子を前面に出していて“九州と中華”がテーマといいます。ラーメンだけでなく九州の中華をお酒とともに提供するスタイル。九州の日本酒、焼酎を用意し、11種類の餃子。つまみでお酒を勧めるようです。2号店は入ったことがなく外から眺めるだけですが、神楽坂で飲み会をしたい客、飲み会後の〆のラーメンという客のニーズを捉えそう。文字通り、牛込神楽坂で始めて軌道に乗ったら神楽坂に進出する、というやり方。驚きました。
神楽坂にできた新しいラーメン店が麵処あきらです。
甲野 功
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