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~箱根にある美術館の変遷~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 箱根ガラスの森美術館の風景
箱根ガラスの森美術館の風景

 

 

私はコロナ前から西野亮廣オンラインサロンに入会しています。お笑いコンビ「キングコング」。そのブレーンである西野亮廣氏。テレビタレントとして第一線で活躍していたのに軸足を絵本作家に移します。多くの非難を浴びながらもお笑い芸人と実業家の二刀流。当人はエンターテイメントを追求するという姿勢で芸人も絵本も舞台も映画もプロデューサーもイベント運営も企業も執筆も電気販売も全て同じ土俵にあるとしています。私は2017年頃に実業家としての西野亮廣氏と出会い、自営業者として勉強する目的で追いかけるようになりました。人気テレビバラエティー番組である「はねるのトびら」を一度も観たことがなく、テレビの住人である“キングコング西野亮廣”を知りません。ビジネスマンとして認識していました。それから様々な出来事があり、今も参考にする人物です。

 

その西野亮廣氏は現在山梨県の河口湖にある『河口湖音楽と森の美術館』の経営に参画しています。今日現在、現地では西野亮廣展を開催しています。この『河口湖音楽と森の美術館』ですが、かつては『河口湖オルゴールの森美術館』という名称でした。更に遡ると平成11年(1999年)に株式会社うかいによって開館した『UKAI河口湖オルゴールの森』が始まりです。株式会社うかいは「うかい亭」や「うかい鳥山」といった料亭などを運営する企業です。株式会社うかいが「オルゴールの森」というコンセプトの美術館設営を企画・実行し関連絵画者が運営する形で美術館『UKAI河口湖オルゴールの森』が生まれ、経営譲渡により『河口湖オルゴールの森美術館』、『河口湖音楽と森の美術館』と変遷していきました。運営が変わりつつ今も河口湖に施設が残っています。

 

株式会社うかいが生んだ美術館がもう一つあります。それが神奈川県箱根の仙石原にある『箱根ガラスの森美術館』です。これまで幾度なく訪れている同所。私の人生で最も来館している美術館です。この『箱根ガラスの森美術館』も平成8年(1996年)に株式会社うかいによってオープンしました。『河口湖オルゴールの森』よりも先です。むしろ『箱根ガラスの森美術館』の成功が河口湖にオルゴールの森を作ろうと思わせたのではないでしょうか。

この『箱根ガラスの森美術館』ですが、昨年経営譲渡されて運営会社が変わっています。それに伴いそれまで看板の頭についていた「UKAI」の文字は消えました。私は頻繁に『箱根ガラスの森美術館』を訪れているので変化が分かりました。ここ数年施設が若干変わってきていました。屋外展示の質が変化し、子ども達といつも利用していた屋外飲食施設が無くなり。内心、経営状況を心配していました。開館30周年を迎えるタイミングで経緯譲渡のニュースが出て、やはりと納得する気持ちと閉館しないで続くのかという安心の二つの感情が芽生えました。箱根における美術館ビジネスは簡単ではないことを理解しているからです令和5年(2023年)には『箱根ガラスの森美術館』の近くにある『星の王子さまミュージアム』が閉館しました。TBSの資本で開館した同所も更地になってしまいました。

長年箱根を楽しみつつも、自営業者として経済面・経営面でも箱根を定点観測し続けています。『箱根ガラスの森美術館』は経営譲渡によって歴史が続きますが、他に閉館した場所が多数あります。前置きが長くなりましたが箱根エリアにある美術館の変遷を紹介します。

 

神奈川県箱根。温泉地として超有名で世界的にも人気観光地です。箱根は美術館のメッカでもあります。箱根で一番歴史があるのが強羅にある『箱根美術館』です。開館は昭和27年(1952年)です。実業家故岡田茂吉の美術品を中心に展示しています。紅葉の名所として知られています。箱根の美術館史はここから始まったと言えるでしょう。次にできたのが『彫刻の森美術館』。昭和44年(1969年)開館。箱根登山電車で終点強羅駅の一つ手前。フジサンケイグループによって作られました。私が子どもの頃はフジテレビを見ていると箱根彫刻美術館の鐘がよく登場したものです。『箱根美術館』と『箱根彫刻の森美術館』が現在も続く老舗美術館と言えます。どちらも箱根登山電車のルート上に存在。いわゆる箱根ゴールデンコース上にあります。

時代を変えたのが平成8年(1996年)開館の『箱根ガラスの森美術館』。仙石原に作られました。仙石原はススキで知られていましたが箱根の中でもマイナーな方で観光客が少なかったです。箱根ゴールデンコースから外れると集客が厳しかった。そこに登場した『箱根ガラスの森美術館』が美術館開館ラッシュを生むといえます。一応その前から『箱根武士(もののふ)の里美術館』が存在しているのですが(1991年開館)、規模が小さいためあまり目立っていませんでした。私は一度入っているのですが個人店という感じでした。平成14年(2002年)に『箱根ガラスの森美術館』にほど近い仙石原に『ポーラ美術館』、同じく仙石原に平成17年(2005年)に『箱根ラリック美術館』が開館します。平成10年(1998年)に芦ノ湖湖畔に『成川美術館』が開館。平成25年(2013年)に小涌谷に『岡田美術館』が開館。これらが今日現在も残っている主な箱根エリアの美術館です。

既に紹介した『星の王子さまミュージアム』も仙石原に平成11年(1999年)開館しました。『箱根ガラスの森美術館』開館から仙石原は美術館ラッシュになります。平成12年(2000年)に『箱根マイセン庭園美術館』が仙石原で開館しました。しかし平成23年(2011年)に強羅に移転し『箱根マイセンアンティーク美術館』として再スタートします。同じく平成23年(2011年)に『村田アンティーク美術館』が仙石原に開館しますが閉館。『星の王子さまミュージアム』も閉館しましたからできては無くなってという感じです。

他のエリアでも『箱根写真美術館』、『平賀敬美術館』、『箱根芦ノ湖美術館』が閉館しています。『箱根北原おもちゃミュージアム』は一度閉館し別施設に移転したようです。令和5年(2023年)に開館した『箱根ドールハウス美術館』は昨年、無期限休業となりました。完全に無くなってはいないものの閉館、移転という美術館もあります。

 

このようにみると美術館を作ったものの、長く継続できるというのは簡単ではないのでしょう。箱根という超人気観光地でも。人気観光地だから維持費がかさむという考えもできますが。箱根は平成の超大型台風(箱根登山電車の線路が崩落した)、箱根山噴火(警戒レベルが上がった)、新型コロナウィルスという3つの大きな苦境を近年受けてきました。その前には東日本大震災でレジャーを自粛する風潮もありました。その都度人気を復活させて続いています。『箱根ガラスの森美術館』も閉館しなくて良かったです。それは別企業が運営したいと思わせるコンテンツの強さを有しているからかもしれません。話を冒頭に戻すと『河口湖音楽と森の美術館』にしても。立地にあぐらをかかず美術館そのもののコンテンツを向上させることが必須なのだと私は考えています。箱根エリアにあおける美術館の変遷をみると勉強になります。

 

甲野 功

 

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