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~指圧の話 導入~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 指圧の様子
指圧の様子。本来は床で行う技法です。

 

厚生労働大臣認可のあん摩マッサージ指圧師免許には、按摩(あんま)マッサージと指圧の3種類の手技療法を一つの免許としています。

そして、今回は按摩に続いて指圧のお話。

 

指圧は按摩に次いで大切にしていて、好きであり、得意な治療方法です。按摩に比べれば指圧は耳にする機会が多いことでしょう。


ある年代より上の方は、故浪越徳治郎先生の「指圧の心は母心」というフレーズを覚えていると思います。浪越先生は浪越学園日本指圧専門学校を創設した人であり、マリリン・モンローを治したとされ、世界にSHIATSUを広めたと言われています。話によると欧米人は筋肉の性質上、揉むよりも圧をかける方が好まれるそうで、欧米人と指圧は相性がいいのだとか。

 

以前、浪越徳治郎の孫で3代目にあたる先生をイベント会場でお見かけしたことがあります。スピーチの中で、未熟児で生まれ生死を危ぶまれたが祖父と父の指圧により蘇生して今元気に生きていると話されていました。

教科書によれば、按摩は中国、マッサージはヨーロッパが起源とされていますが、指圧は古法按摩柔術の活法、それにアメリカの整体療法(カイロプラクティック、オステオパシー、スポンディロセラピー)を合せて作られた日本独の手技とされています。つまりただ指で押せば指圧でしょう?というのは思い込みであり、それ以外の要素も含まれてできているのです。

指圧法として統合されたのが大正時代、法律で認められたのが昭和30年ということで按摩、マッサージ、鍼灸に比べれば新しいものです。

指圧は読んで字のごとし指で圧迫することが主体となります。指圧にとって最も基本で重要な技術が押圧操作となります。これはまさに指で相手の身体を押すという動作になります。単に押すということですが、シンプルゆえに難しいのです。

 

按摩もそうですが本来は床の上で行うものです。専門学校の授業では畳の敷かれた教室で習いました。また薄い衣服の上から行うという点、更に手技の方向が遠心性で行う原則も同じです。中国発祥の按摩と日本で完成した指圧は似ている点がいくつか見られます。

 

私は臨床で使う場合は按摩と一緒に使うことがほとんどなので、当院では「按摩指圧コース」としています。
ただ、今までの経験で指圧のみで治療してほしいと言われることが稀にあります。体質に寄るのですが筋肉を揉む、動かすと反応が良すぎて逆に調子が悪くなる人もいます。圧を丁寧に入れて丁寧に抜く。その方が効果的、また好まれる、という例があるのです。そういった場合はベッドではなく床に寝てもらい、完全指圧モードで行います。


手技のレパートリーが少ないため、按摩よりも誤魔化しがきかないと個人的に思っています。また体重移動がベッドで行うよりも繊細であるため、指圧は大変だと思う反面、「よし、やってやるか!」と燃える方法でもあります。

甲野 功

 

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