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~来てほしくない患者さん~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 紫陽花
来てほしくない患者さんっているのでしょうか?

 

この仕事を続けていると、いわゆるクレーマーだったり、面倒だったりする患者さんに出会います。人数をこなしていけばその確率は上がっていくので、仕方のないこと。私が出会った一番のクレーマーは警察が介入するものでした。

 

幸い今のところ、そういった患者さんにあじさい鍼灸マッサージ治療院を開業してからは出会っていません。ありがたいことです。
場所柄、一見さんはまずいらっしゃらないので、来院するのにそれなりのハードルがあるからでしょう。ちょっと常識は無いな、と思う方は1名いましたが、これまでの経験からしてみれば大した問題ではありませんでした。

 

それでも、もう来てほしくないなと思う患者さんはいました。クレーマーとは別の意味です

以前通われていた患者さんで、いわゆる神経症状で痛みがひどい方でした。


病院でブロック注射(神経を薬で麻痺させて痛みを緩和させる医療行為)をしてもらったが、効果が薄く、これでは仕事にならない。鍼でも何でもいいから痛みがひけばいいので、ホームページを見て来ました、というものでした。働いていた大学病院の麻酔科ペインクリニックでも、このような症例は見受けられます。疼痛緩和には鍼治療の効果が期待されているのです。

 

私の考えとしては、鍼灸は代替医療(西洋医学にとって代わる存在)というよりは、補完医療(西洋医学が苦手な部分を補う存在)だと。CAM(代替補完医療)という言葉ありますが、補完の方が主だと思うわけです。この患者さんのようにブロック注射を受けた上で、鍼治療を受けに来ることは望ましいことだと考えています。鍼は、薬剤による副作用は無いですし、注射の効果を高めてくれるかもしれません。

 

では何故この患者さんが来てほしくないと思うかと言えば、とにかく辛そうだからです。痛い、辛い、仕事ができない。病院に行っても効かない。こういった苦しみを吐き出します。

 

痛みには、身体的疼痛(体が感じる生理的な痛み)の他に、社会的疼痛(本来行わなければいけない仕事や役割を遂行できない苦しみ)もあると言われています。患者さんについて細かくは書きませんが、それなりに重要な仕事を抱えていて治療に専念できる状況にありません。体の痛みと責任感との両方で苦しんでいました。こういった患者さんにはとにかく楽になって、もううちに来なくていいようしたいと心底思いました。

 

休日も特別に患者さんが来る時間だけ治療院をを開けて、連続で鍼治療を行いました。少し良くなった、昨日の仕事はなんとか乗り切った、という話を聞いてますます楽にしてあげたいと頑張りました。あるときぱたりと来なくなって、良かったなと安心しました

 

 

来なくなったことに安心するのは治療家としての顔です。経営者の顔としては売り上げがあるから来院を続けてほしいという欲もあります。これはオーナー治療家ならば陥るジレンマです


極端なことを言えば、
毎回治療後に良くなるけれど、完治はせずに何か支障をきたすので永続的に来院してもらう


これが究極の理想です。あそこに通っても何も変わらない、と悪い印象を持たれず、しかし万全の体調にはいつまでもならない。このような理不尽な状況が、私の立場としては一番都合がいいわけです。


でも人間的にひどいですよね。

 

かつて管理職をしていたときにこのジレンマに悩まされ、スタッフにとにかく継続来院させるように指導しているときは、心中苦しかったです。


独立して決めたことは、もう患者さんの幸せを第一に考えようと。売り上げがあるから必要ない患者さんに来るように説得することは止めようと。
もちろん定期的に来院された方が良い場合は別ですが、こちらの都合で話を進めると、人の不幸で儲けることになり自分の心に矛盾が生じてきます。


こんなところにお世話になりたくなくて来ている患者さんには素直に

治って良かったですね、また何かあればよろしくお願いします

と言うようにしたい。

 

あじさい鍼灸マッサージ治療院に来てほしくない、もう来る必要がないくらい辛さを取り除きたい。改めて考えさせられる患者さんでした。

 

甲野 功

 

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