開院時間

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: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)

 

休み:日曜祝日

電話:070-6529-3668

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~現役の鍼灸学生とこれからの鍼灸学生と~

三十路模索日記より
三十路模索日記より

 

鍼灸学生向けのサポートをするようになってから数年が経過しました。


これまでに何度か書いていますが、鍼灸専門学校を卒業し鍼灸師になっても多くの卒業生が業界から去っていくという現状を知り何とかしたいなと考えていました

リラクゼーションという民間資格(国家資格持ちが言ういわゆる無資格者)から始まった私のキャリア。あん摩マッサージ指圧師免許を取るために鍼灸もある本科(鍼灸マッサージ科)に進学し、今までこの仕事一本で来ました。
開業して一人で院を始めて丸6年。厚生労働省認可の資格免許無しには何も始まりませんでした。また色々とあって鍼灸専門学校の教員免許まで取ることになり、将来専門学校で教えることがあるかもしれません。

 

卒業生たちが鍼灸師として活躍できる環境を願っています

 

私は開業までしていますから臨床現場のことはある程度分かっていると思います。加えて教員免許を取ったおかげで専門学校側の事情も耳に入るようになりました。卒業後に活躍できるかどうかは専門学校時代の過ごし方でかなり左右されると考えています。もっと言えば学校選択の時点で相当影響を受けると。

 

そのため、鍼灸専門学生さんにはなるべくサポートをしたいですし鍼灸師を目指したいという方には進路相談に乗るようにしております。今は学生さんも鍼灸師を目指そうとする一般の方でも、ネットから情報を得る時代です。珠玉混合の情報から、正しいと思われる情報を入手するためにSNSを活用しています。
だからこそ実際に会って話をする価値があると考えています

 

これまでに私が接点のある現役の鍼灸専門学校に通う学生さんと、これから専門学校に進学予定の方を引き合わせる場を作りました。


学生さんはとても優秀で勉強をしていることはもちろん、未来の鍼灸師像を感じさせる人物。学生のうちからこれだけできるとは、と感心します。
これから進学予定の方は本当に学校に入る前から熱心に情報収集をして入学までのことはもちろん、在学中や卒業後のことまで見据えて行動している方。
このお二人に接点ができることで鍼灸業界の未来が明るいものになると思い声をかけさせてもらいました。

 

進学予定のよよこさんがそのときの様子をブログにしてくれました。

 

三十路模索日記 【208】色んなご縁とITと

 

三十路模索日記より
三十路模索日記より

 

 

参加者であるよよこさんの感想を踏まえながら当日のことを振り返りたいと思います。

 

ブログより引用

今日は、お世話になっているあじさい鍼灸マッサージ治療院の甲野先生の計らいで、入学予定の学校に現在通っている先輩とお会いした。


昨年9月に「鍼灸師になりたい」と思い情報収集のためにtwitter上で何人かのアカウントをフォローした。その「鍼灸師目指し始め期」からフォローさせて頂いていた方の1人で、発信されている情報もいつも見ていた方だったので、お会いするまではかなり緊張していた…が、お会いしたらとても気さくな方で安心した。

 

よよこさんは昨年9月から鍼灸師になるために情報収集を始めています。私のときとは時代が違うといえばそれまでですが、積極的に将来を考える姿勢がみてとれます。だからこそ私と接点が生まれたわけですが。

 

鍼灸師になっても食えない、儲からない、みんな辞めていく。そうは思いませんが、
誰でも務まる簡単な仕事。とも思っていません。


はっきり言って今は専門学校に入ることは容易いですが、卒業まで3年間勉強をし続けることはそう簡単ではありませんし、国家試験も誰でも受かる簡単なものとはならなくなっています。
それ相応の覚悟と努力が求められますし、そうでなければ就いてはいけない職業だとも。

 

これだけ真剣に考えて準備をしているよよこさんの姿勢に感心しています。今回はよよこさんに先輩になる予定の鍼灸学生さんを紹介したいと思って場を設けたのです。紹介したい学生さんはこれまでに色々な情報を自ら発信しています。よよこさんもチェックしていました。私は、お互い頑張っているからこそ会わせてみたいという気持ちになりました。

 

 

三十路模索日記より 入学前に学校のリアルな様子を知れた!
三十路模索日記より

 

 


①入学前に学校のリアルな様子を知れた!


もちろん受験前に学校見学には行った。私の進学予定の学校は、自分の印象ではかなりオープンで、説明会で聞いたことは何でも教えてくれた。カリキュラム、体験授業で素人ながらに思った疑問、お金の話など…割と踏み込んだことまで教えてくれたと思う。


それでもやはり聞きにくいことはあった。あとは、現時点での自分の視点・発想では思い付かず聞けていなかったこともある(これ結構重要だと思う)。


そういう現状のリアルな部分について、先輩から直接聞けたのは本当に有難かった。入学後のイメージも膨らんだ。

 

よよこさんは進学予定の学校の実態を現役の学生さんから話を聞くことができたことを書いています。
この点は私には絶対にできないこと。卒業して10年以上経過しているので現在進行形の学生生活はピンとこないものです。また会話をすることで気付かなかった質問が生まれたということが大切なこと。呼び水といいますか、実際に会うことで生まれる刺激が新たな視点を生み出すと思います。

 

 

三十路模索日記より 鍼灸学生でない者が鍼灸学生と共に講義を聞く意義を感じた
三十路模索日記より

 

 


②鍼灸学生でない者が鍼灸学生と共に講義を聞く意義を感じた


今回は「人を紹介する場を設けて頂いた」というつもりでお伺いしたけれど、なんと主催の甲野先生は今日も資料や講義の準備をして下さっていた!


そこで業界に関する法令や規制、現状や展望などの話を伺った。


この時甲野先生は「進学前なら?」「在学中なら?」という2つの視点を盛り込んで説明してくれた(と思う)。


入学すらしていない自分と、在学中の先輩では知識も経験も認識も全然違う。そこを踏まえての説明があって、それが自分にとってはすごく参考になった。


上にも書いたように、現時点での自分の持っている知識と経験で想像できる範囲というのは限界がある。だから疑問に思うことすら出来ない事柄が山程ある。そういう部分を、先輩向けの説明を聞くことで、ほんの少し垣間見ることが出来た気がした。


これは進学希望者だけを対象にしている学校説明会ではできない経験では?


進学希望者は、つまりただの一般人なので学生向けや業界人向けのセミナーも参加できないし、こういう「希望者(一般人)、学生、鍼灸師」が三者会する場というのは貴重だと思った。(一般人得な気もするけど…)

 

私が今回最も頑張ったのはここでした。資料をまとめて講義しました。


鍼灸師になってもすぐに業界から去っていくという話は、実力不足(臨床能力の他に経営的な面も含む)だけでなく、社会環境や鍼灸師の状況を把握していないことも大きな原因になると考えています。
法律は規制は?
誰もが当たり前のようにしていることが実は禁止事項だった。これまでできたことができなくなる。法律とは別のところで規制が始まりつつある。
現在進行形で状況は変化しており、気を配る必要があります。特に私のような独立開業している鍼灸師には。

 

経営やマーケティングでは基本中の基本ですが、内部環境(自分の能力)だけでなく外部環境(市場や社会状況)にも注意を払うのが当然なのですが、学生さんはそこら辺に目が行きません。勉強や実技に精一杯です。卒業後に「本当はそうなの?誰も教えてくれなかった!」と叫ぶことになることもあるのです。そのことを伝えたかったです。

 

よよこさんは『「進学前なら?」「在学中なら?」という2つの視点を盛り込んで説明してくれた(と思う)』と書いてくれたのですが、あまりそうは考えおらず、環境変化が激しいので今の学生さんが卒業する頃には環境が変わるし、よよこさんが資格を取って現場に出るときはもっともっと変化しているだろう、だから状況を把握することを怠らないでくださいね、という気持ちでした。鍼灸師だけの話でありません。新型コロナウィルスの影響もありますし、他の医療従事者の影響も受けます。外部環境を読み取る姿勢を今のうちから持っていてほしいという願いがあります

 

そういった意味でよよこさんの言う『「希望者(一般人)、学生、鍼灸師」が三者会する場』というのは確かに貴重だと納得しますし、鍼灸専門学校に入学する前の段階で設けられたことは意義があったかもしれません。

 

 

三十路模索日記より ITを駆使した勉強法に刺激を受けた!
三十路模索日記より

 

 


③ITを駆使した勉強法に刺激を受けた!


先輩は、勉強にITをかなり取り入れていた。講義の時にペンを取り出す私の横で颯爽とiPadを取り出した姿にまず驚き…。


超アナログ人間の私は本当に終始「すごい…!すごすぎる!いいなぁ…!」という気持ちだった。


使っているアプリや、普段どんな風に使っているかなど、色々教えてもらった。


今の自分の勉強法は「本が重い」「描くのに時間がかかる」というのがかなりネックになっていて、進学したら授業とバイトで時間が限られてくる中でこんな勉強方法でやっていけるのかと不安だった。そういう不安要素もiPadやアプリを上手く使えば解消できると思った。

 

学生さんが行っている勉強法については私も大いに刺激を受けました


まさに時代が違う。私の学生時代にはできなかった勉強方法。分厚い重たい教科書を何冊も持ち歩き(専用に買った大きめのリュックは3年目で壊れた)、死ぬほど絵を描きノートを書いて覚えたものです。iPadと電子ペンを用いてデジタルとアナログを融合させたやり方には、よよこさん同様衝撃的でした。学生さんは東洋医学を分かりやすく伝えるツールを作成しています。その出来栄えに舌を巻きましたが勉強の効率化も進んでいるのだと実際に見て痛感しました。私もiPadを買おうと思いました

 

 

三十路模索日記より 感想
三十路模索日記より

 

 

 


鍼灸師になりたいと思って情報収集でTwitterを始めた時は、正直入学前にここまで色々な経験をしたり情報に触れると思ってもいなくて、まして人と会うなんて想像もしていなかった。


鍼灸師になろうとする人は、本当に驚く程多様で色んな経歴・スキル・考えの人ばかりで、これまでの自分の価値観や常識が吹っ飛ぶくらいの刺激を受ける。
今日もそんな1日だったなぁ、と。


先輩とお会い出来る機会を作って下さった甲野先生、お忙しい中時間を割いて色々と教えて下さった先輩、どうもありがとうございました。


今後とも末永くお付き合いできるように引き続き励みます!

 

最後に感想が述べられています。場を設けてみて私も良かったと思います。

 

鍼灸師の皆さんは感じたことがあると思うのですが、そこまで社会的地位がある資格では無いといえるでしょう。人気職業ランキングに入ることもありませんし医師や弁護士のように婚活サービスで優先されることもありません。
最近会った鍼灸業界とは接点の無い方には「ハリを刺すのに3年間も勉強するんですか?!そんなこと誰も知りませんよね!」と言われたものでした。
かく言う私自身もあん摩マッサージ指圧師免許が欲しく進学し、ついでに鍼灸師免許を取りました。入学前も在学中も鍼灸師という職業に憧れはありませんでした。

 

10年以上鍼灸師の肩書を持って過ごしてきて、鍼灸師に憧れて自分もなってみたいという人が現れることに感謝をします。別になりたくて取った肩書では無かったのですが、人を手助けするにはとても優れた能力です。


統計をみれば新卒鍼灸師の数は減ってきていることがみてとれます。専門学校は縮小、廃校が進んでいます。下の世代に希望を持たせて活躍できる鍼灸師を生み出すことをしていかないと、それこそ「そんなこと誰も知りませんよね!」という存在になると懸念しています。
そうならないよう、お二人には期待しています。

 

新しい世代の未来の鍼灸師が育つことが巡り巡って自分に還ってくると信じています。せっかくなりたくて進学した、進学する鍼灸専門学校。3年間を費やすのだからより充実したものに、将来に繋がる時間になってもらいたい。

 

甲野 功

 

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