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~利用者と購入者が異なること~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 子どもと観た映画
子どもと観た映画のポスター

 

 

今年に入って映画『名探偵コナン』と『クレヨンしんちゃん』を映画館で観ました。その前は昨年以前ですが映画館にで『鬼滅の刃』、『えんとつ町のプペル』を観ました。どれもアニメ作品ですが、後者2作品は自分の意志で観たもので、前者2作品は観たいと思って観たわけではありません。どういうことかというと、『名探偵コナン』と『クレヨンしんちゃん』は子ども達が映画を観たいというので映画館に連れて行って一緒に観たもの。『鬼滅の刃』は次女を連れて行きましたが何より私が観たかったもの。『えんとつ町のプペル』も私が観たくて映画館に行ったもの。

 

子どもの付き添いで映画チケットを買う。このような消費行動が親になるとたくさん出てきます。映画や旅行とかでは子どものチケットだけでなく私の分も購入します。一緒に行かないといけない状況ですから。よって子どもだけなく大人の分も売れます。今年春から小田急電鉄が ICカード利用に限り小児は一律50円に運賃を改定しました。我が家も実際に体験しましたが、新宿駅から乗って終点小田原駅まで乗っても子どもの運賃は50円。凄く安く感じます。当然、小田急電鉄は子どもには親や大人が一緒に行くという状況があるから大幅値下げに踏み切ったのだと予想します。小学校高学年くらいなら子どもだけで移動するかもしれませんが、ほとんど小児には大人がついていくでしょう。小児の利用が増えれば大人の利用も増える。そして年月が過ぎれば小児は中学校になり大人料金になります。

 

映画でも交通費でも同伴する場合、親(保護者)も料金を支払うので子ども料金を低くすることは多くのサービスであることです。

 

では同伴しない場合はどうでしょうか。例えばお菓子。子ども達がこのお菓子が欲しいとねだられ私が買います。少し前は『鬼滅の刃』のウェハースチョコレート、新作が出るとすぐに売り切れてしまうのでよく買ってあげていました。お菓子の例を挙げれば買うのは私、食べるのは子ども達になります。言い換えると、利用者と購入者が異なるわけです。お菓子を食べる人とお菓子を買う人がイコールではない。

 

利用者と購入者が異なるパターンは親子や先輩と後輩のような明確な社会的立場に差があるとき、あるいは同じではプレゼントを贈る場合におきます。習い事をするのは子どもだが月謝を払うのは親。ランドセルを使用するのは孫だが買うのはおじいちゃん。友人の引っ越し祝いに食器を買って、それを贈る。こういうことは珍しくないでしょう。

このときどちらに優先権があるか問題になることがあります。例えば子どもはこの高校(あるいは大学)に通いたいというが、親が反対する。実際に通うのは子ども。学費を支払うのは親。こういう対立です。子「行くのは自分だ」、親「金を払うのはこちらだ」、という議論になりがちです。少し変えると親「学費は気にしなくていいからこの大学(学部も含めて)に行きなさい」、子「大学に行きたくない、他のことがしたい」というパターンも。

子どもを育てていると大なり小なりこういう場面があります。自分の趣味ではないけれど、子どもはこの服がいいと言う。ちょっと不本意だけど買ってあげる。白のTシャツが必要で少し柄があっても大丈夫と言われたので、こちらの判断で買って渡したら着たくないと言われてしまう。買ってきた私は、条件は満たしているのに、とやるせない気持ちになります。

 

親になって「利用者と購入者が異なる」という体験をたくさんします。この消費行動は様々な学びを与えてくれました。商品を売る場合、利用者が便利になる(利益がある)ことはもちろんのこと、購入者が納得しないといけないのだと。利用者=購入者であれば利用者だけに目を向ければいいのですが、利用者≠購入者であるならば購入者にも目を向けないといけません。子ども向け商品は、子どもウケだけでなく財布を握る親・保護者・周りの大人にまで考慮しないといけない。その立場にならないと気付かないことでした。

私の仕事に置き換えると赤ちゃんから小中学生くらいまでの小児向けの施術があります。小児鍼とか小児按摩です。そういったコースは間違いなく保護者が料金を支払うことになるので保護者に納得してもらうことが前提です。そこの難しさを知ります。

 

利用者と購入者が異なるという条件下では、ほとんどの場合購入者は”利用者の喜ぶ姿”のためにお金を支払っていると言えます。<子どもの頃、喫茶店でパフェを食べていてお母さんはパフェを食べていないのに嬉しそうだったことを、母親になり思い出してそのときのお母さんの気持ちが分かる>という話を聞いたことがあります。

 

はっきり言えば、私は『名探偵コナン』も『クレヨンしんちゃん』も観たくありませんが子ども達と映画館に行くという体験、子ども達が楽しむ姿を見る、ということにお金を払っているのです。親子関係以外にも先輩が後輩に食事を奢る、服を買ってあげるなんて行為も同じでしょう。

そこに焦点を当てると“治療行為を売る”ということも見方が変わるような気がします。当院に来て治療を受ける(体験者)とは別の人が料金を支払う(購入者)。実際に過去にありましたが、料金はこちらが払うので知り合いに鍼灸をお願いします、という依頼。また私が実際に行っている臨床技術を間近で見学したので知り合いを連れてきて、料金を支払うという人。自治体の医療サービスでは現物支給(医療サービスそのものを無償で市民に提供し、医療サービス提供者には自治体が料金を支払う。必要資金を支給する現金支給と対になるもの。)として現実にあるところがあります。

 

“利用者と購入者が異なる”状況を参考にして、利用者と購入者が別になる・別にする。このことをいつか具現化できないかなと考えています。

 

甲野 功

 

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