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~家庭版社会科見学~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 京都清水寺の三重塔
京都 清水寺の三重塔

 

 

10月9日(日)、10日(祝)で長女と二人で京都旅行に行ってきました。京都は完全な自分の趣味ですが、長女を連れて行ったのは彼女の学びのためでした

 

社会科見学。小学校、中学校の時にあったと思います。今は小学校低学年だと生活科見学といったり(社会と理科に科目が分かれていなくて生活科で一括しているため)、課外活動といったりもするでしょうか。最上級が修学旅行になるのでしょう。学外に出て現地でしか見ることができないものを体験した学習することが目的です。

新型コロナウィルスが流行してから課外活動全般が制限されてきました。2020年の年度末には都内の公立小学校は一斉休校。課外活動どころか通常授業も無くなりました。その後も分散登校やサテライト授業などを経て、段々とかつての学校行事が戻ってきています。しかし今年も子どもの学校では運動会は学年別、水泳は感染者拡大のためほとんど実施されない、という状況でした。リモートワークが当たり前になった時代、現地に行くというのは3年前より価値が出てきたと思うのです

 

そして社会科見学。私もそうでしたが何だかよく分からないまま終わりました。事前に見学するところを調べて、現地でメモを取り、学校に戻ってレポートのようなものを作成したはずです。ところがどこかに行った記憶はありますが、それで何を学習したのかほとんど頭に残っていません。自慢ではありませんが、父親に似て人より記憶力はいい方です。周りの人が覚えていないことをかなり記憶していると言われます。そんな私でも社会科見学で学んだことは何だろう?となります。

体験は残っていますが、学習はあまり残っていない。

その理由は小学生では特に興味の無いことを能動的に調べて、現地で答え合わせをし、更なる発見をする、ということが難しい、ほぼ不可能なのかなと思うのです。むしろ集団行動で時間を守る、公共性を培う、班別行動で個々に動く、といったところを学ぶ方が大きいのかなと考えます。

 

私の趣味で京都に行きたいというのが最初にあるのですが、長女に家庭版の社会科見学をさせたいという気持ちがありました。京都の中でも長女本人が行きたいというところに行くので、興味がもちろんあります。興味があるから事前に知ろうとする(あるいは事前に知ったから興味がある)。出かける前に知識を得て、現地でそれを体験・確認する。そういう本当の(理想的な)社会科見学を個人ならできるのではないか。むしろやらせたい。そう考えました。そのような願いはよく連れて行く箱根でも同じなのですが、京都は自宅からの距離が桁違いに遠く、歴史的にも非常に重要な場所です。

次女にはまだ早くて、私の意図はほとんど伝わらず、この学年になった長女だからちょうどよいだろうと。もう少し年齢が上がれば父親と出掛けるのが嫌になるでしょう。長女と二人きりで行動できる時間はあまり長くないと思っています。京都によく行き事前知識がある私が、長女にしてあげられる家庭版の社会科見学。それが今回の旅の裏テーマでした。

 

〇歴史

首都である東京都に住む我が家。東京の前の首都は京都でした。それも(江戸を含めて)東京が中心になった時間よりも遥かに長い間、首都だった。その京都の歴史は日本史でもあります。事前に長女には色々と歴史の話をしておきました。どこまで理解しているかは分かりませんが京都の歴史、そして日本の歴史を話してきました。なるべく興味がわくように『呪術廻戦』や『るろうに剣心』といった長女が知っているコンテンツを用いて話をします。

京都の宿で夜8時に就寝した長女。やはり布団に入ったのが早すぎたのか夜の10時過ぎに一度目を覚まします。そこで『るろうに剣心』の映画、京都大火編でなぜ京都に主人公剣心は行ったのか。大久保利通暗殺は実際にあった出来事。そして大久保利通とは薩摩藩出身で、剣心は幕末の頃長州藩の指示で人斬りをしていたなど。寺田屋事件や蛤御門の変、薩長同盟、大政奉還などの話をしました。案の定というか、長女は眠くなってまた寝てしまいました。内容はよく理解していないでしょうが、それら歴史的な出来事が起きた舞台がここ京都だったということは分かってもらえたと思います。

 

〇清水寺について

京都に興味が出るように清水寺を題材にした教育系バラエティー番組があると視聴させてきました。かの牛若丸(後の源義経)と武蔵坊弁慶が戦ったのは五条大橋ではなく清水の舞台であったという話。境内にある五重塔は一部瓦を替えて敢えて作られている。清水の舞台を再建するために数百年後を見越して植林をしている。こういった知識をテレビ番組から得ます。京都に行く前に少し調べた長女は『義経記』って出てきたけどこれは何?と聞いてきました。能動的に調べる姿勢がとても良かったです。そして実際に清水寺にいって舞台から景色をみる。更にしたから舞台を見上げる。五条大橋もバスで通ってみる。知識に実体験が伴いました。

 

〇平等院について

10円玉のデザインとして有名な宇治の平等院鳳凰堂。やはりバラエティー番組によると発掘調査の結果、創建当時は池の上に浮かんでいた作りだったことや、建築技法から一見価値が無さそうに見える建築物は実は重要なものではないか、という話を知ります。当日も平等院に入ると長女は鳳凰堂の前に観音堂から先にみようと言いました。テレビで解説していた四角と丸の軒で作られた特徴を確認していました。また境内のミュージアムでは1万円札のデザインとなった国宝の鳳凰を確認していました。

 

〇観光状況

私は行く前から京都は過去に世界一の観光都市という称号を得たことを長女に伝えていました。コロナ前は外国人観光客であふれかえり問題になっていたことも(オーバーツーリズム)。特に紅葉と桜の時期は尋常ではない混み方をすると。入国規制緩和が進むので紅葉の季節に入る前に実行しようという意図もあり、この時期にしたと話しました。

長女は京都駅に着いて思い知ったようです。あまりに多い人。新宿区民で新宿駅の雑踏には慣れ親しんでいる長女でも驚く観光客の数。私はコロナ前を知っているので懐かしい感じですが、長女には面食らうもの。有名観光地と言える箱根の比ではありません。駅前のバス停にも長蛇の列でした(なおこのとき大雨で観光するコンディションではないのです)。清水寺においおても修学旅行、外国人ツアーなどこれまで見たことの無い観光客の多さ。そして帰宅する際の新幹線ホーム。ひっきりなしに新幹線が到着し、スーツケースを持った人だらけ。満員の新幹線車内。観光資源といいますが、そのポテンシャルを実感したと思います。

 

〇土地の特色

宇治。抹茶で有名ということを長女は認識していました。よく京都のお土産で辻利の抹茶ラスクを食べていましたし。オシャレな抹茶スイーツも調べていました。実際に宇治駅を降りて平等院に向かうと老舗お茶屋が並びます。入店した辻利宇治本店だけでなく伊藤久右衛門茶園清水屋の伍町カフェ、お茶のかんばやしますだ茶舗中村藤吉本店山本甚次郎寺島屋弥兵衛商店など本当にお茶屋が並んでいました。これだけのお店がありながら残っているという事はそれだけ宇治の抹茶が人気であると、歩いてみて分かります。また抹茶を使った料理やスイーツの数々。当然江戸時代には存在しなかったものばかり。伝統を守りながら進化を続けている様子が駅から平等院まで歩くだけでも分かるものでした。

 

〇地形

帰りの新幹線に乗る前に京都駅ビルの屋上、展望台に上りました。四方を見渡せます。すると平地に市街地が広がりながらも、周囲を山に囲まれている様が分かります。夕日が山に消えていく様を写真撮影していた長女。この盆地という地形が夏は暑く、冬は寒いという気候を生みます。寒いのに雪が少ないとか台風があまりこないとか。更に大きな京都の地形図が貼ってあったので琵琶湖との位置関係を長女に説明しました。

 

〇食文化

泊まった宿の朝食で京都料理に感動していました。だし巻き卵に漬物。卵焼きを作れる長女は味の深みに感心。また漬物が好きではないのに胡瓜や南瓜の漬物を食べて美味しいといいます。特に胡瓜の漬物は気に入って京都駅でお土産として買うほどでした。他にも九条ネギ、京鴨南蛮、宇治抹茶といったものも食しました。そして京都駅で食べた鰻についていたお吸い物にも味付けが薄いのにしっかりとした味があるといいコメントをしていました。小さい頃から料理を手伝ってきているので食に対する感度は私よりずっと上。ひつまぶしの出汁に何が入っているのか想像していて、もう私にはついていけません。

 

 

長女は自分の一眼レフカメラを持っているので撮影もしています。体験するだけでなく作品そして資料として撮影したものを残しています。そのうちプリントして京都旅行のまとめをしたいと話します。それは私がやりなさいと一言もいっていない、自らやりたいと。こういうことがあると家庭版社会科見学というテーマを持って良かったと思います。こういうことはまだ次女にはできないでしょう。

 

私個人としては既に訪れたことのある場所に長女を連れて行ったわけです。平等院にいたっては今年の4月に行ったばかり。新鮮味がありません。私一人だったらもっと工程を詰め込んで色々と動き回ったことでしょう。食事に宿にも食事にもお金を掛けなかったでしょう。長女と一緒だったから普段と違った道中でした。京都から帰る日の夕食で、豪華な鰻料理を二人で食べたときに「美味しいかどうかは誰と食べるかにもよるよね」という長女の言葉にはっとしました。今回は長女の学習という気持ちもありましたが、私も新しい(観光による)発見はほとんどありませんでしたが、大事なことを再認識できました。

 

甲野 功

 

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