開院時間
平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)
土: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)
休み:日曜、祝日
電話:070-6529-3668
mail:kouno.teate@gmail.com
住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202
今月はじめのことですが「ミャンマー大地震緊急募金2025」に5月の売上から40,000円を寄付しました。寄付先はいかのようなところです。
妻が主催するNGO団体『SOSIA(Seeds Of Self-development In Asia)』に寄付をしました。
当院は主に年に2回寄付活動をしています。一つが5月の売上からミャンマーへの支援するためのもの。もう一つが10月のチャリティーマッサージを行いそこで集まったお金を『新宿こども食堂』に寄付するもの。この2つが年間行事として毎年定期的に行っていることで、他にも不定期でボランティア活動を行っています。
5月の寄付活動は開業1周年のときから継続しています。当時、妻がいつかチャリティカフェというものをしてみたいと考えていて開業したことで自由にできる場を得た私があじさい鍼灸マッサージ治療院を提供する形で1日限定のイベントを行いました。ミャンマーの伝統衣装や現地の料理、手作りケーキを用意しました。来場者に振る舞い、代わりに寄付を募る。私としては当院を知ってもらう、しかも中まではいってもらえる、というメリットがありました。どちらかというと私は場を提供するだけで中身には深く関わっていませんでした。当日会場に滞在していましたがどちらかというと主体は妻とその団体。なお私自身の技術で主体的にチャリティイベントを行おうと考えて始めたのが10月のチャリティーマッサージです。
その後も5月に開院周年記念イベントとしてチャリティーカフェを毎年行ってきました。5周年のときは地元神楽坂や牛込柳町駅周辺の美味しいケーキやプリン、和菓子を用意して地域密着をアピールした内容にしました。そして2020年。新型コロナウィルスが流行しその年は緊急事態宣言下で周年記念を迎えました。チャリティーカフェなどできる状況にありません。これを機に周年記念でチャリティーカフェを行うことはやめて、常連さんに対して条件付きの1000円引きキャンペーンを行うことにしました。よく利用してくれる方に、一定金額を超えた料金になったら1000円引きにする。そして5月分の売上からミャンマー支援のために寄付をする。このような方針に転換しました。何だかんだで値引きすることがいつも来てくれる患者さんにとって助かるし、当院の恩返しになるかと思いまして。
新型コロナの影響が残こる2021年2月。ミャンマーで軍事クーデターが勃発します。10年前まで軍政だったミャンマー。アウンサンスーチー女史が軟禁されていたのが民政移管となり民主化しました。そして再び軍が政権を握りに軍事行動を起します。自国民を守るために軍事力を有する。それが軍隊であるのに、デモで軍に抗議する市民に銃口を向けるという事実に納得できませんでした。戦争放棄の憲法を掲げ自衛隊を置きますが、軍隊を無くした日本に住む者として。軍から隠れてミャンマー市民の治療活動を行う団体を日本から支える団体に寄付を行いました。それは翌2022年の周年記念でも同様です。
そして今年2025年。3月28日にミャンマー中部マンダレー近郊を震源とする大地震が発生します。新型コロナ、軍事クーデターときて更に追い打ちをかけるような大地震。昨年の元日に能登半島地震を経験している日本人として、もちろん阪神淡路大震災、東日本大震災、熊本地震もそうですが、他人事ではないと思いました。軍事クーデターと異なり地震の恐ろしさや被害は実感がわきます。特にあじさい鍼灸マッサージ治療院を開業するにあたって東日本大震災の体験は大きなものがあり、当初は神楽坂の人通りが多いところで始めたいと考えていた私が生まれ育った地元町内で始めることを決意させたものでした。今年はミャンマー大地震に寄付をしようと3月の時点が決意しました。
寄付先は人による。もともとボランティアやチャリティーに関心がありませんでした。募金箱にお金を入れたことはほぼ皆無。ユニセフ協会のポスターでお腹が膨れた黒人の子どもが映っていても遠い国の出来事だととらえていました。妻と知り合い、結婚するに至って、それまでの人生で知らなかったことをたくさん知ることになります。国際協力。大学までは理科系で、競技ダンスに情熱を燃やし、鍼灸マッサージを生業とした私にとって関わることも興味がわくことでもありませんでした。まして飛行機が大嫌いで日本国内を巡るのが好きな国内志向の私にはミャンマーという昔はビルマといっていたアジアの国をほとんど知りませんでした。それが妻と知り合ってからは多く知識が増え、生まれ育った新宿区はミャンマー人が大勢住んでいることや、ラウェイという極真空手が挑戦した世界一危険な格闘技があることをなど、自身と関係することとリンクしていきました。直接関わりがありませんが妻を通して理解が深まっていくミャンマー。そこに寄付をしようと思うようになりました。それはミャンマーという国よりも妻という人が先にあります。
寄付が本当に届くか分からない。奇しくも私の父と同じように今年亡くなった元日本財団会長曽野綾子女史。彼女は著書で寄付金や物資が支援先にきちんと届くのは難しいと述べています。途中で中抜きされたり政府が横領したり。物資も横流しされる。このようなことは国際社会では当たり前のように起こり、本当に困っている人まで届くのか。平和ボケした日本人は募金箱に入れたお金が当然困った人に役立つと信じて疑わないと警告していました(もうずいぶん前のことですが)。権力者の私腹を肥やす糧になっているかもしれないのです。だから寄付先は実際に支援が届く、届かせられる団体・組織を選ばないといけません。
そのような理由でミャンマー現地のことをよく知っている、現地の人と連携が取れる、何より自身がミャンマーまで足を運ぶ、妻に託します。今回の地震でも日本の報道と現地の状況は解離している部分があるそうです。もともとは患者さんから得た対価。寄付金がきちんと使われてほしいわけです。
日曜日にミャンマーチャリティイベントに子どもと参加し、また少し理解が深まりました。継続することが大切ですので来年も寄付活動をします。
甲野 功
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